2010-10-20 04:29:54

硫黄島栗林忠道大将の教訓/小室 直樹 10293

テーマ:歴史
硫黄島栗林忠道大将の教訓/小室 直樹
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★★★★★


先日逝去された小室直樹先生の遺作になってしまった本書。


合掌し、読み始める。


ご自分の死期を感じていらっしゃったのだろうか、

鬼氣迫るものがある。


 今こそ硫黄島について、大東亜戦争について

 学ばなければならないことが沢山ある。

 戦争は一部の歴史を知らない者が言うように

 「終わったこと」ではない。

 戦争を起こさぬようにするためこそ、

 戦史を学ぶのである。

 昔から日本人が「外交オンチ」と言われるのは、

 戦史に学ばないからだ。

 官僚が国を滅ぼす事、旧日本陸海軍の如し。

 それも大東亜戦争を忘れているからである。


戦史とは経営学でいうところのケーススタディであろう。

大昔から今に至るまで人間の本質はそれほど変わっていない。

同じようなことを何度も何度も繰り返している。

ならば、今目の前にある問題課題をどう解決すべきか、

今後の行く末をどの様に見定めていくべきか。

そしてどのように意思決定すべきか。

自分の頭の中だけで考えるよりは、

歴史を紐解いた方が何倍も得るものがあるだろう。


 普通は激戦が行われる前線から逃げ出したがる指揮官が多いのだが、

 栗林中将は違ったのである。

 マッカーサーですら日本軍がフィリピンを猛攻した時、

 「アイ・シャル・リターン」と捨て台詞を残して

 コレヒドール島からオーストラリアに逃げてしまった。

 激戦が始まりそうになれば最高指揮官は逃げる。

 これが慣例だ。

 ところが、わざわざ前線に赴いて

 「予は常に諸子の先頭に在り」

 と自ら部下と困苦を共にしながら指揮するというのだから、

 それだけでも非常に異例である。

 兵隊が、それこそ神のごとく栗林中将を慕ったというのは納得できる。


この、

「予は常に諸子の先頭に在り」

は先日観た


硫黄島からの手紙 [DVD]/渡辺謙,二宮和也,伊原剛志
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でも非常に印象的だった言葉。

栗林忠道中将を演じる渡辺謙のセリフは

しびれるほど格好良く、また切なかった。



この本を読んでいて疑問に思ったことが二つ。


一つは、


「日本は歴史に学ばず、駆潜艇(潜水艦を排撃する為の船)を

 一隻も作らなかった」


とあり、「ほほぉ、そうなのか」と駆潜艇を調べたところ、

第二次世界大戦で、日本も駆潜艇を多く建造した、との記事 もネット上にある。

造らなかったのか造ったけど役に立たなかったのか。

それともそもそも勝敗にはあまり関係なかったのか。

氣になるが、私の浅学ではよく分からなかった。


もう一つは、


 「アメリカのハル・ノートがあまりにも無謀だったから、

 対米宣戦をせざるを得なかった」

 とは外交を全然知らない者の言うことだ。

 しかもハル・ノートそのものを正しく読んですらいなかったに違いない。

 何故ならば、ハル・ノートには無理難題が書いてあったのは事実だが、

 何時までに実行せよ、即ち中国から何時までに

 撤兵しろとは一言も書いていない。

 第一日付が書いてない最後通牒なんである訳が無い。

 これは絶対あり得ない事であるという事さえ理解していなかった。

 そして現在に至るまで、この点を指摘した学者及び政治家、評論家はいない。

 だからこそ日本はこれを受諾しても、のらりくらりとしながら

 「中国から撤兵しまーす、撤兵しまーす」

 といいつつ大陸縦断大作戦を発動して、

 全力をもって重慶を占領すればよかった。

 アメリカが怒っても

 「あのハル・ノートには期日が書いてないじゃありませんか。

 そのうち撤退しますから」

 ととぼけておれば、アメリカは文句が言えない。

 という訳で外交官も軍人も無能であったし、

 政治指導者は更にずっと無能であったため、

 あんな形で宣戦布告をすることになってしまった。


 

えーっ!?そうだったのか??

驚いて調べてみる。


確かに、「最後通帳とは看做さない」という説 もあるようだ。


やむにやまれず始めた対米戦争、というのが私の理解だったが、

もしかすると日本が好んで仕掛けた、さもなくば日本の大きなカンチガイ、

もしくはそれを狙ったルーズベルトの罠、という可能性もあるのかぁ。。。


そのあたりを突っ込んで小室直樹先生には伺いたいところだった。

本当に惜しい方を亡くして、残念。





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