一段落

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 やっとアパートの内装が一段落。昨日大家さんが来て、契約ついでにベッドメイキングから掃除、収納まで「全部やってくれた」。信じられない。どうやら日本からの学生というのが珍しくて面白いらしい。これでようやくキレイに片付いた部屋でゆっくりできそう。
 夜にはスロヴェニア系マイノリティの友達マルティーナが遊びに来た。スロヴェニアに行く前に預けておいた本の一部(段ボール5箱)を持って。さらに彼女のルームメートや弟も立ち寄ってくれたので、鳥1匹と野菜、キノコ、モッツァレッラとパルメザンチーズのリゾットを作ってみんなで一緒に食べた。Valeがスロヴェニア語に興味がある話をしたら、日曜日に2人で遊びにおいでと言われた。彼女たちは近所のマンション住まいなのだ。
 彼らにとっては私の拙いスロヴェニア語が可笑しいくて仕方ないらしい。今日正してもらったのはzadovoljenaとzadovoljnaについて。私はいつもcontenta(満足している)の意味でzadovoljenaを使っていたんだけど、これはどちらかというとsoddisfatta(性的に満足している)に近いらしい。リュブリャナでもかなりの頻度でzadovoljenaを使っていたことを思い出し、絶句。
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もう1人のルームメート

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 はGianniというゴリツィアで一番量が多くて安い学生に大人気のレストランでバイトしているトレント出身のVale(Valentina)。彼女は去年国際政治学で卒業して、今specializzazioneをやっているそうだ。〔現在イタリアではlaureaに3年、specializzazioneに2年かけてからmasterに進む。〕彼女はGiuliaとは正反対の性格で、めちゃめちゃ外向的でノリがいい。時々スペイン語の音楽を大音量で流し、一緒に歌って踊ってご機嫌になる。今日は「スロヴェニア語を勉強したいんだけど」と相談され、入門書を貸してあげたらすご~く喜んで何回もキスされた。Giuliaもリュブリャナ大好きって言っているし、スロヴェニア(人)アレルギーがあるのは国境地域のイタリア人(特にゴリツィアーニ!)だけなのかな、と思った。まあそんなもんか。
 2人ともすっごい夜型で、昼過ぎまでアパートは静まりかえっていた。お陰で朝色んなことが出来そうでよかった。起きてきたValeは皿洗いのお礼にか、リゾットを作ってくれた。その後彼女の友達がどどっとなだれ込んできて、これはひょっとするとまた騒音問題で悩まされるのかも、と少し鬱に。とにかく人なつこいValeのパワーに圧倒されてしまった。
 午後に初めて大家さんに会ってこれまたびっくり。とにかくよくしゃべる。今ようやく帰って行ったんだけど、アパートがし~んと静まりかえったような気がする。 GiuliaやValeもうんざりらしく、大体用事があると嘘を言って適当に切り上げるそうだ。電話でも同じことみたい…。「この女、永遠に切らないでしゃべり続ける気だ!」とGiuliaがプリプリしていた。この大家さんはクロアチア(リイェカ)からの移民で、クロアチア語をしゃべる。私がリュブリャナでスロヴェニア語を勉強したと言ったらとても喜んで、クロアチア語とスロヴェニア語で少し話した。「昔はドイツ語もできたのよ。どんどん忘れちゃう。」と言っていた。こういうのはゴリツィアならではの経験かな、と思う。大家さんは若いルームメート達にとっては確かに過干渉なのかもしれないけど、すごく親切だと思う。本棚が欲しいと言えば月曜日にもってくると約束してくれ、靴が出ているのを見てはスペースを見付けてくれた。私の部屋は2人用なんだけど、値段はシングルの相場より安いくらい。しかも留守にした月の光熱費は払わなくていい。
 う~ん。今のところ新しいアパートにすっごく満足。場所的にも便利だし、人が沢山来るのもうなずける。それと、スロヴェニア語を習ってきて本当によかったなあと思える1日だった。
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プロシュッテリアprosciutteria

