Pakistan, Diet of Japan

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コーカサス情勢ついで。

ムシャラフ氏が辞任したのには確かに驚かされた。が、今まで起こったことをつないでみると、案外、「アフガニスタンに駐留させている部隊をパキスタンに攻め込ませる」あたりが妥当な線に思えてくる。

9月12日から会期70日で、16日から代表質問を始めないと給油法の延長が間に合わないと言う。それにしては総理は冷静そのものだが、それはきっと、ムシャラフ氏下野も含め、「9月に何かある」ということだろうと思う。

それに、7月26日、あのコロンビア大学の政治学者ジェラルド・カーティス教授が総理を官邸に訪問している。

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2月8日にFT.comでこういう内容の記事が出た。

(購読者用のページ)

[要旨]
(1) リビアで油田開発の入札が行われた。
(2) 対象15鉱区のうち、9鉱区が米Occidental Oil社とUAE Liwa Energy社の連合に落札された。
(3) 4鉱区が豪州Search Oil社とブラジルPetrobras社との連合に落札された。
(4) リビアで米国企業が石油利権を得るのは25年ぶりである。

残る2鉱区のうちの1鉱区は、どうやらChevronTexacoが落札したようだが、文脈がはっきりしない。

イラクがアメリカに制圧されてから、カダフィ大佐はアメリカに接近している。彼は鋭敏だ。イラクがやられるのを見て、アメリカ人が今回はまったく容赦無いと分かったのだろう。「国体護持」すら認めてくれないというわけだ。そこで先手を打って、アメリカに擦り寄ったのだと思う。

3月に40鉱区の入札を行うそうだから、その結果を見る必要はあるが、リビア産原油がユーロ建で輸出される可能性は低くなったように思う。

(リビアは北アフリカの国でユーラシア大陸には無いが、McKinderの言うWorld Island ではあるから、まあいいだろう)
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2月21日に書いた本論を補足していく。

仮説1の前提(d)で、「9・11を機にイラクを占領し」と書いた。この9・11は重要だ。

テロ発生後しばらくは、mattもTV画面を見つめただただ驚いているだけだった。が、1週間たち、2週間たち、1ヶ月たつにつれ、ある疑念が頭をもたげてきた。

ペンタゴンについて、ちっとも報道されないのだ。

当時報道されたことが、物理的にどういうことだったか振り返ってみよう。

(a) NYのWTC2棟に、旅客機が1機づつ(合計2機)衝突した。
(b) Pentagonに、旅客機が1機衝突した。
(c) Pennsylvania の野原に、旅客機が1機墜落した。

起こったのはこの3つの事件だということになっている。(a)のNY事件だけが起こったわけではない。(b)も(c)も起こったはずだ。

当時のニュースを思い起こしてほしい。90%NYの話で埋め尽くされていたと記憶している。あとは Al Qaeda とアフガニスタンの話。これはどうにも変だ。

NYの事件をたくさん報道するのは理解できる。不謹慎な言い方だが、あんなにテレビで映える映像はなかなか無い。衝突+崩落シーン以外のエピソード(消防士の活躍とか、助かった人の話とか)も完璧にすばらしい取材の対象だ。だからメディアがNY報道に集中するのは、かなりの程度うなずける。だが、それがペンタゴンについて報道しなくて良い理由になるとは思えない。

もしmattがアメリカ人だったら、「一体ワシントンDCの防空体制はどうなっているんだ? わが国の防空体制には重大な欠陥があるんじゃないか? そんなことでわれわれアメリカ人の安全を守れるのか?」と、少なくとも一回は声をあげる。こういう声が全く聞こえてこなかったのだ。CNNにもABCにもWSJにも、軍事アナリストはいるはずだ。いなければ外から雇ってくればいい。そういう人材はアメリカにはたくさんいる。

そう、ペンタゴンが攻撃されるまで撃墜できなかったというのはおかしい。しかも被弾した場所は海軍長官の執務室だ。軍としてはかなり情けない話だ。(興味深いことに、Gordon England 海軍長官はその瞬間は執務室にいなかった → リンク先:週刊アカシックレコードに記載がある。mattも当時ペンタゴンのサイトで確認した) F-16戦闘機はスクランブルしなかったのか? 地対空ミサイルは? 旅客機はステルス性など持っていない。電波妨害の機能もない。レーダーには明瞭に映っていたはずだ。

