コト 3 | Some Cindy Talking

コト 3

花菖蒲園をのんびり散策して、約束の時間まであと1時間程度になった頃、市の中心へと移動します。
城沼と呼ばれる細長い沼の周りに街が発展した館林市ですので、花菖蒲園もほとんど街中にありますが・・・







コト

ライブハウスを備えたレストラン、西の洞の駐車場を取り囲む瓦屋根の“長屋”の一角にやって来ました。
駐車場の入口には20数年(!)もの間変わることなく街の人たちに愛され続けるクレープ屋さんがあります。

まるで鉛筆のようなシンプルな筆致で“コト”とだけ書かれた看板に、逆に気になって入ったのが2年前・・・







最後に紹介したのがその年の12月ですので・・・隣町にあるとはいえ、ややご無沙汰気味になってしまいました・・・

それにしても、元々の建物の雰囲気を継承しつつもナチュラルで洗練された空間を作り上げているところは、
さすが、インテリアを通じてライフスタイルを提案する設計事務所を兼ねたインテリアショップならでは・・・









棚やテーブルに並んだ品々も単に衣・食・住に彩りを添えるに留まらず、もっと興味を掻き立てるものばかりです。







三つの環 常松大純

さらには、同じ棚やテーブルには国内の現代アート作品も並べてあって、ちょっとしたアート散策をしている気分になります。

学校や自治体庁舎など公共施設や大企業の本社ビルのモニュメントを手掛ける他に美ヶ原高原美術館にも作品を展示している、
金属を主とした造形芸術家の常松大純氏のモニュメントが展示販売されていました・・・小さくても正真正銘“本物の作品”です







まるで絶叫マシンのレールのミニチュアのような、不思議に絡み合った三つの環に魅入ってしまいました。







天井まで届きそうな大きな棚によって二分割された奥のスペースはリビング&書斎を模したモデルルームになっていますが・・・
デスクの後ろにぶら下がっているのは、もしや・・・デンマークのデザイナーNanna Ditzelの傑作、あのハンギングチェアですか!?

今から10年前、ミッドセンチュリーの家具がブームになった頃、インテリアやライフスタイルを特集した雑誌に頻繁に登場し、
さらに、今は無き原宿のアジアンカフェ“COCONGO”でも存在感抜群で常に座られていた、あのハンギングチェア・・・

でも、ちょこっとだけフォルムが違うし少し小さいような気もしますが、この椅子(?)に座るのが憧れでした!!







ハンギングチェア

実はこちらのハンギングチェアは、日本人デザイナーの山川譲氏が1950年代に北欧に訪れた際にその風土に触れ、
現地のデザイナー達との交流経験からインスピレーションを得て、その後にデザインされたものなのだそうです。
そして、先ほどお伝えしたNanna Ditzelによるハンギングチェアも、山川譲氏が製作に携わっているそうです。
50年の時を経て再び日本に舞い降りた“ブランコ椅子”は、10年来のCindyの憧れを現実にしてくれました。

山川譲氏は、このお店にも展示してある岡本太郎氏デザインの“サイコロ椅子”を製作された方としても有名です。







ハンギングチェアに座る(と言うか包まれる!?)という数年来の夢を、ここ館林で成し遂げることができました

※ ↑↑↑の写真で脚を組んで寛いでいらっしゃる方ですが・・・店長さんにモデルになっていただきました・・・(;´▽`A``







とり すずも提灯
http://www.suzumo.com/

店長さんに現在のイチオシを教えていただいたところ、間髪入れず、こちらの提灯を紹介してくれました。

“すずも提灯”は、現在から150年前の江戸時代末期に茨城県水戸市に創業した提灯の老舗、鈴木茂兵衛商店が、
現代のアートと融合した新しい提灯を創ろうと始められたブランドで、これまでには無かった新しいデザインの提灯は、
和室のみならずフローリングの洋室にもマッチ・・・彼のイサム・ノグチの照明シリーズの“AKARI”を連想させます。

ところでコロンとしたフォルムが(あのお菓子を連想させます)可愛らしい、小鳥(ひよこ?)型の提灯ですが、
店長さんに聞いたところ、何でもこのフォルムの提灯を作るのがそもそも難しかったとのこと・・・確かに・・・

さすがにこのフォルムでは畳むのは無理ですかと尋ねたところ・・・「提灯ですから、もちろん」と言って・・・







複雑な形状の提灯が、あっという間にぺったんこになってしまいました・・・職人さんの技術に脱帽です!!







コト

adress 〒374-0023 群馬県館林市大手町6-41西の洞内
telephon 0276-55-4259
facsimili 0276-55-4519
time 12:00~19:00(平日) 11:00~19:00(土日)
closed 火曜日・水曜日
http://www.koto-85.com/

実は、コトの隣りに昨年Openしたお店が本日の目的地だったりします・・・おっ、約束の時間になりました!!