日本の皆さん、お久しぶりです。
久々にブログ書きます。

先日、バークリーのボストンキャンパスの修士課程の第1期生として卒業しました。Master Degreeをいただきました!!


ここまでこれたのも皆様の応援のおかげです。少し僕がいたこのプログラムの紹介をします。

ボストンキャンパスのマスターの過程では、Contemporary Performance - Global Jazz Concentration というdegreeが取れます。音楽の修士号がほしいという人には本当にオススメなプログラムです。1年間3学期制、少人数制で定員20人、奨学金全額免除の素晴らしいサポート付きです。少人数制なので、生徒、先生、スタッフがファミリーのように思えてきます。

実際何をするかというと、まず、音楽ビジネス、音楽教育論、レコーディング・プロダクション、個人レッスンの基本的なクラスを受けながら、Global Jazz Instituteというグラミー賞受賞ピアニストのDanilo Perezの理念に基づいた教育機関で演奏する機会をもらったり、アンサンブル、マスタークラスなどを受けます。音楽ビジネスのクラスは英語が大変です。何10ページもある契約書の解釈の時には法律用語がバンバンでできます。レコーディングのクラスのためには入学前に少しでも何かしらのDAWソフト(Protools, logic pro等)の使い方を慣れておいたほうが有利かもしれません。

Berklee Global Jazz Institute (以下BGJI)では毎週Joe Lovano、John Patitucci、Terri Lyne Carrington等の世界的なアーティストが毎週訪れ、プライベートレッスン、マスタークラス、アンサンブルの授業を行います。ただの先生と生徒の壁を超え、学校の企画や、実際に演奏に誘われたりで共演し、ミュージシャンシップだけなく、バンドスタンドでの常識やマナーを叩き込まれます。
さらにBGJIではDanilo Perezの3つの理念 ー1、生徒の創造力の開花、2、音楽の社会的活動への役立て方、3、音楽と自然との関係性ー を軸に学びます。

1、生徒の創造力の開花
ダニーロは彼の独特な教育法により、音楽の新しい方向性を示唆しています。
最初はアフリカのクラーベの練習から入ります。アフリカのクラーベがどのような経緯で現代で演奏されるようなジャズ、ラテンやファンクのリズムになっていったかを学ぶことで、リズムの原点から学ぶことができます。原点から学ぶことで、ようやくリズムの基本をマスターできる、ということです。
また違う代表的なエクササイズ、スピーチから音楽を作るというものです。人が話したり、会話しているものをコピーしそれを自分の楽器で演奏できるようにすることで、今までなかったボキャブラリーを発見できます。これは、英語でも日本語でもスペイン語でも韓国語でも何でもいいです。自分の喋りやすい言語でいのです。
通常演奏時にはしない姿勢で演奏する、というエクササイズもあります。これは「楽器の後ろに自分を隠すな!」というWayne Shorterの言葉がありますが、ジャズミュージシャンは即興をしてるつもりで、自分を表現しているつもりで、ついつい楽器に自分を乗っ取られてしまいます。(代表的なのが手グセ) それを意識的になくすエクササイズで、手段は、普段絶対に演奏しない体勢でアンサンブルをしたり、楽器を吹いてみたりします。これにより、楽器に頼れなくなり、ようやく耳を使うようになります。これによって、音が良くなる生徒もいました。「耳が第一の楽器」というのはダニーロの座右の銘です。
またdisassociation stellaエクササイズ と呼ばれるエクササイズがありますが、これは僕が一番勉強になった、っというよりか僕の即興演奏に対する固定概念をぶち破ったエクササイズなので、また今度書きます。

2、音楽の社会的活動への役立て方
ダニーロがユネスコの平和の為のアーティストに選ばれた理由に彼の祖国、パナマでの活動があります。パナマの当時の危険地区では一般人や警官は歩けなかったそうです。貧しさゆえに子供達が銃を手にし、犯罪に手を染めることが問題になっていました。そこでダニーロはその地区の中心に音楽の無料教育施設を作り、子供達に音楽を教え始め、銃の代わりに楽器を持つことを教えました。今では銃を持っていた子たちは成長し、プロのミュージシャンになっていたり、音楽の先生になって、さらに小さな子をその施設で教えていたりします。
そのダニーロの実績から彼は音楽の才能がある人は社会活動に音楽を役立てる義務があると生徒たちに教えています。地域へのボランティア活動で演奏するのはプログラムの生徒に義務付けられています。普段、演奏会場へ赴けない人たちへ音楽を届けるのもミュージシャンの大事な仕事です。プログラムでは老人ホーム、障害を持った子供達の施設、精神病院、刑務所へ慰問活動へ行きます。我々は彼らから音楽がいかに社会に必要とされてるか再確認させてもらっています。それが僕らのモチベーションになっています。例を挙げると、刑務所では喧嘩が絶えません。が、音楽が演奏される日は彼らの中で喧嘩が起こりません。精神病院では演奏がある日は、抗鬱剤を必要とする人たちがいなくなります。刑務所の中の一人は『あなた達の演奏を聴きにいつか行けるよう、更生に努める』と語ってくれました。

3、音楽と自然との関係性
自然の音の中からアイディアを得ます。人の会話もその一種かもしれませんが、鳥の鳴き声や、風の音などを音楽を作る材料にしてしまいます。


僕は修士論文では、日本の音と現代即興音楽の融合とその方法、をメインターゲットにしました。詳しくはバークリーアーカイブで閲覧できますが、これが僕の修士制作のプレゼンテーションです。



そして、その組曲の中から第1曲目のみYouTubeへアップロードしました。


是非、お聞きください。
またブログ書きます。
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