和歌山のPTA会費流用問題をめぐり朝日新聞にコメント | まるおの雑記帳  - 加藤薫(日本語・日本文化論)のブログ -

和歌山のPTA会費流用問題をめぐり朝日新聞にコメント

6月28日の朝日新聞和歌山版で、PTA会費(県立高校)の流用問題が取り上げられました。
近く和歌山県教委から「公費と私費の負担区分に関する統一的基準」が示されるとのことです。
そのことを踏まえて、「学校はなぜ、PTA会費をあてにしてきたのか。流用のどこが問題なのか。新たなルール作りを前に学校現場を訪れ、関係者に聞いた。」という記事です。
私のコメントも掲載されました。

PTA会費の不適切支出は、今年に入り、沖縄などでも明るみに出ており、全国的な広がりを見せています。

朝日新聞和歌山版(2012年06月28日)
「PTA会費 公費負担基準」



なお、PTA会費の不適切支出に関しては、読売新聞も精力的に取り上げており、この1日にも「PTA会費 広がる不適切支出 読売新聞調査」という記事が出ました。



(備考)
朝日新聞和歌山総局のツイッターから
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朝日新聞和歌山総局 ‏@asahi_wakayama 6月29日
今年3月、県立高校で本来公費負担すべき非常勤職員の賃金を、PTA会費から支払っていたことが明らかになりました。学校はなぜPTA会費をあてにしてきたのでしょうか。現場や専門家の意見を聞きました。
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産経新聞の記事2012.3.23
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「和歌山県教委に調査要請 PTA会費補填問題で平野文科相」

平野博文文部科学相は23日の記者会見で、和歌山県立高校の一部が校舎の修繕費や教職員の出張費などをPTA会費から補填していたことについて、県教育委員会に実態を調査するよう要請したことを明らかにした。

 平野文科相は「法律上の問題があれば改善や処分を求める。まずは調査しなければならない」と述べた。

 県監査委員事務局によると、非常勤職員への手当や、寄宿舎の排水管の修繕費などをPTA会費などから補填しているケースがあった。
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http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120323/crm12032311240008-n1.htm


紀伊民報の記事(2012.4.3)
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「PTA会費の流用 実態解明し悪弊打ち破れ」

(前略)
県教委によると、PTA会費など徴収金の取り扱いについては、以前から監査委員に指摘されていた。いずれも口頭だったが、一部の学校がPTA会費で購入した備品について「寄付か無償貸与の手続きをするように」(09年)、徴収金については「統一基準の検討を始めるように」(10年)と求める内容だったという。

 これを受けて県教委は、県立学校の事務長が参加する会合の議題にこの問題を取り上げてきたという。だが、文書で指摘を受けた昨年9月以降になっても、具体的な対応策は決めていなかった。怠慢といわれても仕方がないだろう。

県教委総務課は「学校の判断が基本という前提で検討していた。学校によって事情が異なることもあり、慎重に検討する必要があった」と説明。PTAが法律上、任意の社会教育関係団体と位置付けられており、地方自治体が不当に干渉しないよう定められていることも、対策にまで踏み込めずにいた背景にあると弁明している。

 しかし、施設の修繕費や人件費は本来、県費で支払うべき支出である。その原則から見れば、保護者からの徴収金を充てることは到底許されない。施設の修繕や人件費の補助を保護者に求めなければ教育環境が維持できないというのなら、そういう制度の設計自体が間違っているのだ。
(後略)
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http://www.agara.co.jp/modules/colum/article.php?storyid=229222