はっきりと物言いが出来るひと。
これは、こういうことだ。
それは、そうするとよいよ。
きみはまちがっている。
わたしはおこっている。
あたしかなしい。
いやなこったい。
あたしきれいでしょ。
 
痛快に、切り捨てたり、押し付けたりだ。


「そうはいっても実は」
「裏側にもそれなりに本当のことがあって」
「彼、彼女の事情がそうしたのだから」
「はたからみるとそんなでもないよ」
とかとかとか

勇猛果敢に偉いヒトが宣うのを、見上げる。
曖昧にハラハラドキドキしながら。
憧れ半分、やっかみ半分。

『本当のこと』は裏も表もない。間にある。
ギザ10コインのギザギザ入れてあるところ。
空中に放って、ぱしんと取って、てのひらにぽん。
開いたときに見える上側が出た目。
出た目が『本当』なら、簡単だ。
 
それでも言い切るときが必要だ。
どっちでも無いなら、どっちにも行けません。
決めることを後回しにしたら、時間はカチコチ過ぎていく。
 
物を言うひとは、言わせておけば良いのだ。
 
言葉と、涙だけが
主張するわけじゃない。
 
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