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 夜になって彼女はヴァイオリン教室へ、私は友達とGo! Goriziaというprosciutteria(豊富な生ハムが売りの、食事も出来るワインバー。早くて安いので忙しいビジネスマンらが昼に利用することもある。)へ出かけ、ワイン5種類くらいとカモシカや七面鳥、スペイン産の黒豚、サン・ダニエーレ産のプロシュットなど7,8種類を食べた。黒豚のプロシュットがあま~くてとっても美味しかった。ちなみにこの店に入ると正面に黒豚のプロシュットがぶら下がっている。
 そういえばここでもノヴァ・ゴリツァのカジノの話になった。今度ペルラの側に新しいホテルを建設し、ヴェネツィアまで来たアジア人観光客を呼び込む計画があるというのだ。スロヴェニアは観光地としての潜在力に富んでいるものの日本ではまだなじみがない新しい国。今後は日本を初めとするアジア諸国からの観光客数が増える見通しがあるそうだ。
 そうそう、11月にブルダでサン・マルティーノのパーティについて書いたんだけど、あのときなんと1人辺り3本(!)空けたという話を聞いた。翌日キツかったはずだわ。
 飲んで食べた後、お城の辺をぶらぶらして11時前に帰ったら、家にはトレント大学で学んでいるというGiuliaの友達が来ていた。ここでまたテーブルワインを1杯。この辺に住んでるとワインに恋してしまうのは不可抗力だと思う。
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新しいルームメート

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新しいアパートで新しいルームメートとの生活がスタートした。今日家にいたのはトリーノ出身のGiuliaの方だったので、彼女とお互いのことを色々話した。彼女はまだ22歳とまだ若いのに、Washington DCに1年、イギリスとポルトガルに数ヶ月、ケニアやモロッコにも滞在した経験があるという非常にアクティヴな人。今年の夏には大学を卒業する予定で、アフリカかブラジルで協力隊のような仕事をしたいと考え、既にアプライ済みらしい。2年前に始めたというヴァイオリンを根気よく練習するのを見て、かなり真面目な人なんだなあと思った。それにこの家をもう少し見栄えよくしたい、という意志をちらつかせていたので、この辺でも共闘できそうな気がする。でも彼女夏には卒業しちゃうのか~。

スロヴェニアのカジノ

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 やはりリュブリャナに比べるとゴリツィアは大分暖かい。27日の午後、やっと引っ越しが終わって、ほっとした。アパートでは20歳そこそこのジューリアがあれこれ世話を焼いてくれて、荷物運びを手伝ってくれた。
 今回の引っ越しを手伝ってくれたリュブリャナでカジノのディレクターをやっているトンチェックさんは39歳と思いの外若く、スロヴェニア語、イタリア語、英語を話し、ビジネスチャンスの拡大を考えロシア語まで学んでいるという真面目そうな人だった。リュブリャナからゴリツィアまで「カジノ仕様」のかなり恥ずかしいJaguarに乗って、快適に移動することができた。
 道々、スロヴェニアの娯楽産業について色々教えてもらえたのが本当に楽しかった。リュブリャナのカジノは顧客の70%位くらいをスロヴェニア人が、残りをオーストリア人、イタリア人が占めるのに対して、イタリアとの国境に位置するノヴァ・ゴリツァでは96%がイタリア人らしい。ロシアその他の国からわざわざやってくる客の多くはリュブリャナではなく、海や温泉がある滞在型のリゾート地ポルトロージュへ向かうそうだ。
 ちなみにノヴァ・ゴリツァではラスヴェガスのカジノからの8億ドルほどの資金を得て、新しいカジノ施設を建設する予定らしい。契約は紳士協定レベルにとどまり、現在税率を巡って話し合いが続けられているそうだ。ノヴァ・ゴリツァの命運はカジノ産業にかかっているだけに、ビジネスチャンスを窺う住民からの熱い視線が注がれている。

