買ってきた昨日のうちに一気に読みきってしまいました。この本は「安永4(1775)年に刊行された和算書『算法少女』の成立をめぐる史実をていねいに拾いながら、豊かに色づけた少年少女むけ歴史小説の名作」なのだそうです。1973年(昭和48年)に岩崎書店から出版されたもののしばらく増刷が打ち切りとなっていました。この本の復刊のため,数学教育に関わるいろいろな方々が尽力されたそうです。そして今年6月ようやく筑摩書房から「ちくま学芸文庫」として復刊されたのがこの本です。主人公は小さな頃から医師である父から和算の手ほどきを受けていた「あき」という少女です。その「あき」に久留米藩姫君の算法指南役にという話から騒動に巻き込まれていきます。
この本にはいくつか和算の問題が出てきます。一つだけご紹介しまします。
「ここに商人が三人いる。ひとりは奥州に行って,十六日めにかえる。ひとりは西国へ行って,二十四日めにかえる。のこるひとりは近国へ行って,五日めにかえる。三人はかえったよく日,またおなじところへ旅だっていく。この三人が一度顔をあわせてから,次にまたあうのは,なん日めか。」
16と24と5の最小公倍数を求めます。それぞれの数を素数(1とその数自身でしか割り切れない数)の積で表わします。
16=2×2×2×2
24=2×2×2 ×3
5= 5
最小公倍数はそれぞれの数のどの数の倍数にもなっていなければなりませんから,2という因数は4つ,3を1つ,5を1つ持たなければなりません。だから16と24と5の最小公倍数は2×2×2×2×3×5=240になり,次に三人があえるのは240日めということになります。
- 遠藤 寛子
- 算法少女
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山口和 新潟県水原(現 阿賀野市)出身の大和算家がいたそうです


