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2016-12-09 22:09:25

BUCK-TICK『アトム 未来派 No.9』後編

テーマ:PICK UP WORKS

Moebius-Plank-Neumeierで「Speed Display」。

 

 

 

 

 

2016年9月21日発売のシングル、
BUCK-TICK『New World』。

 

 

 

 

 

 

 

 

初回限定盤は、9つの穴を開けたスリーヴケースに、
CDと映像作品の2枚(ケースは別々)をセット。

 

 

 

 

 

 

 

 

ホワイト・ダミーから完成まで。

 

 

 

 

 

 

映像作品のジャケットと盤面のイラストレーションは、
先月下旬に新作『寝台鳩舎』を発表したばかりの鳩山郁子氏。

 

 

 

 

 

 

 

ある種の禅問答のようなレクチャーに
真っ暗闇の迷宮へと誘(いざな)われた後の、
第2回目のラフ出し。

 

 

 

 

 

 

 

 

結果、アルバム・ジャケットは
前回(第1回目)提出したアイデアのひとつに決定。
今回提出した、自分の“(秘めたる)イチオシ”は、
「(アルバム)全体ではなく、特定の楽曲イメージに
偏っている」という理由で却下。
ただ、その案も捨て難いというような
ニュアンスの雰囲気――言葉ではなく――を、今井氏が
心持ち醸し出しているような印象を受けたので(妄想?)、
これ幸いとばかりに「表1以外の部分で実現したい」と、
半ば強引に(?)やらせていただきました。

 

 

 

 

 

 

 

9月28日発売のアルバム、
BUCK-TICK『アトム 未来派 No.9』。

 

 

 

 

 

 

 

 

初回限定盤は、付属の
50ページ・ブックレット表3部分に切り込みを入れ、
歌詞をメインとした24ページ・ブックレットを差し込みました。

 

前例のないものは一から考案。

 

 

 

 

 

 

 

 

アーティスト写真については、基本、
目線もポーズも極力なしとしました。

 

 

 

 

 

 

いっぽうで、同時期に撮影された
『CLIMAX TOGETHER 3rd』のパンフレットでは、
その反動で正反対のアプローチを。

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに、レナード・コーエンの遺作となってしまった
アルバム『You Want It Darker』(10月21日発売)の
ジャケット写真が、今回のBUCK-TICKの写真(7月上旬撮影)に
心なしか似ているのは、まったくの偶然。
こういう現象は、どういうわけかよく起こります。

 

 

 

 

 

 

 

それはさておき、
アルバムのタイトルをお聞きしたのは
最初のプレゼンから約1ヶ月後、
シングル「New World」の最終的な仕様とデザインの確認で
レコーディング・スタジオを訪れた時のこと。

 

今井氏から
『アトム 未来派 No.9』と告げられ、
「ナンバーのオーって大文字ですか? 小文字ですか?」
「いや、どっちでも」
と、それについての会話はただそれだけでした。

 

それ以上の説明もなければ、
こちらから問いかけることもしないのが暗黙のルール、
というわけでは全然ないのですが、
「みなまで言うな(言わせるな)」が
なんとなくBUCK-TICK流(?)。

 

「アトム」は(その時点で)楽曲の仮タイトルのひとつ、
「未来派」は当初からのキーワード、
「No,9」は、シングル「New World」の歌詞に由来。

 

3つとも既に聞き覚えのある言葉であり、
「No,9」が語呂合わせ的なものであることだけは
なんとなく想像がつきましたが、それらが
組み合わさることによって生じる新たな意味、
といったようなことはまるでわかりません。
(『ルーヴルNo.9』というタイトルは
その時点ではまだ世に出ておらず、これまた偶然)

 

 

 

 

 

 

「嗚呼、またしてもロゴが…」と悲嘆にくれながら、
頭の中では「Revolution 9」(ビートルズ)の
「ナンバー・ナイン ナンバー・ナイン」という
男のつぶやき声がリフレイン。

 

 

 

 

 

 

