好調

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 チェロのレッスンはなかなか快調に進んでいる。新しいポジションにも左手が大分慣れたので、出来る曲が少しずつ増え、楽しさが増してきた。
 昨晩の練習の最中、突然オペラのテノールの声がきこえてきて、窓の外に酔っぱらいでもいるのかと思ったら、アントニオの携帯だった。友達のテノール歌手が最近の公演で大失敗をしたとかで、その時のひび割れた歌声が友人の間で流通し、彼も早速着信音にしたらしい。他の着信音も見せてもらったら、全部生音源。さすがに音楽家だな~と感心した。
 チェロといえば、アルトゥーロ・トスカニーニの没後50年を記念し、彼の人生を振り返る特集を今朝のニュースで見た。彼がヴィオロンチェリスタだったこと、南アメリカで急遽代役として指揮者デビューを果たしたこと、ファシズムに抵抗して亡命したことなどを初めて知った。
 ともあれ、チェロのお陰で新しい知り合いができたし、古いヨーロッパの音楽文化を身近に感じられるようになり、生活に潤いができた。毎日の行動の中にこういう「遊び」を作るのも大切なのかも。
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夜のトリエステを歩く

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 のはそんなに多くないことに気付いた。スロヴェニアや周辺の町で食事をした帰りに車で通り過ぎたり、大学に少し遅くまで残って帰宅するときくらいかもしれない。
 ボーラ(強烈な季節風)が全く吹いていない温かい日、久々に夜のトリエステを散歩する機会があった。埠頭の先まで歩いて行くとトリエステを取り囲むカルソの丘の村々の明かりが星のようで、ライト・アップされた統一広場のオーストリア・ハンガリー時代の建築がよりいっそう華麗さを増して見えた。正直なところトリエステがこんなに美しく見えたのは初めてだった。
 8時頃、チェントロの多くの店はまだ開いていて、広場や歴史地区の歩行者専用路はかなり混雑していた。夜もこうやってぶらぶらできる環境は私が住むゴリツィアにはない。もう慣れてしまったけど、たまにはこうやって外で冬の夜を過ごすのもいいなあと思った。
notte.trst
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1月もオスミツァはやっていた

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 例のオスミツァガイドは予想以上に使える。地元民以外にとって場所が分かりにくいオスミツァの住所をきっちり書いてある時点でかなりありがたいのだ。それにオスミツァは春から秋にかけてやっているところが多く、この本なしで1,2月もやっているところを見付けるのは難しかったと思う。
 今回行ってきたのはMedeazzaメデアッツァというシスティアーナやドゥイーノの北、大きな製紙工場が煙を上げているS.Giovanni al Timavoサン・ジョヴァンニ・アル・ティマーヴォからカルソの丘に入っていったところにある村。ここには8件くらいオスミツァがあって、3件はPernarcic家のもの。私が行ったのはこの3件のうちの1件だった。テランを頼んだら、彼らの畑のあたりはテランの名称を使用できる地域から若干外れているとかで、レフォシュコになると言われた。ブドウの品種は同じ。レフォシュコはテランより若干酸味が落ちると思っていたけど、ここのはテランと同じだった。一緒に頼んだカルソの生ハムはとっても脂がのっていて、ワインにちょうど合っていた。
 店はまさに「農家の倉庫を改装した」という雰囲気で、オシャレ度ゼロ。客の8割はスロヴェニア系で、残りはモンファルコーネとか周辺の町からのイタリア人だった。こういう店にアジア系が来ることは少ないせいかかなり直接的な視線を感じたけど、基本的には温かく迎えられた。アグリツーリズモじゃなく、純粋なオスミツァに行きたい、という人にはお勧めしたい。

osmiza certificati
(店の壁にかかっているオスミツァの許可書)
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キジを食べた

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正月明けにようやくキジを調理した。オリーブオイル、塩、ローズマリーでシンプルにオーブン焼きにしてみたんだけど、結果的に失敗だった。生焼けを気にする友達が焼き過ぎた肉はぱさぱさしていた上、「野生」の臭みが抜けていなかった。10日くらい待ったんだけど、足りなかったのだろうか。友達の家にまだ10匹くらい冷凍したのが入っているらしいので、再度挑戦してみるつもりだけど、何が悪かったのかプロに聞いてみてからにしよう。
kiji

auguri, auguri, auguri, auguri…

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 とやるのはイタリアでクリスマス前、正月前に送り合うsmsの定番だ。中には30個くらい書いてきた強者がいる。ちなみに50代半ばのカップルだった。
 この国では12月25日にそれぞれの家族でクリスマスを祝い、12月31日の夜は友達や親類が集まって賑やかにパーティというのが多いみたい。24日と31日の夜には遠く離れたところにいる友達からも挨拶の電話やsmsがじゃんじゃん届く。日本では年賀状とかEmailで済ませるところを、きっちり義理堅くしてくれるんだなと感心した。
 今年はとにかく暗いニュースが多かった。病気療養中とか病院通いだとか。心臓の手術をした上に別の病気も見付かったとかで、声がすっかり弱っていた人もいた。パドヴァでホームステイしていた時に可愛がっていた7歳のハスキー犬が突然死したという話も。しかも家の1階には健康を害した高齢のカップルが住んでいて、彼らの耄碌したラブラドールが年末から三箇日にかけ一日中吠え続けていた。パーティーだ、コンサートだ、とはしゃぐ健康な人々をよそに世の中には大変な孤独を味わっている人が沢山いるんだなと実感した。
pri kopacu
pri kopacu
 リュブリャナからすぐのPri Kopačuはかなり大きなゴスティルナで、いつも地元民で混み合っている。年末の店内はお祭り気分を盛り上げる生のアコーディオン演奏が。まさしく「スロヴェニア」。夕方4時半頃着いたのにみんな食事客だったのも夜が早いスロヴェニアらしいなあと思った。
 店のオススメはステーキ各種らしい。この日オーダーした「ビスマルク(写真)」は目玉焼きと香辛料が乗ったステーキで、厚く切られたた肉はとてもやわらくてジューシーだった。価格は一通り食べても1人20euroくらい。魚料理もある。イタリア語、英語、ドイツ語も大丈夫。そう言えばウェイターがロバート・デニーロそっくりで笑える。

