文学座・金沢映子のブログ『ときど記 マーシャ』

朗読パフォーマンスユニットおはなしDecoBee♪(デコビー)もよろしく!


テーマ:
文学座公演「何かいけないことをしましたでしょうか?と、いう私たちのハナシ。」


は、昨日の、尼崎ピッコロシアター公演をもちまして


大千秋楽を無事に終えることができました。


尼崎公演にお運びくださったお客様には、


心より御礼申し上げます!


本当に、ありがとうございました!!





さて。


この日記のわたし自身の物語の顛末も


きちんと記しておかねばね。


この作品に登場したナカノケイコさんは、


一応、作家中島淳彦氏が、わたしという役者に当て書きしてくださった、役の人物である。


しかし、物語が描かれたその瞬間から、


いかな創作上の人物とはいえ、登場人物というものは、この世に生を受け、


実在してしまうのだから、演劇ってすごいのだ。


ケイコさんも、わたしではなく、実在する、ホンモノのケイコさんなので


当然、私とは全く違う、一個の人間として、


私に笑いかけたり、不満げに眉根にシワを寄せたりしながら、


私の知らなかったことを教えてくれる。


そして、公演が千秋楽を迎え、終えると、いつの間にか、目の前から姿を消すんである。


さあ、この度もやはり、公演全行程を終えると


ケイコさんも、もう、私の部屋から姿を消したので、


ここぞとばかりに言わせてもらうと、


ケイコさんほどのこじらせ女子は、


久しぶりなんであった。


一昨年、山の羊舎でお世話になった別役作品の、「女2」さん以来のこじらせっぷりだった。


なぜ、ケイコさんが、「おっちゃん先生」率いるキリスト教団に加入することとなったのかは、


ついぞ、ケイコさんから具体的な理由を話してもらえなかったけれど


彼女と付き合ううちに、彼女の人となり、性質、傾向、癖などを観察すると


そのこじれ具合に、もう、理由は聞かなくてもわかるような気がしてきたんであった。


彼女は、普段なんでもない時は、年齢相応の、大人の振る舞いをするのだけれど、


ひとたび、何か彼女にとっての問題が発生すると、


その慌てふためき方が尋常ではないんである。


額に玉のような汗が吹き出して、


頬骨筋を引きつらせて、辛うじて笑顔をたたえようとするのだが


その目は、何かつかまれる堅固なものを探すかのように、泳いでいる。


傾向として、同時に二つ以上の違う見解を目の前にしたとき、


彼女は途端に、たじろぐんである。


これが、アイスクリームのバニラとチョコどちらかあげる❤︎というような


至極平和なひと場面であっても、


「ど、どうか、あなたがお先に選んでください。わたしはのののの残った方をい、いただきます!」


と、汗だくで、息も絶え絶えに答えるんである。


二言目には「あなたが決めてください。それに従いますから。」


と怯えたような目で懇願する。


これは、従順ではなくて、依存だな、、、


優柔不断ともいうのか。


彼女が、キリスト教を信じたのは、


おっちゃん先生が網羅した、彼流の「聖書解釈」に服従したから。


聖書で神様が言うところの、「自由意思」をもってではなくて、


難解な聖書に、はっきりとした解釈方法の答えを与えてくれる存在がいたから。


まるまる、その解釈を信じた方が楽だから、


つまり、神が、人間に与えた自由意思を放棄する為の入信だったのではないか。


いやいや、彼女を非難するつもりはないのだ。


だって、疑問に対するハッキリとした答えって、欲しいじゃない、誰だって。


彼女も、それを求めただけなのだ。


けれど、それこそが、今になって少しだけわかってきた


彼女と私の、「信じる」という行為における相違点なんであった。


こんなことを私が書いたことを知ったら、ケイコさんはさぞかし気を悪くするだろうなあ。


もし、この作品に再演の機会があったら、


彼女との再会は、結構な修羅場からスタートするであろう。


それでも、わたしは、ケイコさんという人が愛おしい。


自分の弱さを露呈して、なりふり構わず苦しみのたうちまわる彼女に、


疎ましさと同時に、なんか、人としての可愛気を感じるんである。


彼女には、そういう魅力があるのだ。


最近で言うところの、「こじらせ女子」という魅力である。


だから、もう、今から、再会を夢見てしまうんである。


いつだったか、まだ公演期間中に、ケイコさんに、


その後、箱舟というお店は、無事開店して、うまくいったんですか?


と聞くと、


「知りませんよ!私だって、現在のことまでしかわかりません!先のことなんて、わかるわけないじゃないですか!こっちが聞きたいですよ!」


なんて、案外、バッサリ言い切られてしまった。


「箱舟」開店以降の彼女たちのハナシも、知りたいなあ、、、


「ねえ、差し支えなければ、あなたから作家に聞いてみてくださいよ」


なんて、続編まで夢見てしまうわたしとケイコさんなのでありました、とさ。





完、、、


あ、ちょつと待った、おまけの追伸!


昨日、尼崎ピッコロシアターでの、大千秋楽を迎える朝、


わたしが、ホテルの部屋で荷造りをしていると、


早々に身支度を終えたケイコさんが、


「いろいろ準備があるので、先に出かけますね!
今日は、いよいよ、箱舟の開店の日なんです!」


そう言うが早いか、バタンと扉の向こうに、姿を消した。


よく見ると、ベッドの枕元にはメモが、、、


ないか(^_^;)


あわてんぼうで、類まれなるおっちょこちょいのケイコさんは


さよならさえ言い忘れて、自らの“続編”の中に飛び込んで行ったのだった。
AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

テーマ:
文学座公演「何かいけないことをしましたでしょうか?と、いう私たちのハナシ。」は、


昨日、無事に、東京公演の千秋楽を終えることができました!