引っ越し2

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 ようやくリュブリャナ=ゴリツィア移動の段取りが付いた。明日金曜日の午後に出発するので、今日は頑張って荷造りだ!といっても今回リュブリャナでやりきれなかったことが沢山残っているので、近いうちにまた来ることになりそう。暖かくなったら資料収集、友人知人の訪問、鉄道博物館と技術博物館見学をセットにして来るのもいいかも。国境越えは不便で面倒だけど、地域のことを理解する上で決してマイナスにはならないはず。
 明日ゴリツィアに連れて行ってくれるのはリュブリャナのカジノのディレクターらしい。カジノといえば、ボスニアマフィアとの関係とか怪しい噂も聞くけれど、友達の友達だしまあ大丈夫だろう。
 ゴリツィアのアパートの部屋にはまだ前住民がいるので、数日は友達の部屋に居候することになるかも。ま、仕方ないか。とにかくごちゃごちゃしたことをとっとと片付けたい。2月からは整った研究環境で論文書きに集中できるといいな。ADSLは当分先になりそうだけど…。

笛を吹く女

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 保母さん目指して専門学校でpedagogyを学ぶルームメート。(珍しく)遊びに出かけない夜は、ありとあらゆる友達に”Kaj delaš?(何してるの?)”と電話をかけまくる。普段幼稚園児と遊ぶ彼女なので、家でも縦笛を吹いたり、折り紙を折ったり、工作したり、落書きみたいなのを描いたりするのが趣味。友達から借りてきたという旧式のキーボードをいじっては、小学生低学年のような調子で縦笛をぴーぴーやるのだ。大体1時間もしない内に飽きて止めるから近所から苦情はこないものの、これが始まると研究どころじゃなくなる。ちなみにここから就寝までひたすらSMSを打ち続けるのが彼女の日課。この凄まじいSMSに応えるかのように、夜中の1時2時まで、朝は6時頃からすさまじい携帯の受信音が鳴り響く。
 多分私たちの「音」に対する感覚は相当違うのだろうと思う。ちなみに 彼女はプリモールスカの農家育ち。人間性云々とかいう問題じゃなく、一緒には住んではいけないモノ同士が世の中には存在するのだ。基本的に常時読書か物書きしている私と暮らすのも彼女にしてみれば超ストレスフルだろう。言葉を引き合いに出すまでもなく、生き方が180°違う私たちが一緒にいること自体「異文化交流」。きっとあとできっと懐かしく思う日が来るだろう。彼女のあらゆる行動が理解できないのに、別に彼女が嫌いなわけではないのだ。
 ちなみに自腹を切って登録した(彼女はそのためにリュブリャナに暮らし、毎日のように労働している)大学の試験が来月あるはずなのに、一向に勉強する兆しがない彼女。これは永遠に卒業不可能だな…。

正当防衛

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 そういえば昨日(24.01.06)のCorriereにLegittima difesa: chi spara non sarà punibile(正当防衛、発砲しても処罰不能)という気になる記事が。とうとうLega(!)が提出した「正当防衛」法案が可決されたというのだ。新しい法律ではl'eccesso di difesa(過剰防衛)の文言が削除(!)され、たとえ脅威の度合いに対して防衛の行き過ぎが認められても(例えば家宅侵入した者が警告なしに撃ち殺されたとしても)一切お咎めなし。①攻撃や侵入の危険がある場合 ②侵入者が行為を止める様子がない場合、という但し書きがあるものの、こんなので恐怖心に駆られて銃(あるいは他の武器)を構えた人が思いとどまる筈ないよなあ。
 ニュース記事についてあれこれ書き出すとそれだけで1日使っちゃいそうで、敢えてスルーしてるんだけど、矢張りこれは気に掛かる。アメリカの大都市のように凶悪犯罪が多発するわけではないイタリアでこんな法律が必要な理由なんて、利益団体のプレッシャー以外に想像できない。イタリアがアメリカ並みの銃社会に変容してしまうなんて想像するのもイヤだな。

