2007-01-31 22:09:27

ふたりはいつも

テーマ:ブログ

二月号の『彷書月刊』の特集は「ふたりはいつも」である。寺山修司、生田耕作、大宅壮一、高見順などの残された妻や子たちが語る言葉は、どこまでも温かい。淡々と、ときに生き生きと語る記憶の断片から、在りし日の感情が伝わってくる。とりわけ生田耕作の妻、生田かをる氏が夫の書痴ぶりを語る場面が印象的だった。せっかく入った印税もすぐに右から左、本の支払いにまわってしまうのだそうだ。あるとき、ネクタイを買いましょうと尋ねれば、「そんな高いのを買うなら本を買ってくれ。僕は千五百円ネクタイでいい」と答えたそうだ。『ダンディズム』の作者とも思えないが、意外にもファッションには全く無頓着で、自分で買うものといったら、本と書画だけだったという。晩年の入院中でさえ、点滴を打ちながらも美人画をながめていたそうである。最後まで気がかりだったのが、「あの花魁を身請けしてほしい、そして江戸展をして・・」ということだったという。この花魁というのは、書画屋に取り置きしたまま支払いが半分残っている、山口素絢(そけん)「桜花太夫図」のことである。そんな書痴の旦那を誇らしげに語れる女性というのはなんと美しいことかと、勝手に納得する小生であった。



◇奢覇都館(さばとやかた)

http://www.h3.dion.ne.jp/~sabato/index.htm



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