地元農家への電話

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 昨日、私は地元で農業を営んでいらっしゃるKさんに電話をしました。


 Kさんは、県産大豆もやしの新聞記事を読んで、自分の畑で昔から栽培していた大豆を「これを使ってください 」と一升瓶一杯に詰めてお持ちになってくれた方です。
まぼろしの「もやし」求めて・・・  

↑これがその時、持ってきていただいた豆です。


・・・・・・・・・・・・・・・


「もしもし。Kさんのお宅ですか」


「・・はい。そうです(女性の声)」


「飯塚商店と申します。○○様はいらっしゃいますか」


「あっ・・はい。はい。ちょっとお待ちを・・・お父さん、飯塚商店さんですって」


「もしもしKです。どうもどうも」


「あ。飯塚です。先日は豆をありがとうございました。実は昨日お店で試食販売会をやりまして、その時にKさんの持ってきた『おくまめ』(こさまめ)をもやしにしてお出ししたのです。そうしたらお客様のとても美味しいと評判が良くて。あっという間に売れ切れたんですよ。6種類のもやしを試食したのですが、Kさんの“おくまめ”が一番美味しいって言った方もいましたよ」


「ほう。そうですか。そうですか」


「で、もしまだ豆があるようでしたら是非ともお譲りいただけたら・・と思いまして」


「いやあ。もう渡せる分はあれだけなんですよ。他は東京に住んでいる娘が味噌を作るってんでやっちゃったんです。だから、あるとしても捲く分くらいですし」


「じゃ是非とも今年も作っていただけますか。できた豆、買い取ります」


「ははは・・・はいはい(笑)。実は私、何日か前に買いに行ったんですよ。大豆のもやしを」


「え?食の駅 に行かれたのですか」


「ええ。それで置いてあったんで、借金なしかな。買って食べました。うまかったですねー」


「そうでしたかー。ありがとうございます(笑)・・・それで是非とも今年もKさんの豆を・・・・」


「ははは・・・(笑)」



・・・・・・・・・・・・・・


こんな形の楽しい会話になりました。Kさんの嬉しそうな声が電話越しから伝わりました。Kさんは


『(歳だから)もう今年でやめるかもしれない・・・』


ということで70年以上育ててきた貴重な豆を私に託しました。その豆は市場に出ることなく、長年Kさんの家族で食されてきた門外不出の豆でした。その豆の力はもやしとなっても他の名だたる在来大豆にひけをとりませんでした。


 Kさんは今年も大豆を育ててくれるかどうかは最後までわかりませんでした・・・・が、


 私は豆を萌やしてもやしにするだけのもやし屋です。30年以上、この仕事に関わってますが豆を託した地元農家のKさんとの会話から今まで得る事の無かった大きな幸せを感じるのです。


まぼろしの「もやし」求めて・・・
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