当時色々なウェブサイトを見ているうちに、ペンタゴンの被害を示す写真数枚を見つけた。TVでペンタゴンの被害を示す映像を見ることは遂に無かった。そのとき驚くべきことに気付いた。

旅客機の残骸が写っていない。

おかしい。旅客機の残骸を撤去したなら、撤去したと報道されてしかるべきだと思う。ペンタゴンの周辺が異常事態から通常の状態に戻ったことを示すため、報道されるべきだ。別に写真を掲載する必要はない。言葉で報道すれば十分だ。そういう報道を探したが見つからなかった。

数年経過してだんだん陰謀らしきことが表に出てきた。この件はとうとう日本のバラエティ番組のネタになってしまった(昨年)。もう間違いないと思う。

アメリカは自作自演で攻撃されたふりをしたのだとmattは考えている。ペンタゴンに突っ込んだのは旅客機ではなく、ミサイルか何かだと思っている。(では、その旅客機はどこへ消えたのか、という疑問は残るが)

問題はそれが何のためかだ。原油のユーロ建輸出阻止しかmattには理由が思い当たらない。

・その直後にアフガニスタン+イラクを攻めて占領したこと
・そもそも91年以来イラクを封じ込めていて、軍事的にはいまさら攻撃する必要も無かったこと
・テロの前年2000年11月にイラクがユーロ建輸出を始めたこと
・2000年11月よりもずっと前から、アメリカはいつでもイラクを攻撃することが可能だったこと
・将来的には、アフガニスタンはカスピ海原油の輸送ルート(パイプライン)として想定し得ること

こういったことを考え合わせた結果、仮説1を想定するようになった。
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アメリカは以下のような戦略を立て実行に移しつつある、とmattは仮説を立てている。

仮説1:中東・ロシア(特にカスピ海)の石油をユーロ建で輸出させることを阻止する。
仮説2:日本にアジア太平洋諸国をまとめさせ、さらに大規模にドルを買い支え続けさせる。

ここのテーマ"US戦略(西)"では仮説1についてシナリオを説明していく。仮説2については、テーマ"US戦略(東)"扱いにて今後述べていく。

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仮説1の前提:

(a) 原油輸出入代金をユーロ建で決済しようとした最初の国はイラクである。(2000年)
(b) その後、イランと北朝鮮がユーロ建で決済すると宣言した。
(c) サウジアラビア等、他の石油輸出国にも同様の動きが飛び火しつつある。
(d) ユーロ建で決済する動きが広まると、ドル建で石油を輸入できなくなってしまい、アメリカ経済に重大な支障を生じかねない。そこでイラクの動きを潰すことにし、9・11を機にイラクを占領し、ユーロ建輸出をやめさせた。

仮説1シナリオ:

(1) 大産油国(イランとサウジアラビア)を順番に攻撃し、ユーロ建決済を完全にやめさせる。次の攻撃対象はサウジアラビアだとmattは考える。(ただし、イランが次になる可能性は残っていると思う)
(2) イラン、サウジアラビア、イラクを占領すれば、中東はそれでもうよい。(他の産油国は弱小国ばかりだ)
(3) 中東の次はロシア。ロシア産石油の輸出をユーロ建で行おうという動きがロシアにあるが、これをやめさせる。(どういう手段でやめさせるかまだmattにも"名案"はないが、例えばウクライナを通るパイプライン絡みで何らか工作する、という手が考えられる。ウクライナ大統領選で Yushchenko を勝たせたのは、その工作の第一歩と見ている。Yushchenko の妻はウクライナ系アメリカ人だが、これが何を意味するか言うまでもない)
(4) Condoleezza Rice がベラルーシを独裁政権の一例として挙げたが、これも将来ロシアへ圧力をかける伏線と見る。ウクライナと同じように親米政権を樹立できれば、ロシアの脇腹に剣を突き立てることができる。(ベラルーシはモスクワから近い)

補論:

(A) イランよりサウジアラビアを制圧するのが先と考える根拠は以下の通り。

- サウジアラビアの方が石油の埋蔵量が多いので、制圧できた場合に得られる経済的利益がより大きい
- イランは山岳地帯で人口1億近い。サウジアラビアは西部を除き平坦で、人口は2500万程度。サウジアラビアの方が機械化部隊にとっては占領しやすい。
- サウジアラビアの軍隊はもともとからアメリカ(の民間企業)に依存している。従い、サウジアラビア軍を無力化する方がイラン軍を無力化するよりアメリカにとってはおそらく簡単である。

