睡眠と風邪について
昔から睡眠は風邪によいといわれてきましたが、その根拠となるデータは乏しいものでした。今回だされた論文により、質の高い睡眠を十分に取ることと風邪が引きにくいという因果関係が示されたといえます(示されただけですが)。
内容は以下の通り。
調査は00~04年、公募に応じた健康な男女153人(21~55歳)を対象に実施した。睡眠時間のほかに、熟睡度を測るためにベッドで寝た時間を、2週間にわたって調べた。
その後、風邪の原因ウイルスを含んだ点鼻薬を投与し、約1カ月後の症状や血液検査による感染状況を調べた。
その結果、睡眠が7時間未満の人では8時間以上の人に比べて風邪をひいた人の割合は2・9倍も高いことが分かった。また、ベッドで寝ている時間の割合が92%未満の人では大半をベッドで就寝している人に比べて5・5倍も多かった。体重や社会的地位などの因果関係は認められなかった(読売新聞より)。
日本人の平均睡眠は男性が6時間10分、女性が6時間50分。まず睡眠時間の確保が健康への近道かもしれませんね。
参考文献
論文題名:Sleep habits and susceptibility to the common cold.
著 者:Cohen S, Doyle WJ, Alper CM, Janicki-Deverts D, Turner RB.
出 典:Arch Intern Med. 2009 Jan 12;169(1):62-7.
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