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日本を夢の持てる国へという思いで財務省を飛び出しました。国政にも挑戦、様々な政策論や地域再生の活動をしています。21世紀は日本の世紀。大震災を経ていよいよ世界の課題に答を出す新日本秩序の形成を。新しい国はじめに向けて発信をしたいと思います。


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将来の税負担につながらない財政投融資、機動的な財政政策への第3の道。(松田まなぶのビデオレター)

●アベノミクスは成長の必要条件として正しい
 先の伊勢志摩サミットでは、世界経済がリーマン前と同様のリスクが高まっていることや、財政政策の協調についての合意を安倍総理が目指しました。
 それは消費増税再延期の布石でしたが、その場合に、その理由はアベノミクスの失敗ではない、日本経済はアベノミクスで改善しているが、世界経済が心配だからだという大義名分を得るものでした。
 ただ、もう一つ、日本が大型の経済対策をとりやすくする環境整備もあったと思います。

 サミットの場でどこまで明確な合意ができたかは議論の余地があるとしても、いまの日本経済に必要な措置なのであれば、何もこの場で合意されるまでもなく、日本として財政政策を堂々と打ち出せばよいと私は思います。
 日本経済が、消費増税で個人消費が腰折れする弱い状況であるのは事実でしょう。
 ただ、これは「アベノミクスの失敗」とはいえません。
 3本の矢のアベノミクスそのものは正しく、経済状況が以前に比べて改善しているのは事実です。

 そもそもアベノミクスは成長の必要条件です。
 成長の環境条件を整えるものであって、それに色々なことを組み合わせないと必要十分条件にはならない性格のものだと考えます。
 必要条件なのだから、それ自体は正しいものです。
 では、何を組み合わせれば必要十分条件になるのかが課題です。

●金融政策、財政政策、成長戦略
 すでに日本は金融政策は相当なことをやっています。
 成長の環境条件として金融政策は大変がんばっています。
 しかし、日銀に当座預金を積み上げても、銀行がリスクテイクしなければ市中マネーは顕著には増えません。市中マネーが増えなければ、2%の物価目標も達成できまません。
 金融政策は民間によるリスクテイクの環境条件をつくるものであり、あとは銀行のリスクテイクです。民間による挑戦です。

 その際、やはり、総需要が増えて銀行が貸出できる先が増えないと、市中マネーは増えないという壁に金融政策はぶつかっています。
 そこで、第2の矢の機動的な財政政策による総需要の追加が求められるのですが、財政政策には財政再建という制約があります。
 第3の矢の成長戦略には、それ自体が効果に時間がかかるという壁があります。
 その中で、マイナス金利にまで進んでいる金融政策に政策手段を頼り、専らそこに負担がかかってくることになると、それも限界に直面することになります。

 ここは財政政策の出番となるわけですが、プライマリーバランス目標のもとでは国債は増やせないという制約があるだけではありません。
 日本は先進国で最も政府におカネがない国です。
 それは、高齢化の進展に伴う社会保障給付の増大を賄えるだけの消費税率引上げを先延ばしし続けてきたために、社会保障に財源をとられ、他の分野は緊縮財政を強いられているからです。
 かと言って、消費税率を引き上げられないぐらい日本経済は弱い。そして国債は増やせない。政策は袋小路に見えます。
 別の知恵や工夫はないものでしょうか。

●大事なのは資産運用の質
 実は、日本は世界最大の対外純資産国です。政府にはおカネがなくても、国全体でみれば、国内では巨額の国債に運用してもなお余りあるおカネが世界に流れています。日本の対外純資産残高は2015年末で339兆円、世界ダントツ一位をずっと継続しています。
 国債発行が増えても、それだけのバッファーがあることからみても、そこに量的な制約がある状況とはいえないでしょう。国家全体の破綻にはほど遠い状態です。

 問題は、日本の金融資産の中身です。
 資産運用は本来、それによって富を生み出し、そこから収益を得るためになされるものですが、そうではない資産運用である赤字国債、つまり、将来に富を生み出さずに税負担だけを生み出す資産運用の比重が高まっています。
 大事なことは、次の世代に有用な資産を残し、生産性を高める資産運用です。ポートフォリオの質が大事です。

 こう考えれば、赤字国債は減らしていく一方で、建設国債を増やしてもいいということになります。
 ただ、建設国債も、それによって創られる資産の中身を十分に吟味しなければ、将来世代にとってありがた迷惑な資産のために将来世代が税負担をすることになりかねません。

●財政投融資と将来の税負担につながらない国債
 ここで登場するのが財政投融資と財投債です。
 これは国による融資や投資ですから、それ自体が資産形成です。
その財源は国債ですが、その償還は税金ではなく、国による融資などによって返ってくるおカネが返済財源になります。

