Same Old Scene part 4 | 秋田和徳ブログ『バラ・グラフィック』

Same Old Scene part 4

The Beach Boysで「Darlin'」。






プレゼン翌日からは、
約3週間後に控えた撮影日までに必要な
諸々の手配が待っています。

カメラマン氏はプレゼンにご同席いただいたこともあり、
まずはスタイリスト氏への依頼から。
お会いして、ジャケットの意図、ムード等を伝えます。

今回は特別にお二人にお願いしました。
というのも、一人は
少しばかり特殊な“あれ”の専任になっていただくため。
(早い話が“特注”です)

そんな特殊な要求に応えていただけるスタイリスト氏を
紹介してくださったり、ほかにも
モデルや撮影スタジオの候補のリストアップといった、
(スタッフ)クレジットに反映されない仕事は、
レコード会社の担当ディレクター氏と
アーティストのマネージャー氏の尽力によるものです。

自分はといえば、撮影に使用する小道具の、
とりわけコダワリのあるものを探します。
自分で探すのは、目的のモノのみならず
偶然の出会いへの期待も込めて。

そうやって手に入れたモノに
なにかしらのアレンジ――ペイント等――を
施しているうちにみるみる時は過ぎ、
撮影の二日前にはフィッティングのチェック。
一度やり直していただいた“あれ”も、
ギリギリ(!)間に合いました。


自分にとって撮影とは、
ずっと頭の中に思い描いていたイメージが
現実のものに転化される、いわば
ラフ画と(現実)の架け橋。

サウンド面でのディレクター氏が持ち込んだ、
その時点での最新音源を繰り返し聴きながらの
撮影現場は終始なごやかに、濃密な八時間は
あっという間に過ぎました。


イメージがカタチになれば、
あとはどう見せていくか。

これから先は、誰も関心を払わないような
長く孤独な作業に打ち込むため、
今回の「制作日記」はこれにて終了。
ジャケットのご紹介は秋になります。









*
My all-time favorites
#195

曲は、Garbageで「Tell Me Where It Hurts」。





想像力喫茶室『バラ・グラフィック』にようこそ。


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