Gostilna Pr' KOPAC
Druzina Plesko
Trzaska 418
Brezovica pri Ljublijani
+386 1 365 72 34
http://www.pr-kopac.com/ribe/index.php

 イタリアに帰る前にふらっとノヴァ・ゴリツァのセンターへ寄って、年末の町の様子を見てきた。ここでもスロヴェニアらしい賑やかな電飾を見て、やっぱりイタリアというよりドイツ的だな~と思った。賑やかといっても上品でほっこり心が温まるような電飾。さらにスケートリンクまで作られていてびっくりした。一歩国境を越えてイタリア側(ゴリツィア)に入ると極めて地味でお粗末な電飾のみ。それぞれの家の中は綺麗に飾りつけられているのに…。

カムニックと温泉

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 年末ばたばたしつつ、なんとかリュブリャナの友達を訪ねて来た。ついでにカムニックの温泉でゆっくりして、前々からよい評判を聞いていたリュブリャナに近い集落にあるPri Kobačuというゴルティルナ(トラットリア)で食事もできた。
 ゴリツィアを出発する辺りで既に曇っていて、国境を越えナノスに近づく頃には濃霧でほとんど何も見えなくなった。去年の今頃、スロヴェニアは雪に埋もれて真っ白だったのに、今年は随分温かい。友達も1ヶ月くらい季節の推移が遅れているような感じがすると言っていた。リュブリャナのゴスティルナで以前知り合った人達の近況を教えてもらった。親しくしてもらっていた友達は就職や留学をきっかけにほとんどみな海外へ出てしまった。冬のリュブリャナは相変わらず賑やかなイルミネーションがほどこされ可愛らしかったけど、知り合いがほとんどいなくなってしまったと思うと以前とは違って見えた。
 年の瀬に訪れたカムニックでは少しゆっくり散歩してきた。カムニックは小さいながらその起源を12世紀中頃にまで遡ることができる由緒正しい町。その頃のカムニック(Stein)伯はカルニオラやイストゥリアをおよそ150年に渡って統治していたらしい。町の中央にはささやかなお城が残っている。本当に小さな町なので、見所は直ぐに見終えてしまう。古いバールに入り今年初めてのホット・チョコレートを飲んだ。
kamnik1
(肉屋の看板か?)
kamnik2
(カムニックの町)
kamnik3
(カムニック2)
 カムニックの温泉は大晦日を前に大混乱していた。コンピューターが壊れ、電子ロッカーも使用不能。サウナへの入り口も閉まったきり。それにサウナだけの切符がなくなっていて、プール込みで1人2時間13euroと高め。〔ちなみに時間制限のないノヴァ・ゴリツァ(Slo)のサウナは7.5euro、ゴリツィア(I)で10euro。〕今回コンピューターが壊れているせいで制限時間が確認できないようだったので、ゆっくり出来た。
 カムニックの温泉プールは足用、背中用、肩用の水圧マッサージがあり、ガラス張りのせいか周囲の自然を身近に感じながらゆっくり遊ぶことが出来る。泉質はカルシウム53.0mg/l、マグネシウム25.0mg/l、ナトリウム3.7mg/l、カリウム1.6mg/l、その他。プール中央には水温高めの足マッサージ用の浴槽があって、温泉気分になれる。サウナは清潔で常時ミントの香りがし、お茶のサービスがあったり、ジャグジーやトルコ風呂があって、シーツは無料。ほとんどの客は30kmほど離れたリュブリャナからやってくるようだ。
温泉プールの後すさまじい眠気に襲われ、その日は早く床についた。温泉プールでも温泉は温泉。やっぱり疲れとかストレスから開放されるみたい。ゴリツィアでも鉱泉を探して掘ってみればいいのに。

パネトーネ

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panetone
 どうしても食べたいものが見付からない、という経験をゴリツィアに来てから数ヶ月おきにする。大体何か重たい(もらい)モノを賞味期限が切れる前に食べきろうとしているときに起こる。スーパーの陳列棚を隈無く見ても、料理の本を読んでも、ここで食べられるものには一切食指が動かなくなる。せめてヴェネツィアやウィーンに行けば…なんてことを夢想しては、細々といつものメニューを作り続ける。
 今回のきっかけはパネトーネだった。ミラーノでふくらし粉の分量を間違えて誕生したと言われるパネトーネは巨大なプリン型の菓子パンで、中には通常干しぶどう、果物の砂糖漬けなどが入っている。ちなみにこれよりバターの量が少なくて中に何も入っていないのがパンドーロ。こちらはヴェローナのお菓子だ。クリスマス前から年末にかけて、このパネトーネを自分で1つ買った後で、友達から2つもらい、合計3kgを1人で平らげることになったのだ。自分で買った市販のパネトーネはまだ軽い食感だったんだけど、ローカルな店の職人が作ったようなの(写真)は中に入っているフルーツが多いせいか、やたらと重厚で甘ったるい。賞味期限は数ヶ月あるけど、固くなるから数週間で食べ切るようアドヴァイスされ、この10日間毎朝パネトーネと格闘している。まだ1個半(!)残っていて、しかも最後のが一番重たそう。これを終えたら食欲は戻るのだろうか。