 財政投融資の貸付先である政策金融機関(日本政策金融公庫など)の場合は、中小企業など、貸出先の経済活動を促進し、その果実でおカネが返済されます。
 財政投融資の貸付先である事業実施機関(有料道路など)の場合、それで整備されるインフラの使用料金収入が返済財源になります。これはインフラの利用者が得る便益に見合って利用者が負担するもので、一般国民が負担する税金とは異なります。

 この財政投融資の財源に充てられる国債は他の国債とは区別なく発行されていますが、その部分については、普通国債(赤字国債や建設国債やそれらの借換債)のような償還ルールの外側にあります。税負担で償還されるものではないからです。
 
 秋にも策定されると予想される経済対策に向けて、たとえば整備新幹線の財源に財政投融資を活用すべきとの議論が出ていますが、国債マイナス金利のいま、国債で財源を調達し、将来の税負担につながらない財政投融資は、経済対策の柱として大いに期待されるものです。
  かつて何かといえば行革に反するとしてやり玉にあげられてきたのが財政投融資ですが、いまこそ出番。

 今回のビデオレターでは、財政投融資の意義を見直してみました。
 松田まなぶのビデオレター、第38回は「財政投融資、機動的な財政政策への第3の道」チャンネル桜、6月7日放映。
こちらの動画をご覧ください。

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松田まなぶ、経済討論番組に出演、チャンネル桜「サミット後の世界経済の行方」


松田まなぶは、チャンネル桜の経済討論にパネラーとして登壇しました。
今回のテーマは「サミット後の世界経済の行方」。
日本よ、今…闘論!倒論!討論!2016 方」収録5月19日 放映5月21日

その後、伊勢志摩サミットで安倍総理は世界経済のリスクと財政政策の協調での合意をめざし、消費増税の延期を表明するに至りました。
アベノミクスは成長の必要条件として正しく、日本経済を成長軌道に乗せるためには、その上に立って何を組み立てるかが大事です。
そもそも日本は長期的な展望に立った財政出動が不足してきました。
いま、何が必要なのか。

出演したパネリストは、以下のとおりです。
齋藤進(三極経済研究所代表)、島倉原(経済評論家)、田村秀男(産経新聞編集委員兼論説委員)、野口旭(専修大学教授)、松田学(前衆議院議員)、丸谷元人(危機コンサルタント)、宮崎正弘(作家・評論家)、片山さつき(参議院議員…第三部途中から)
司会 水島総(日本文化チャンネル桜代表)

番組は三部構成で1時間ずつ3コマ。
以下、各部の動画を掲載します。

第一部
第一部で私がまとまった発言をした部分は、この動画の中では24分20秒~28分04秒の部分です。
中国が主宰する国際秩序の形成が進みかねない状況のもとで、日本はG7のような国際協調の場にどのようなスタンスで臨むべきなのかなどの点に簡単に触れました。



第二部
第二部で私がまとまった発言をした部分は次の2カ所です。
・8分10秒~9分33秒 宮崎氏の「中国が金を買い集めている」とのご発言を受けて、「金」戦略についてコメントしました。
・29分23秒~31分10秒 日本が考えるべき「積極財政」とは何なのか。



第三部で私がまとまった発言をした部分は次の2カ所です。
・5分09秒~7分25秒 日本で個人消費が停滞している背景に触れ、経済政策を超えたトータルな社会像を描いていかなければ経済政策だけでは問題は解決しないと申し上げました。
・18分34秒~19分07秒 アベノミクスは経済成長の必要環境条件を整えたものとして正しく、その上に立って必要なのは、民間のチャレンジであって、そのためには国民の多くが納得できる未来への道筋を描いていく必要がある旨を発言しました。


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松田まなぶのビデオレター、G7と世界経済と財政政策

 安倍総理は世界経済のリスクに立ち向かう立場から、消費増税の再延期を決断しました。
 確かに、日本の個人消費を腰折れさせるわけにはいきません。増税再延期は一つの判断でした。
 ただ、そのためであれば、G7の場で、世界経済の現状がリーマンショック前に比肩するような状況であることや、財政政策の協調まで合意する必要はなかったかもしれません。
 
 伊勢志摩サミットでは、そこまでの合意に至ったわけではありませんでしたが、世界経済のリスクはリスクとして、日本は日本として未来に向けてやるべきことをしっかりとやっていく。そのための財政政策を堂々と遂行したいものだと思います。
 
 今回のビデオレターでは、そもそもG7の役割とは何なのか、世界経済について日本にとって何が本質的に重要な論点なのかを論じてみました。
 松田まなぶのビデオレター、第37回は「価値観のG7と経済のG20、そして両方の日本は?」チャンネル桜、5月24日放映。
こちらの動画をご覧ください。


●G7では何が議論されているか
 1980年代から2000年代初頭まで、G7が世界のGDPに占めるシェアは7割近くでしたが、最近では50%を切っています(47~48%)。
 他方で、G20は世界のGDPの80~85%、人口の2/3を占めています。
 世界経済の運営ということになれば、GDPが世界第二位の中国が参加するG20が主流になりつつあるという見方もあります。
 ただ、自由主義や市場経済などの価値観を共有し、世界経済に対して強いメッセージを協調して発信できるG7の役割が大きく低下したわけではありません。

