「 海と毒薬 」 | 0・・映画toほげほげ

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♪ ほげほげたらたらほげたらポン ほげほげたらたらほげたらピー ♪
★映画のほげほげ等、気まぐれ備忘録★

  " 海と毒薬 "


監督 熊井啓
原作 遠藤周作
出演 奥田瑛二
   渡辺謙
    岸田今日子
    岡田眞澄
   田村高廣


 米軍の尋問にうなだれて答える奥田

 それは昭和20年5月頃の事
奥田は医学部の第一外科研究生だった
同じく研究生にはクールな渡辺がいた

その頃
倒れた医学部長の席を巡って
医学部の教授は毎日会議を開いていた

経歴から第一外科の田村が第一候補だったが
第二外科の教授が傷痍軍人の受け入れを
西部軍に仄めかし一気に優勢に立った

その田村教授は余命僅かな患者を
どうせ死ぬのならと難しい手術の練習台にしていた

奥田の担当の結核患者おばはんも余命半年
成功率5%の両肺整形が決定された

同じ頃、死んだ医学部長の親類婦人も
手術を受ける事になった
それは極めて簡単な手術

手術は急遽
医学部長選挙の前に行われる事になった

患者は医学進歩と術者の為に居るのだよ
キッチリ割り切る渡辺

婦人の胸郭形成手術
奥田と渡辺は助手として入る
手術の山場、第六肋骨の切断
その時、大量の出血
婦人の心臓が止まる

それでも患者の手術は成功とされ
病室に運ばれた後明朝6時に死ぬ事になる

結核患者おばはんの手術は延期になる
連続しての手術の失敗は許されない
伯母はんは病室で息を引き取る

病院での生死と無関係に戦況は悪化
兵隊も民間人もいつ死んでもおかしくない世の中

そして
第一外科に西部軍から
米軍の捕虜8名の生体解剖のオファーが来る・・・


  死刑となる囚人を
  麻酔で眠らせ手術で殺すのは悪か


  戦争で多くの命を奪う兵士

  民族によって命の重さに違いはあるのか
  状況によって命の重さに違いはあるのか


    肉を毎日食する人も
    命の尊厳を主張できるか

    意識することはなくても
    この世は所詮、弱肉強食


 $0・・映画toほげほげ-海と毒薬


1986年 日本映画 123年 白黒
 ベルリン国際映画祭 審査員特別賞・銀熊賞受賞
 ブルーリボン賞 監督賞受賞



   手術中、止血に使ったガーゼは
   ボイボイ捨てない
   重さを量り、出血量を割り出し
   輸血の量を決める