イタリアでADSL

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 悩み深いテーマだ~。ヨーロッパ近隣諸国と比較してもイタリアのADSL料金が異常に高いのは有名な話。日本における日進月歩のネット事情を小耳に挟むにつけ憂鬱な気分にさせられるのは私だけじゃないはず。例えばイタリア片田舎のInternet Point(イタリアではネカフェをこう呼びます)では1時間5euro(700円くらい)という恐ろしい相場がまかり通っている上、身分証のコピーを要求されたりしていちいち面倒。大学や公共の施設にhot spotがあるなんて話聞いたこともないし、それなら個人で契約するか?といってもそんなに簡単ではない。いやローマやミラーノなどの大都市在住だったら結論は出ているのかも。断然評判がいいのはFastwebだから。でもゴリツィアの辺りはまだ回線が届いていない(泣)から、Alice(Telecom Italia)かLiberoで「妥協する」人が多い。両者とも高い割にサービスが悪くて有名。Aliceは1年使ってみたけど、本当に何度激昂したか分からない。契約してすぐ故障したfilterが届き、文句を言ったら「filterはプレゼントなので、取り替えられません」だって。その後回線は安定しなかった上、幾多のトラブルを乗り越えてきた。幸いルームメートがお金のないイタリア人学生だったため、余りある時間を使って「毎回変わる」担当者と粘り強く交渉を続けられた。ところが契約が切れる1ヶ月前には接続料を払いながらも全く回線につながらなくなり、文句を言っても何もしてくれなかったTelecomめ~。しばらく同社の宣伝をしていたRossiを見る度に怒りが沸々とよみがえったものだ。全私より悲惨な体験をした人の話はネット上に幾らでも流れているので、どうぞ自分の目で確かめて下さい
 電話の加入権も結構高いし、もう少し調べてから決めよう。ちなみに現在RossiはFastwebの宣伝をしている。Valentino Rossi ha scelto Fastweb(ヴァレンティーノ・ロッシはFastwebを選んだ)という広告をあちこちで見かけるんだけど、Aliceのイメージが残っている分効果絶大。それにしても同業ライヴァル社を渡り歩くなんてRossiも節操ないね。

Sideways(2005)

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 「ワインと南カリフォルニアへのラヴ・レター」のような、中年のための映画かな。サンタ・バーバラのワイナリー、ゴルフ場、だだっぴろいハイウェイ、モーテル、ダイナーなど、南カリフォルニアの甘い生活が描きだされていて、ストーリーを追わなくても楽しんで見られそう。
 中年と言われる世代になると、どんどん人生の荷物が増えて、期待が裏切られることに慣れたり小さな冒険に飛び込むにも相当な覚悟が必要になったりするみたい。Sidewaysというのは、離婚の傷が未だ癒えない負け犬を自認する「中年」国語(米語)教師の人生に対する態度を示唆している。 
 よかったシーンは、彼が惹かれていく女性マヤがワインへの思いを人生にかぶせて語るところ。哲学というほどでもないんだけど、この2年フリウーリ地方に暮らし、ワインを介して様々な出会いをしてきた私にとってかなり感じるものがあった。国語教師がpinot noirへの思い入れを語るシーンも愉しい。別にワインでなくてもいいんだけど、人が好きなものについて語り出すとき、自然とその人の人生観がくっきりはっきり見えてくるのが面白いな~と思う。特にアルコールの入っているとき。
 結局長年暖めてきた私小説が出版されることもなく、短い休暇から戻り国語教師としての日常を再開した矢先、思いがけずマヤから誠心誠意の電話メッセージをもらう。いい感じに年を取ったVirginia Madsenが演じるマヤの温かさに思わずこちらまで感激。見終えた人がほっこりして日常生活に戻れる秀作だと思う。