お墓の価格はいくら?と聞かれても即答できない理由③・・墓地の種類 | お墓の値段はいくら? 富山のお墓の営業マン・宮崎が正しいお墓の建て方を教えます。(富山・石川良いお墓研究所)

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お墓の価格は墓地で決まる


私のブログを読んでる人なら墓地の種類によってお墓の価格が違うということを知っていらっしゃるのですが、これからお墓を建てようと考えてる人は墓地に種類があるとか、建てる墓地の種類でお墓の価格が違うと聞けば「本当なんですか?」とビックリされるでしょう。

また「民営墓地」や「寺院墓地」を選んでしまって自由がきかなくなってしまった人は「もっと考えて墓地を選べばよかった」と思うかもしれません。

寺院墓地の場合は「檀家」にならないとお墓は建てられませんので墓地を購入した人は納得済みなんですが、民営墓地の場合は時々「聞いてないよ!」と少なからずトラブルになる場合もあるようです。

原因の多くは担当石材店からいろんな説明を受けてるんですが、その説明を良く聞かなかったというケースです。

最初から都合の悪いことを隠して契約することなどは無いと思いますから、説明を良く聞いていないから起こってしまったトラブルが大半なのです。
「言った、言わない」、「聞いた、聞いてない」という惜し問答になってしまいます。

都市部においては公営墓地の開発が難しく、民営墓地に頼らなくてはならない状況です。
なのでお墓を建てる時に民営墓地を選択肢から外してしまうと、ほぼお墓は建てられないという状況に追い込まれてしまいます。
公営墓地の抽選に当たる以外に方法はないのですから。(その確率はかなり低いです)

民営墓地は避けては通れないので、「どれだけ良い民営墓地を選ぶか」が重要なポイントとなります。

なぜ墓地の種類が違うとお墓の価格が違うのでしょうか?


公営墓地とは自治体が運営してる墓地
民営墓地とは不動産屋や石材店が開発して名義を宗教法人などにした民間の墓地
寺院墓地とはお寺の境内にある墓地、都心部の寺院は郊外に墓地を開発した場合もあり外見は民営墓地と変わらない墓地もあります


項目公営墓地民営墓地寺院墓地
お墓の価格安くなる高くなるそれぞれ
石材店自由に選べる決まってる決まってる場合が多い
お墓のデザイン自由度が大きい自由度は少ない自由度は少ない
芝生墓地規格規格該当なし
休憩所などの設備それぞれ充実してるそれぞれ
宗派・宗教自由自由檀家
住民票必要該当なし該当なし
遺骨必要無くてもよい檀家なら

※村落共同墓地(みなし墓地と言われます)という町内の墓地があります。基本的に自由な墓地なんですがある地域には指定業者が決められています。
※墓地を購入という表記をしていますが、「永代使用料」の事です。
※公営墓地の一部では遺骨が無くても建てられることがあります。
※地方都市なら寺院墓地でも檀家にならなくても建てられる場合もあります。

民営墓地については過去にこういう記事を書いています。
民営墓地は都会と地方都市ではぜんぜん違う
参考にしてください。

各墓地の特徴を表にしてみましたがその中でお墓の価格に大きく左右するのは、
石材店を自由に選べるかどうか
です。

自由に石材店を選べるという事は比較できるということです。
見積もり価格が「高いか安いか」など比較対象がなければ判断できないですよね。
石材店が選べないということは提出された見積もり価格のままで契約しなくてはならないということです。

指定石材店制度がある墓地を選んでしまってから、
「えっ、他の石材店に聞いちゃいけないんですか?」
などと言っても後の祭りです。

民営墓地に指定石材店制度がある理由


例えばあなたが石材店の経営者で墓地が確保できなくて悩んでいたとします。
最終的に自社で開発しなければ今後の経営にも支障がきたすと考え、いろいろな条件(金銭と条例)をクリアして墓地を作りました。
名義は日ごろお世話になってる寺院に頼み墓地を寄付して販売する事になりました。

あなたはその墓地を販売する時にどのようにしますか?
他の石材店に墓地を販売しますか?
墓地購入者にはこの墓地でお墓を建てられるのはわたしの会社だけです、という決まりを作るのではありませんか?
当然と言えば当然です。

また不動産屋はあらかじめ石材店が購入することを前提に墓地を開発してる場合が多く、許可が通って開発したらほぼすべての区画を石材店側に補償金を支払わせて販売します。
都会においては墓地開発は何億もかかり、いち石材店がその資金を調達することなど不可能です。

石材店は不動産屋から話を持ちかけられて、その墓地が自社の営業範囲内であるなら、購入しないわけにはいかないのです。
販売した墓地に別の石材店でお墓を建てられたら、あなたは「どうぞどうぞ」と言いますか?
補償金を払って墓地を確保したのはあなたの会社なんですよ。
誰が考えても他の石材店に建てさせる事はしないと考えるのが普通ではありませんか?

都会においてはお墓を売るという事は墓地を売るという事です。


裏を返せば、お墓を建てようと考えてる人がいちばん考えなくてはならないのは「墓地の確保」なんです。
それですべてが決まってしまうと言っても過言ではありません。

民営墓地は開発にお金がかかるのでお墓の価格が高くなるのです。
都市部に近ければ近いほど、交通の便が良ければ良いほど、墓地としての用地を確保する金額は高くなり条例も厳しくなります。

おおざっぱですが、
墓地200万円 + お墓200万円 = 400万円 
という都会の霊園での価格だった場合ですが本来なら
墓地300万円 + お墓100万円 = 400万円 
のほうが本当の価格と言っていいのではないでしょうか。
墓地の価格を低めに抑えておkないと売れません。
霊園も他にいくらでもあるので、消費者に選んでもらうためには墓地の価格を下げておく必要があります。
その分をお墓の価格に上乗せして帳尻合わせをしているのです。

地方都市の場合はせいぜい10%くらいの価格の上乗せだけですから、公営墓地よりも民営墓地のほうが人気になる場合が数多くあります。

公営墓地の開発の場合、地域住民からの反対など意見を尊重しなくてはならないので山間部の墓地が多いのです。
バスも通っていません。
なので人気がない場合も多いのです。


結論として

お墓選びは墓地選び、墓地の購入こそ最重要ポイントです。
何の知識もなくて霊園に見学にいくのはやめましょう


とは言っても「民営墓地購入後の相談」がいちばん多いのも事実です。
正直遅いのですが、その中で自分の希望に近いお墓を建てる場合については別の記事に書きたいと思います。


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