ゲーテ格言集/ゲーテ, 高橋 健二 05295
- ゲーテ, 高橋 健二
- ゲーテ格言集
- ★★★★★
年に一度は読みたくなる、ゲーテ格言集 。
何度も読む本は、自らの成長と共に、
前回とは少しづつ感じるところと感じることが
変化していくのが興味深い。
今回、新たに付箋を貼ったのは、
人はみな、わかることだけを聞いている。
どんな賢明なことでも既に考えられている。
それをもう一度考えてみる必要があるだけだ。
真の弟子とは、知られたものから知られざるものを
発展させることを学び、かくして師に近づく。
仮説は建築する前に設けられ、
建築ができあがると取り払われる足場である。
作業する人になくてはならない。
ただ作業する人は足場を建物だと思ってはならない。
考える人間の最も美しい幸福は、
究め得るものを究めてしまい、
究め得ないものを静かに崇めることである。
だった。
新書を乱読するのも良いけれど、
「よき本」を何度も読み返すのも
今の自分のレベルに応じた受け取り方があり
自らを見つめなおす良いきっかけとなる。
「ああ、前回と今回の間で自分はこのような変化をしたのだな」
と。
あとがきの、
偉大な作家であると同時に
最も人間的な人間であったゲーテ
というのは言い得て妙だ。