一方、

(B) サウジアラビアよりイランを優先して攻撃するはずと考えられる理由も、以下のように存在する。

- サウジアラビアは、イスラム2大聖地を有している国。ここを異教徒が占領すると大問題になってしまう。
- 核開発をしているのはイラン。攻撃する口実をイランはすでに与えてくれている。
- 自発的に率先してユーロ建で石油輸出しようとしたのはイラン。ドル基軸通貨体制にとってはイランの方がより深刻な脅威である。
- イランはシーア派の国。隣国イラクの議会過半数を確保したシーア派への浸透工作は当然行うはず。核開発問題と併せて、イランを槍玉に挙げる口実が一つ増えつつある。

というわけで、次にイランを攻める可能性を否定できない。

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ざっと以上のようなものだ。mattが中東情勢をしばしばblogで取り上げるのは、こういう仮説を立てているからである。

もっとも、この仮説にはまだ弱点がある。

弱点(1):イランが石油をユーロ建で輸出しようとしたということを述べている人物を一人しかmattは知らない。(増田俊男という投資顧問/投資家で、中東や石油の専門家ではない。今のところ、この仮説は増田の発言を証拠として採用している)
弱点(2):そんなにユーロが脅威なら、ヨーロッパ諸国が通貨統合に走るのをなぜ阻止しなかったのか、という疑問が残る。

転載記事

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FTと同じイギリスの The Independent からの転載記事が目についた。

アメリカが中東諸国の「民主化」を推進しようとしていることは、一般教書などでも明確に述べられている。そのことと考え合わせると面白い。

2月15日付購読者用ページ要約(うち、(1)と、(6)の6カ国の国名は明確に記事には書かれていないが、文脈を考慮し付け足した):
http://search.ft.com/search/article.html?id=050215000455&query=saudi&vsc_appId=totalSearch&state=Form

(1) カタールに本社のある衛星TV局 Al-Jazeera は、カタール政府が所有している。
(2) Al-Jazeera の経営は、カタールにとっては持ち出しであり、負担になっている。(毎年1億ドル程度補助金を支出)
(3) アメリカはカタールに対し、Al-Jazeera のアメリカに対する批判的な態度を和らげさせるよう要請した。
(4) Al-Jazeera はサウジアラビア政府に批判的で、同政府に目をつけられている。
(5) カタール政府が Al-Jazeera に民営化&上場するよう指示した。(カタールにも証券取引所があるらしい。まぁ、Bermuda にあるくらいだから、不思議じゃないか)
(6) カタールの証券取引所では、ペルシャ湾岸6カ国(サウジアラビア・クウェート・カタール・バーレーン・UAE・オマーン)の国民でないと取引がほとんど出来ない制限がある(へぇーっ)。
(7) Al-Jazeera が上場されると、過半数を最も金のあるサウジアラビアに所有され、支配される可能性がある。
(8) サウジアラビアに支配されると、報道の自由が制限されると Al-Jazeera の従業員は恐れている。

シナリオを組み立ててみる。

(a) アメリカはカタールに「Al-Jazeera を上場させろ」と圧力をかけた。
(b) カタールはアメリカに従い、Al-Jazeera を民営化・上場することにした。
(c) 同時にアメリカはサウジアラビアに「Al-Jazeera が上場したら株を買い占めろ。そうして連中を黙らせろ」と要請した。

んー。可能なシナリオだ♪ 中東で更に戦線を拡大するなら、Al-Jazeera を黙らせておくのが望ましい。

カタールが民営化に同意したのが本当なら、金銭的な理由もあっただろうが、それよりはアメリカが怖かったからだろう。カタールには米軍基地がある。いまさら背けまい。

この記事の最後には「アメリカは中東で言論の自由と民主化を推進することを主張しているのに、これでは逆行しているではないか」とある。この記事の筆者は分かっていない。分かりたくないのかな? そーかもしれない。

それにしても、この話が本当だとしたら、基地を移転して民営化&上場ってわけか。うーむ、うまい。うますぎる。あいつら、考えることが違う。