 今回の財務大臣中央銀行総裁によるG7、その後の伊勢志摩サミットでは、日本が主導して財政政策での協調を演出できるかが注目されました。
 ただ、マクロ経済政策については、既に2月のG20声明で金融政策、財政政策、構造政策の「3本の矢」が盛り込まれ、アベノミクスが国際スタンダードとして合意されていたといえます。

 そもそもG7は、マクロ経済政策以外にも、さまざまなアジェンダが議論される場です。

【世界経済】
 世界経済について関心の焦点は、やはり中国経済であり、そこにどういうメッセージを出せるかがG7では問われていたと思います。
 過剰設備、過剰債務など、構造問題をどうするか。中国は鉄鋼や石炭の分野は削減数値目標を出しましたが、他の分野についても削減数値目標を出してほしいというのが日本の立場でしょう。

【国際金融アーキテクチャー】
 国際的な議論の場では、IMFの役割が論点になっています。
 その使い勝手をよくする、債務危機への対応への役割分担をどうするか、例えば、アジアのチェンマイイニシアチブやヨーロッパのEMSなど、地域的金融安定メカニズムが存在しますが、これらとIMFとの関係をどう整理するか。ギリシャ危機にはIMFが関与しましたが、スペインには何もしていないなど、現状はすっきりしていません。
 
 ただ、国際金融の分野で日本にとっての大きな関心事は、資本フローの問題です。
 中国からの人民元の流出問題は、為替介入だけでは対処できません。
 日本の提唱により、資本流出規制措置が論じられるようになっています。

【開発問題】
 日本は中国主導のAIIBに対抗するかのように、1,100億ドルの「質の高いインフラパートナーシップ」を提唱しています。
 環境にやさしい、災害に強い、テクノロジー、ライフサイクルなど、一種の国際スタンダードを提唱することは、日本の世界への貢献であるとともに、日本自らの国益でもあります。

【国際的な金融フローの健全性】
 パナマ文書に関連して、今回も国際課税の問題がG7で議論されましたが、マネロン対策、テロ資金対策、金融規制改革も論点になっています。
 金融規制については、リーマンショック後、世界的に規制強化が進んでいますが、あまりやりすぎると銀行の機能を制約するというのが日本の立場です。

●財政政策について
 かつて石油ショック後のサミットの場では、日本と西ドイツに財政出動を期待する日独機関車論が出されたものでした。
 今は日中機関車論?なのでしょうか。
 世界の需要創出で期待されているのは、やはり中国のようです。

 中国は、2016~18年に道路、鉄道、飛行場などに計4.7兆元(約78兆円) を投じる計画を公表しています。リーマンショック後は4兆元でした。
 ただ、中国は債務問題を抱えるようになっています。
 いわゆるシャドウバンキングの温床は「地方融資平台」ですが、これは、地方政府が設立し、資金調達やインフラ投資を手掛ける企業です。
 4兆元の対策の際に相次いで設立され、土地の払い下げ収入を裏付けに債券を発行、財務内容が不明瞭で中央政府も把握せず、需要の低い公共インフラや不動産開発が山積しています。
 中国の政府債務のGDP比は40%強と、比較的低い水準ですが、この融資平台や国有企業が抱える債務は分かりにくく、いずれ財政問題に発展することが懸念されています。
 地方融資平台の資金調達は、銀行や信託会社が販売する個人向けの金融商品で、「理財商品」と呼ばれます。個人や企業は金利の高い理財商品に飛びつきました。
 かつて4兆元の対策のとき、うち3兆元は地方政府の分担とされ、各地方政府は実績をあげるため無理な資金調達をしました。
 こうした不動産投資などが不良債権化しています。シャドウバンキング問題が中国のバブル崩壊を起こしかねないとされています。

 かたや日本はどうか。日本はもう一つの機関車になれるのか。
 高齢化で社会保障に財源を奪われてきた結果、日本は先進国で最もおカネのない政府になっています。
 社会保障以外の財政支出の対GDP比は、いまやOECD諸国の中で最低水準です。
 だから、どうしても「緊縮財政」になってきました。
 主な原因は、増大する社会保障給付に比して消費税率が低すぎるため、全体的な国債発行抑制方針のもとでは、それ以外への支出に回す財源が圧倒的に不足してきたことにあります。

 だからといって、消費増税だけがソリューションになるわけではありません。
 そもそも日本は世界ダントツ一位の対外純資産国です。15年末で、その金額は339兆円と、二位のドイツ(195兆円)、三位の中国(192兆円)を大きく引き離しての一位です。
 日銀には異次元の金融緩和で200兆円をゆうに超える当座預金残高が積み上がっています。

 おカネは十分にあるのに、私たち日本人が納得できるような未来に向けた国内投資が十分に行われていない。
 財政政策を考える上で、これは大きな論点だと思います。
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