ご来場くださいましたお客様に、心から御礼(o^^o)申し上げます!


本当に本当に、ありがとうございましたm(_ _)m


{3895BE7D-195D-4439-8C3E-763B31FF4DB3}


私が担当させでいただきました登場人物のナカノケイコさんが所属している教団は


なにしろ、何かにつけて、よく歌を歌うものですから、


私たちは、毎日、歌練を積み重ねて、本番に備えなければなりません。


とりわけ、ケイコさんは、この教団の歌唱指導担当だもんだから、


音程にも、テンポにも、それはそれはうるさいのであります。


が、残念なことに、わたしには全く音楽的センスも素養も無いもんだから、


ケイコさんは、稽古中、何度落胆のため息を漏らしたことでしょう(⌒-⌒; )


「音楽のお分かりになる方は他にいらっしゃらなかったのですか?」


と言いたげな目で、ぐっと言葉を飲んで


「だめ、もう一度」
「音が下がりました、もう一度」
「指揮の手の振りが強すぎます、もう一度」
「テンポが速すぎます、はい、もう一度!」


舞台の本番が開けて、お客様から、歌がとてもきれいだったとお褒めのお言葉を頂いても


ケイコさんは今日まで、決してわたしを労ってもくれなければ、褒めてもくれなかった、、、


彼女にとって、この教団で歌うということは、趣味や酔狂ではなく、


神様への、賛美であり、祈りであり、聖域なのだ。


だから、わたしは、ただ、ひたすら、今の自分に出来ることを


最大限に発揮するべく、ウォーミングアップして備え


心を澄まして歌えるよう、日々、精進するのみである。


あと、残すは、尼崎公演のみとなりました。


あと2ステージしかないけれど、この、ナカノケイコさんたちの、汗と涙と祈りと希望が、


舞台じゅうに充満して、観て下さる方々の心に染み渡りますように、、、


尼崎公演にご来場下さる方々!


お目にかかるのを楽しみにしております!!


{B0122CF2-B74F-48F2-81D6-AE45B30E5079}


AD
いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(0)

テーマ:
早いもので、


初日が無事に開けてから、今日で五日目の公演となりました。


ご来場くださいましたお客様に、心より御礼申し上げます!


ありがとうございました!!


今度の物語で、舞台上でうろうろしているナカノケイコさんのことを


観てくれた知り合いは概ね、「びーちゃんそのまんまだね」
(びーちゃんとは、私のあだ名である)


と感想するのだけれど、ホンマなんじゃろうか?


私と、ナカノケイコさんは、かなりかけ離れた性質で


私はこれまでにかなりケイコさんからのアドバイスやヒントやクレームに


何度も耳を傾けて修正を重ねなければならなかった。


ケイコさんご本人も、この見解には心外らしく、


「あなたそのまま、ということは私とあなたは似ているってことでしょうか?」


と、声は穏やかだけれどもうっすら眉間に筋を立てている。


書き下ろし作品というのは、まあ、当然、役者に当て書きなんであるが、


幸いなことに、いくつかの書き下ろし作品で当て書きして頂いたものだけれど


どれひとつとして、自分に当ててあるからやりやすいというのは無くて、


どの登場人物たちも、私への当て書きであることに、一様に難色を示す始末である。


ともあれ、初日が開いて、お客様に見ていただく環境となってからは


ケイコさんは少しだけご機嫌ななめなんである。


私は、そもそも自分がケイコさんに似ているとはもちろん思いませんが、


あなたに似せよう似せようとは努力してきましたよ。


それが、「びーちゃんそのまんまだね」と見えてしまうことには


私だって驚いているんですから、どうか、ここは機嫌を直して


今日もよろしくお願い致しますm(_ _)m


しかし、ケイコさんは、いつものように私の弁当をカバンに入れてくれたはいいが、


「用があるので先に出ますね」


ぱたぱたぱたっと慌ただしげに玄関から出て行ってしまった。


ねえ、、、ケイコさんってばさぁ、、、


私、何かいけないことをしましたでしょうか?




♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬

文学座公演

{4C65C585-DE51-4523-BF5A-1EEB8D0F8172}

「 何か いけないことを しましたでしょうか? と、いう私たちのハナシ。 」 

◆作   中島淳彦
◆演出   鵜山仁
◆会場   新宿南口 紀伊國屋サザンシアター
◆時   2016年6月3日(金)~12(日)
◆タイムテーブル
6/3 (金)  19:00(夜割料金)
6/4 (土)  14:00
6/5(日)   14:00
6/6(月)   14:00
6/7(火)   19:00(夜割料金)
6/8(水)   14:00(終演後アフタートークあり)
6/9(木)   14:00
6/10(金)  14:00    /   19:00
6/11(土)   14:00
6/12(日)  14:00

※開場は、開演の30分前
※上演時間は約2時間

◆入場料
●一般   6000円
●夜割(6/3、6/7のみ) 4000円
●夫婦割   ワンペアで10000円
●ユースチケット(25歳以下。身分証提示必須。)3800円
●中学生、高校生(学生証提示必須)2500円
※未就学児の入場はご遠慮下さい。

◆出演者
塩田朋子、金沢映子、名越志保、目黒未奈、渋谷はるか、吉野実紗、増岡裕子、高柳絢子、前東美菜子

♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬

AD
いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(0)

AD

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

      ランキング

      • 総合
      • 新登場
      • 急上昇
      • トレンド

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。