気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ

四ツ谷にありますバレリーナ専門の気功整体「まといのば」のブログです。
気功師から見たバレエとヒーリングのコツを公開します。
「まといのば」では、バレエ・ヒーリング・美容の各種セミナーを行っております。


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アンディオールがバレエにおいて重要ではあることは言うまでもありません。
しかしアンディオールが一体何なのか?どうなされるのかについて、きちんと議論されることは稀です。
アンディオールができているか否かは比較的簡単に判定できます。
足が開いている状態で踊ることができれば、それはアンディオールできているというトートロジー(同語反復)に似た判定でしかありませんが。
ただ、アンディオールができていないこともその判定方法で分かるために、踊りを見る、もしくはポジション(1番、2番、5番)で見るというのは、シンプルで分かりやすい判定方法です。

さて、ではどうやってアンディオールができない身体をアンディオールができる身体へ作り変えれば良いのでしょう。アンディオールをあまりに単純に考えてしまうとプロクルステスのベッドと同じ現象が起こります。
足を開けば良いと短絡思考して、ともかく足首や膝関節をねじってでも足を開いた位置に力技で持ってくる、もしくは股関節から開くからとカエルのポーズで股関節が床に着くようにグイグイ押すという方法を採用しがちです。これはむしろ身体を痛め、アンディオールを阻害します。何年努力しようが無駄なのは実践されている方々が一番実感されているでしょう。

これまでにも当ブログでさんざんアンディオールについては議論してきました。できれば過去記事を参照しながら、頭を整理してください。
アンディオールにまつわるポイントを以下に完結にまとめます。

第一にアンディオールと股関節の柔軟性はほとんど関係ありません。
2足歩行が支障なくできるのであれば、股関節自体の柔軟性は考慮する必要がないと「まといのば」では考えます。

第二に、アンディオールできる柔軟性を獲得するポイントは仙腸関節です。
仙腸関節の可動性を変えることで、いわゆる足はアンディオールしやすくなります。
かつて開催していたバレエルーム(講座)のアンディオールの回ではこれが中心的な課題でした。
仙腸関節をゆるめる(正確には緊張を取り、拘縮を解消する)ことでアンディオールできる身体を獲得します。具体的には後述します(というか過去記事を参照してください)。

第三に、アンディオールは柔軟性ではなく、身体の使い方です。踊りの中で解消できます。すなわち、アンシェヌマンを与えられたときに、正確にそのパをたどることを気をつければ、きちんとアンディオールするのが合理的であることが分かります。そして、そのときのアンディオールのほとんどは柔軟性など不要なのです。これも具体的には後述します。

整理しますと、第一に股関節の柔軟性とアンディオールには因果関係はほとんど無い、第二にアンディオールに大きく関わるのは仙腸関節である、第三にアンディオールとは本来は柔軟性のことではなく、身体の使い方でしかない(柔軟性を必要としない)、ということです。


【追記】
ちなみにバレエは一種の新興宗教と似た妄想と信仰の体系です。
僕がプロのダンサー相手にしか仕事をしたくないと思った理由は、多くのアマチュアの人はプロの常識を否定し、自分たちの常識を金科玉条とするからです。「大人からのバレエ」とか「条件が悪い」とか言うことは全く理由にならないと思います。実際に大人から始めようが、条件が悪かろうが(条件が良い人がプロになるわけではないのですが)、論理をたどってきちんと身体と向き合えば圧倒的なパフォーマンスが可能です。
ただ、そのような人は稀であり、ほとんどが自身の「常識」の枠から出ることなく、新しいものをつまみ食いしては、結果を待たずに批判するだけです。人は「見たものを信じる」のではなく、「信じたものを見ます」だから、アンディオールがその場でできても、足が高く上がってもそれを信じない、見ないという心の働きが起こります。その心の働きはホメオスタシスなので仕方ないのですが、それを押さえ込むだけの前頭前野の働きは必須です。論理で考え、フィードバックを冷静に取り、結果を受け入れるという前頭前野の働きです。

上記の仙腸関節に関しても、医学的には(理学療法士など一部をのぞけば)オカルトと分類されます。仙腸関節の可動性を変えることなど不可能だというわけです。だったらそう信仰し続ければ良いとこちらとしては思います。

バレエ講座に関して言えば、我々としては情熱があり、知性もあり、どうしてもバレエを踊りたいという方とだけ仕事をしたいと思っています。そのような人が1人でもいれば、その方のために講座は開催します。逆に情熱が無い人と仕事をしても意味がないからです。
もちろん気功は情熱には依存しないので、結果は出ます。しかし、単に足が開いて、単に足が上がっても、意味がありません。それを踊りにつなげ、人を感動させるには、燃えたぎるような情熱が不可欠です。
身体を変えるのは簡単です。しかし心を変えるのは自分自身でしかできないのです(心と身体は同じものではというツッコミをここでする人はぶっ飛ばします。同じものですが、抽象度が違うのは事実でしょう)。
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