蝶が舞、虚無は踊る…あと4時間でアセンションNO3 | ヘミシンクピンポンパン

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ヘミシンクと幽体離脱体験記

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「朽ち果てた連中だ」
「吸血鬼どもよ」
私「あなたも頭蓋骨だ。骨だけの存在だ」
「確かに…私もそうしたものどもの一人」

私「あなたは戦士なのですね、ベルセルクですか」
「比較的新しい部類の狂戦士といえるかもしれない」

《関連過去記事》
枢(クルル)戦記ベルセルク NO1~NO3
http://ameblo.jp/masato356/entry-12099215958.html
(続く)




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《あと4時間でアセンションNO3…蝶が舞、虚無は踊る》


ここで一気に睡眠は深くなり会話は途切れヴィジョンは変わったが、うまく記録に取れなかった。この頭蓋骨の騎兵隊の大佐の左手が白い軍服の袖から見えていた。それは肉のついた手ではなく金属の義手だった。

手首を外すと腕があったはずのところに口径数センチのバズーカ砲が埋め込まれていた。彼はそれを無造作に打ち上げると、砲弾は空に向かって何処へともなく飛んでいった。これといって何かを狙っているという感じではなかった。

砲弾は地上に落下する前に爆発し、強烈な光と熱を放ち衝撃波が広がり地上を焼きつくした。きのこ雲が立ち上がり地上を徘徊していたゾンビどもは吹き飛ばされ、燃え上がり、溶け、そして蒸発してしまった。《後始末をしなければならないのだ》頭蓋骨は私に向かってそういった。

私は彼にありがとうと言って終わろうとしたが、彼の後ろには目の覚めるような吸い込まれそうな深い青い秋晴れの空が広がっていることに気づいた。頭蓋骨ベルセルクは消え私の前にはムンクの叫びみたいな絵が現れ、それは声にならない声を叫んでいるように澄み渡った大気を震わせようとしていた。

その絵は少しずつ遠くへ、後ろへと下がり、そして私は何故かしきりに《ありがとう、ありがとう…》と言い続けていた。その孤独な叫びを上げようとしている絵は、後退しながら何かの雑誌の表紙へと星屑のように落ちていき、それを一瞥すると雑誌をパラパラとめくっている人物がいた。

そこはなんとなく図書館みたいなところだと思った。そして雑誌をめくっているのは30代の始めの頃の私だということに気づいた。私はあるところでページをめくる手を止め、そこに映しだされているものを見つめ始めた。そこには画面いっぱいに開いた一輪の大きな花があり、それは後ろへと下がりながら画面を広げると次から次へとその周辺にある花が咲き始め、それから一匹の黄色い蝶が明るい陽射しの中に花を追いかけるようにあらわれた。

やがて蝶はひまわりの大群の中を飛び始め、その中を抜けると喋の前には大きな丸い太陽が地平線の上に出現し、一匹の蝶は大河を流れる無数の群れへと変容し、太陽に向かって飛んでいった。そして見知らぬ誰かの声が聞こえてきた。最後まで声の主はわからなかったが、こういう場合はいつもバシャールなのだ。

ガ「あなたの終わりです」
私「…終わりですか。始まってもいないのに終わるのですか」

ガイドとの間でこれまで何度となく繰り返されてきた終りと始まり、始まりと終わりの会話だった。結局なにも無いのだ。

ガ「そうです」「悔やみますか?」
私「もういいです…今はそれなりにいろいろやっているという実感があります」

ガ「そうですね、その実感こそが真実です」
「虚無に陥れば勝てないでしょう」
「虚無を味わえば無さえ失うのです」
「何も無い…という実感からは満足を得られず、何を悟ることもない…ということをあなたは知ったのです」

ガ「虚無は絶望しか生みません」
「それをあなたは知ったのです」
私「知るほどのもんでもなかったですね」

それは69年からずっと続き、今もある意味終わっていない私のミッションだった。生まれた時から続いていた死に対する恐怖、私が消えてしまうという恐怖はその年、私が12歳の時から存在という問題に切り変わったのだ。それはある日突然やってきたような気がする。

存在の意味が見いだせないというぼんやりとした困惑は数年かけて私を侵食し、存在の意味がわからないという恐怖へと転がり、私は枢(クルル)の泥沼の中でもがき、しかし枢が何であるのかもわからないうちに呆気無く半生以上が過ぎてしまった。

それは哲学や心理学や精神分析の問題では無いのだ。もっともっと切実なものであり血であり肉であり内蔵や神経組織そのものが発する凄まじい例えようもない激痛なのだ。哲学オタクに心理学フェチやら精神病の自称先生、宗教家、そんないんちき臭い連中は何も理解せず、何もしない、ただ訳知り顔に批評ばかりする傍迷惑な薄っぺらい紙切れどもだった。

(続く)
マサト