胡と漢(77)

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その後20年以上は、モンゴル政権と明との間にさしたる衝突は無かった。

明側は防衛一方で、北方に対しては交易を統制するようになった。自由に交易することを認めず許可制とするようになった。(註)

20年以上経過した1398年、明の建国者(太祖)は死亡した。

その孫(皇太孫)が即位し(建文帝)、北方の各地に分封されていた叔父たち(建国者太祖の息子たち)との間に緊張が高まった。

1402年、北平に駐屯していた太祖の四男は兵を挙げ首都南京を攻撃、建文帝を倒して帝位を奪った(永楽帝)。

クーデターだ。

クーデター側の部隊には、北方騎馬民出身者が少なからず混じっていたらしい。

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註: これは海上貿易も同様
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胡と漢(76)

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当時の明皇帝は、王朝創始者の朱元璋(太祖)だった。彼は息子たちを北方の諸地域に「分封」した。(註)

「分封」とは、諸地域に常駐させ、その地域の統治を任せることである。もちろん、最終的な決定権が皇帝にあることは変わらない。

息子9名が北方の任地を任された。任地9箇所は華北の交通の要衝と農耕社会-遊牧社会の境界付近とだった。

・北平(現在の北京)

・西安

・太原(山西省の省都)

・大同(山西省北部の産炭地)

・大同の北東200km付近の地(宣府)

・現在の固原付近(陝西省と寧夏回族自治区との境界付近で寧夏側)

・現在の酒泉(甘粛省)

・現在の河北省北東部と遼寧省に一箇所ずつ

息子たちは安全保障を任され、軍事力を与えられた。

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註: 朱元璋が即位して三年目に形式的に「分封」し始め、その八年後から実際に任地に常駐させ始めた。

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アラブ系アメリカ人司令官

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FT.com 9月3日付購読者用記事 "Urgent action needed to avert looming oil wars"
http://www.ft.com/cms/s/5fa1408e-3b5e-11db-96c9-0000779e2340.html

6カ月前に John Abizaid が下院で証言したという。第6段落から引用する。

"General John Abizaid, commander of the US Central Command, told the House Appropriations Committee in March that American forces may need to stay in Iraq indefinitely because of the oil."

そうかい。「石油のため」と現場の指揮官も認めてるんだ。

また言質を取ったぞ。

全世界生産余力の減少/生産量ピークアウト産油国の増加/需要の増加、諸々について、その意味するところをアメリカ人はちゃんと考えてるってことだ。

Samuel Bodman も婉曲に「供給不足」を指摘しているし。

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胡と漢(75)

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これまで述べてきたモンゴルと明の戦いは、現在の河北・山西・陝西の各省と内蒙古・寧夏の各民族自治区にまたがっている。

明建国直後のこの時期、明の首都は南京にあった。現在の北京は「北平」と呼ばれていた。

明皇帝(太祖朱元璋)は、腹心を北平に常駐させた。

そして、現在の河北省北部の山岳地帯および山西省北端に合計102箇所の塞(とりで)を築き、防御陣地線を敷いた。

これ以後、明側はモンゴル高原へ打って出ることを止めた。(註)

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註: 部隊が打って出た報告を聞いた皇帝が、防御線まで引き返すよう命令した例がある。

自分で自分を崩壊させる?

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1979年に鄧小平が政権を執って以来、中共政権は「四つの堅持」を掲げている。

「四つの堅持」の内容については、昨年の4月にこういう投稿をした。
http://ameblo.jp/mattmicky/entry-10001176110.html#cbox

一つ目が不正確なので、ここで書き直しておこう。

「四つの堅持」とは、

一、マルクス・レーニン主義と毛沢東思想の堅持

二、社会主義の堅持

三、人民民主主義独裁の堅持

四、共産党の指導の堅持

のことだ。

この4つ、それぞれがどういう定義なのか、またそれぞれがどう違うのか、中国共産党は明確に示していない。

しかし、例えそうであっても、「毛沢東思想の堅持」が含まれている以上、毛沢東が中共政権の正統性(legitimacy)の重要な根幹であること(或いは過去にそうであったこと)は間違いない。

ところが、こういうニュースが出てきた。

NewsMax.com 9月1日記事 "Mao Disappears in Chinese Textbooks"
http://www.newsmax.com/archives/ic/2006/9/1/172907.shtml?s=ic