松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。


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本日の放送をご覧になられた方から多くの問い合わせがありますが、当院は郵送での精液検査は行っておりません。

その他にも、「とくダネ!」の中の当院が取りあげられている内容に関しまして、事実と異なる点や、説明の不足、他会社と当院で行っている検査などを混同され兼ねない点など、重大な問題がありましたので、石川智基の解説を掲載致します。

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今回の放送につき、私自身全く監修にかかわっておらず、内容に関して心配しておりましたが、重大な相違点がありました。誤解から当院に問い合わせが多く寄せられていますが、ご勘弁ください。

問題点を挙げておきます。
1. 郵送の精液検査は絶対ありえません。時間がたつと精子の形態も変わってきます。もちろん正確な運動率は出ません。精子があるかないかしかわかりません。精子が過労やストレスで低下するというのは言い過ぎです。昔と違って極端にストレスが増えているというエビデンスもありません。冷蔵するのがいいというのも誤りです。温まるのはよくないのですが、32-34度がベストで、冷蔵するのはダメです。さらに郵送は常温で郵送後に冷蔵などもっての他です。精子正常形態率に関しては通常男性は40-60%というのも誤りです。検査費用に関しての値段は、一般的な精液検査とあまりにレベルが違いすぎるものに対して払うという感覚が必要です。視聴者には同列の精液検査での比較ととらえられてしまいます。ありえません。
今回の前半部分はあまりに取材が不足していると言わざるを得ません。抗議対象になり得る内容です。
2. 男性不妊治療医が45人というのもありえません、認定されている専門医が45人なのです。
3. ご主人(精子死滅症)の精液検査の映像ですが、無精子症に見えてしまいます。精子がいるが動いていない、という映像を使うべきでした。その映像は当院から提供してありました。
4. fresh TESEのナレーションでもミスがあります。「一般的な不妊治療では」ではなくて「精巣精子を使う不妊治療では」です。「自然妊娠が非常に難しいカップルの4割が」とありましたが、自然妊娠の確率はそもそもほぼ0なのです。「顕微授精を行っても妊娠が非常に難しいカップルの4割が」とすべきです。「モニターに映し出された精液には」これは完全な間違いで、精液ではなく「精巣組織の中には」とすべきです。「通常の精子と比べると」⇒「通常の精巣精子と比べると」です。
6.治療経過について、「受精卵3つが成長していることが判明」はいいのですが、写真が5日目の写真ではありませんでした。正確には「11個ICSI実施のうち、10個の正常受精、3個の胚盤胞」です。
7.スタジオの会話で、「これなら医者に会わなくてもできちゃいますもんね」、「そうなんですよ」、全くの誤りです。1.でも述べましたが、これは専門医からすると、営利主義の絶対にやってはいけない行為です。当院では郵送での精液検査は絶対に行っておりません。精液検査は治療方針にかかわる非常に重要な検査です。絶対に誤解のないようお願いいたします。最初に出てきた検査会社と当院は全く関係ありません。
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