wag = (尾などを)振る
監督 バリー・レビンソン
出演 ダスティン・ホフマン
ロバート・デ・ニーロ
アン・ヘッチ
ウィリアム・H・メイシー
ウディ・ハレルソン
犬がしっぽを振るのはなーぜだ？
それは、犬がしっぽより賢いから
もし、しっぽの方が賢かったら
犬がしっぽに振られちゃう
再選を狙う大統領選挙まであと12日
ホワイトハウスに呼ばれたデ・ニーロ
広報係アンらの厳重な秘密会議に出席
大統領に信頼の厚いデ・ニーロが呼ばれた用件は
先月、ホワイトハウスを見学に来た少女を
大統領が別室に連れ込んだ
その後トラブル発生
それが明朝の大手新聞に載る
対立候補はもう知ってる
何とかもみ消して欲しい
デ・ニーロはすぐに指示を出す
漏れたらもみ消すのは無理だ
病気を理由に帰国を一日延期しろ
記者会見を開いて、何気なく
"B3爆撃計画に影響が出ると困るな"と呟け
危機が迫ってるのを隠してるとウワサを広めろ
奴らの関心をそらせるのが先決だ
その夜
デ・ニーロとアンは
ハリウッドのプロデューサーに会うため
飛行機に乗る
計画がのみこめないアン
手慣れたデ・ニーロ
心配するなレーガン時代にもやった
ベイルートでの失敗を隠すため
グレナダに侵攻した
見せかけの戦争さ
ばれやしない
湾岸戦争の映像も偽物かもしれん
敵国はアルバニアにしよう
国民がほとんど知らない国だ
翌朝、2人が空港に着く頃
テレビでは
大統領の少女への性的いたづらのニュース
2人は
プロデューサー・ホフマンの
大邸宅を訪ねる
報道官の記者会見
記者からはアルバニアとB3の質問が相次ぐ
報道官は否定し続ける
それをTVで見てホフマン納得
でも
11日間ダマし続けるのは難しい
本当に戦争が起らない限り
戦争はショー・ビジネス
ホフマンにプロデュースして欲しい
ホフマンやる気十分
爆撃の理由は何にしよう?
スーツケース爆弾にしよう
アルバニアのテロリストが
カナダからアメリカに運び込もうとしてる
アルバニアの逃げる少女の映像をマスコミに流そう
まずは子役選び名前も決めなくちゃ
アルバニア部隊の軍服も作らなきゃ
大統領はアルバニアへの非難声明を出す・・・
アンは大統領に逐一報告
大統領は飾り物
最後まで顔を出さない
再選のためにありもしない戦争を
さも起ってるようにでっちあげる
CIAも黙っちゃいないが
それならそれで次の手がある
Show must go on
ホフマンは敏腕プロデューサー
トラブルは映画で何度も経験済み
コメディだから
笑えるようにほどよく抑えてるけど
現実は
本当に戦争を起こしちゃうからね
アメリカ人は戦争が好きだから
戦争を起こせば大統領は
必ず再選できちゃう
ブッシュなんか
イラク戦争を起こしちゃったからね
有りもしない核を有ると言い張って
現実も
この映画の位の洒落が利けば
世界はもっと平和になるのに
国民がもっと賢ければ
政治家やマスコミに
振られることもないのに
1997年 アメリカ映画 97分 製作費1,500万ドル
ベルリン国際映画祭 銀熊賞