上高地帝国ホテルに行くならば、メインダイニングでローストビーフの出るコースが食べたかった。

か、カジュアルダイニングで、チーズフォンデュのディナーだな、と思っていた。


お腹が空いていたのもあり、思い切って、ローストビーフのコース、『神河内(かみこうち)』をセレクト。


明神池から帰ってきて、バタバタとシャワーを浴び、そそくさとメインダイニングへ。



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もうお皿がね、上高地帝国ホテル!感がすごくて爆笑キラキラ



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山小屋風のかわいらしいダイニングに
伝統のおフレンチ。

と思いきや、今年就任した加藤義晶シェフのお仕事は、意外にもモダンフレンチでしたラブ



前菜一品め、カタルーニャ風の、テリーヌ風の。

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トマト味のパプリカや干しぶどうの入ったよく煮詰めたラタトゥイユのようなベースのソースに、太刀魚。

ほうれん草で巻いてあり、酸味の強いソースと、ひよこ豆のソースでいただく。

ひよこ豆にはサルシッチャや黒オリーブ。

付け合わせは、アイスプラントと玉ねぎ。


散策で疲れた身体を癒す、身体にやさしい一品。上品なイタリアン、という印象。


まずはおフランスのシャンパン。
私が日本のワインセットを、彼が外国のワインセットをたのみ、お互い共通の一杯目。
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エチケットを撮ろうとすると、披露宴のお食事なみに忙しいのに(ちなみに二時間以内でお客の食事を終えないとならん、次の回があるから)、ウェイター氏はキレイなエチケットのボトルを取りに戻り、拭きながら現れる。
これぞ帝国クオリティキラキラ




残念ながらパンはあたためすぎかな、ふっくらを通りこしてパサっと感さえ。
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ここから二品がすごかった笑い泣き
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下が火を通さないトマトのスープ、上が冷たいきゅうりのスープ。
そこに、そうっと、スプーンにのってる雲丹をあわせて食べるのです。

野菜の力強さ、すがすがしさ、冷涼感。
雲丹のクリーミーな甘さと潮の香りが相乗効果を産み、つややかで色っぽい。
まろやかで奥行きが出て、ヴォリュームが美しい。   

雲丹のスプーンのっけで、しかもスプーンはコテコテのオーセンティックなやーつ。なーんだ、帝国ホテルらしいクラシカルな演出で終わっちゃいそうだけど。

でもスープのベースはあきらかにモダンフレンチの志向。

みごと、やられました笑い泣き
山奥で雲丹が出ても、まったく嫌じゃないし、むしろ感激する凄み。




ワインのセットを頼んだので、まずは上高地帝国ホテルエチケットの白。
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五一の白。
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これ、おいしかったなぁ〜えーん
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新鮮なオマール海老を外パリッと、中はふっくら焼いて、軽めの泡立ちアメリケーヌソース(海老の殻で作った帝国ホテル伝統のやーつが軽やかになってる)をかけてある。

アメリケーヌソースには蕎麦の実のリゾットが、蕎麦の実からは、最後かすかに山椒(黒七味系の辛味抜き)が香る。

黒にんにくも入ってたらしいが確認できず。



これが、すさまじかったわ〜。
オマール海老が雲丹同様嫌味なくおいしいのは帝国クオリティなら当たり前。

伝統のアメリケーヌソースが軽やかにアレンジしてある。
まさかのアメリケーヌソースと蕎麦の実の相性に感激していると、ふわっと山椒が香る。

おいしすぎて呆然。


五一の白ともよく合った。
 




さて、メインは、加藤シェフ自らが切り分けてくださるローストビーフ。
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思わずパチリ。



グランポレールの赤。
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おフランスの赤。
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どこまでも美しい。
伝統の味。
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サーロインを使ってるから脂がしっかりのってるし、グレービーソースもおいしいし、ホースラディッシュの辛みの中の塩気すらいとおしい。

肉として、料理としての華がすごい。


食べられてよかった。

3回まではおかわりできると聞いたけど、脂にダウンして一枚しか食べられず。

ざんねん〜ショボーン
 



デザートは、レモンパイ。

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おいしいレモンクリームにパリッサクッのパイ、しっかりおいしいカスタードと、伝統の中にも軽やかさが伝わるおいしさ。

レモンシャーベットがとんでもなくすっぱかったよ、お砂糖かけようかと思ったくらい。
きっと疲れを癒す目的なのじゃろう照れ


お値段はですね、自分史上最高でした。
披露宴のご祝儀くらい、いきました。

さすがの私も支払いのときひんやりしました。

が、

価値はあったキラキラ

伝統とモダンフレンチの融合って、食べてみないと分からない。
ワインも、日本のワインの線の細さが日本の食材を使ったフレンチには合うよね。


一生に一度は泊まってみたい、食べてみたい上高地帝国ホテルだったから、心から満足したよ。