おじいちゃん戦争のことを教えて―孫娘からの質問状/中條 高徳 06023 | 年間365冊×今年20年目 合氣道場主 兼 投資会社・コンサル会社 オーナー社長 兼 グロービス経営大学院准教授による読書日記

おじいちゃん戦争のことを教えて―孫娘からの質問状/中條 高徳 06023

中條 高徳
おじいちゃん戦争のことを教えて―孫娘からの質問状
★★★★★

アメリカ留学中の孫娘からの質問のために、

アサヒビール名誉顧問である中條高徳氏が書簡で答える、

その内容を本にしたもの。


ヒビキングさんがブログで絶賛 したし、致知出版の本で

以前から気になっていたものだった。

図書館で見つけたので初挑戦。


著者が再三本書の中で述べているが、

日本の学校は「東京裁判史観」に染められており、

学校教育の中ではほとんど近現代史には触れられない。

日本は第二次世界大戦で悪いことをした国であり、

恥ずべき歴史なのだから黙ってふたをする、という雰囲気。

一応建前としては日本史は縄文時代から始まり、

土器の名前などに十分な時間をかけるのが中学高校教育なので

近現代史は時間がまったく無い。

おまけに大学入試にもほとんどでない

(私が受験の頃はそうだった。今はどうだろう?)

のでみなほぼ「ノーマーク」である。


残念ながら、歴史も含めて学校ではいい先生に恵まれなかったので

高校生くらいまでは私もマインドコントロールに多少掛かっていたが、

大学生の頃に近現代を勉強しなおして、

高校までのその時代の捉え方があまりにも一方的であることに気がついた。


その頃は小室直樹氏や渡部昇一氏、西部邁氏、西尾幹二氏、小林よしのり氏

(ここまで右傾するのはやりすぎであると思うし個人的にはあまり好きではない)

などの著書を読んだが、今回のこの本が一番わかりやすく読みやすい。

また、すべてが正しいとまでは思えなかったが、

かなりフェアな立場から、中立に近いところから書かれていると思う。


子供が大きくなったら、近現代史の入門書として読ませよう。

日本人としての誇りを持ってもらうために。

中條 高徳
おじいちゃん戦争のことを教えて―孫娘からの質問状