【ふぐ】 浜藤 (六本木)
テーマ:西麻布・六本木会長就任を身内でこじんまりと語り合う晩餐を。ふぐのヒレ酒で祝う。ふたを取ると、ぷぅんとヒレを炙った香りが鼻をくすぐった。ああ、思わず感嘆が漏れるほど芳ばしい。これで今年も冬が越せそうだ。
前職時代にグループ会社の社長として知り合ったハカリ社長の会社は、いまは違う上場企業が大株主になっている。そんな彼が会長職に就任すると聞き、三名ほどで食事に行くことに。雅山 にいこうかしら、という話をさえぎって、
「日本一ふぐ雑炊の美味い店が、そろそろ開店なんです」
とおねだりした。会長は二つ返事でOK。さすが、旨い物に目がない。
ボジョレーよろしく、様々な業界の著名人がいまかと開店を待ちわびるふぐの名店「浜藤」が半年振りにのれんを掲げた。天然のとらふぐが旬の10月1日~3月31日だけ営業というのがオーナー・乾さんの方針。今月は松茸とふぐを楽しむコースが目玉だ。(10月下旬まで限定)。たっぷり10品。煮ごごり、酒盗合え、ふぐ皮の湯引きなどからスタートした。
大好きなてっさは、白身が美しく並び、まるで芸術品。カボスをたっぷりふって塩とオリーブオイルで食べる。ポン酢もあるが、上品なふぐの白身の風味を生かして食べるには塩。さらにオリーブオイルを推奨するのは、浜藤特有。松茸とふぐの身がはいった茶碗蒸しは、まろやかで上品。熱い温度にもかかわらず、一心不乱に食べてしまった。
オーナーの乾さんに久しぶりにお会いする。
「今日で4日目、もうカンが戻ってきた」
と笑う。店が閉まっている間は、ヨーロッパで美味しいものの研修をして過ごされている。うらやましい限りであるが、ふぐ料理に関しては、この筋23年。業界でもベテランの粋だ。また「串の坊」というチェーンのオーナーでもある彼であるが、いまだに本人が店に立っている。現場がいつまでも好きなのだという。こういう人が作る料理は気持ちや自信が入っているから、なおさら旨く感じるはず。だって本物だもん。
てっちりが終わり、いつものように〆の雑炊を乾さんが作ってくれた。たっぷりのふぐの身のほか、野菜、白舞茸、薫り高い松茸が煮出された出汁。そこに生米を入れて、出汁をたっぷり吸わせる。米がぷつぷつと煮えてきたら、烏骨鶏(うこっけい)の卵をいれる。黄身は割らない。ふたをしてしばらく蒸らし、半熟状にした卵をおわんに盛る。その上に雑炊を盛ってできあがりだ。これが日本一のふぐ雑炊と言わしめる逸品だ。
一口目はプレーンな雑炊を楽しみ、途中半熟になったうこくけいの卵黄を割ってかき混ぜる。贅沢な卵ごはん。この雑炊にあわせて、味付け海苔を出してくれる。敷居が高い料理ばかりではなく、朝ごはんの時に食べ慣れたアノ組み合わせを出してしまうメニュー構成がニクい。雑炊の前で、もうお腹がいっぱいだと思っていたが、食がどんどん進んだ。
ヒレ酒のおかわり時には、部屋の電気を消して高いところから入れる日本酒に点火するショーを見せてくれた。電気が消えるタイミングも絶妙でお見事。こんな風に、楽しい会話と美味しいご飯で過ごしていたら、気づいたら3時間も過ごしていました。のんびりした良い時間でした。ハカリさん、ご馳走さまでした!
■浜藤(六本木)
東京都港区六本木7-14-18 7&7ビル2F
03-3479-2143
12:00~23:30(ラストイン22:00)














1 ■わあ
美味しそう~♪