「No,9」といえば、音楽好きの方なら
「Love Potion No.9/恋の特効薬」
(クローヴァーズ、サーチャーズほか)や、
クラシックではお馴染みの『Symphony No,○◯』
といったタイトルを思い浮かべることでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

また、前述の「Revolution 9」のほかにも
「One After 909」(ビートルズ)、「#9 Dream
(ナンバー・ナイン・ドリーム)」(ジョン・レノン)と、
ビートルズ・ファンには(9日生まれで9番地に住んでいた)
ジョン・レノンのラッキー・ナンバーとしてお馴染みの「9」。

 

 

 

 

 

 

ほかにも、ジョージ・ハリスン『CLOUD 9』や
エアロスミス『Nine Lives』。
ナイン・インチ・ネイルズに
ナイン・ホーセス(デヴィッド・シルヴィアン)と、
「9」にまつわるものをザッと思い浮かべただけでも
即座にこれだけ出てきました。

 

なぜこんなことを書いたかというと、
今回のタイトルとジャケットから
「戦争を想起させる」といった声があるのを知ったからです。
イタリアの「未来派」の“ごく一部”の芸術家が
ファシズムと結び付いていたことがその一因のようです。
無論、そういった深読みを誘発するだけの魅力を
今作が持ち合わせているという意味においては、
たとえそれが「誤解」だったとしても
――ときに歓迎すべき「誤解」だってあるわけで――
それは素晴らしいことだと思います。

 

ただ、中には想像を絶する
アクロバティックな「曲解」をされる方もいらっしゃるようです。

 

そもそも、ジャケットのアイデアは
先ほども書きましたが、タイトルが決定する
1ヶ月ほど前には既に出ていました。

 

そして、ジャケットの飛行機は、記号としての乗り物
――スピードの出る鉄のカタマリ――であり、
しかもそれは戦争とは真逆の、
人びとの夢をのせて運ぶ、イッツ・オンリー・旅客機。
戦闘機ではありません。

 

夢をのせて、というにはほど遠い
ダークなイメージでは?というならば、
それはBUCK-TICKだから。

 

 

 

 

 

 

雲ひとつない空と、なるべく特徴の希薄なただの旅客機。
“いつもの”装飾的な要素は抑えて「ミニマル」を意識したのは、
前回書いたように「これまでとは異なるアプローチで
別人のようにやろう」とした結果。
そして、このジャケット案に限っていうと、
「ノイ!やクラスターの影に隠れた
ナゾのジャーマン・プログレ・バンドが、
70年代初頭にひっそりと発表した唯一のアルバム(みたいな)」
そんなイメージもありました。

 

 

 

 

 

 

話を戻します。

 

今回のアルバム・タイトルが
「(内容に関連する3つの言葉を)
ただ並べただけの意味のないもの」という「正解」を知ったのは、
すべてのデザイン作業がとっくに終わった後の
インタビュー記事を読んだ時のこと。(いつものことですが)

 

 

 

 

 

 

なるほど、『原子心母』だったのか!?
(ピンク・フロイド『Atom Heart Mother』の
邦題『原子心母』は、直訳漢字の自動羅列)

 

 

 

 

 

 

核心を捉えることが非常に難しかった今回、
どうしてもひとつのヴィジュアルで
アルバム全体を表現しきれていないように感じたのは
そういうことだったのか!?と。

 

『アトム』 『未来派』 『No.9』 ?

 

 

 

 

 

 

答えを得ることが
必ずしも「正解」に近付くとは限らず、
また、答えを得ないことで、
より「正解」に近付く場合もあります。

 

そのタイトルと同様に、
今回のジャケットは自分でも本質的な説明はできません。
これが学校の課題なら0点かもしれませんが、
いいんです、それを許されるのがロックの世界(笑)。

 

自分の意思の向こう側にあるというような、
そんなジャケットが、今作を
重層的に膨らませる効果を上げる手助けに
少しでもなれたなら幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*
My all-time favorites
#208

 

1980年春、ビートルズ関連ではじめて買ったレコードは、
(ビートルズでもウイングスでもなく)このアルバムでした。
曲は、John Lennonで
「Gimme Some Truth/真実が欲しい」。

 

 

 

 

 

 


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