2006-12-10 21:05:16

永井荷風のタクシーに乗る

テーマ:ブログ

久しぶりに夢をみた。誰とも知れぬ数名とともに道ばたを歩いている。どうやら誰かの具合が悪いらしい。近くに病院がないかと探し歩くがなかなか見つからない。そこでタクシーを止めようとするがタクシーもつかまらない。ジタバタしていると、ようやく一台のタクシーを止めることに成功した。ようやく乗る込むと、中折れ帽を被り、ヨレヨレのスーツを着込んだ年寄りの運転手である。ノロノロ運転でヨタヨタと走り出した。大丈夫かと心配して運転手の顔を覗き込むと、丸眼鏡をかけたしわくちゃの痩せ顔は、どこかで見たような顔である。よくよく観察すると、どこからみても永井荷風なのである。その旨運転手に尋ねると、まさしく永井荷風であると答える。そこから何故か場面は変わり、永井荷風の家へ入り込んでいる。和風の手狭な家であるが、想像するよりも小綺麗な部屋であった。噂に聞く偏屈者でもなく、好々爺の優しい爺さまである。わざわざお茶まで入れてくれ、飲めとすすめる。こちらは天下の荷風を前にして恐縮し、興奮の体である。言葉に詰まりながらも荷風の大ファンである旨を伝える。すると満面の笑みで応えてくれた。さらに興奮し、荷風翁に向かって、何故か室生犀星の作品について熱く語っている。それにも静かにうなずいている荷風である。それから何を話そうと思考していると、そこで突然目が覚める。面と向かって会話している信じられない有様に興奮したため覚醒してしまったのだ。もう少し荷風翁と時間を過ごしていたかった思いに駆られ、至極残念な気持ちで一杯になる。起き抜けではあるが、『永井荷風ひとり暮らしの贅沢』(新潮社)を取り出して、再び読む耽けった。掲載された写真を観ながら、タクシーを運転しているときは皮靴だったのか、それとも下駄履きだったのか、やけに気になった。「ぬれずろ草紙」を読み終えるころには再び睡魔に襲われて、断腸亭とは異なった世界に入っていった。


永井荷風ひとり暮らしの贅沢
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