『日本古書通信』に王子稲荷に関する記述が出ていた。これは浮世絵の美人画から、現代では忘れてしまったようなような情報を読み取ろうという内容なのだ。岩切友里子氏が歌川国芳の美人画「絵兄弟やさすがた」の一枚(美人が石を抱えている姿)から様々なことを読み取っていくのだが、それが王子稲荷の御石様であることをつきとめていくのだ。そして、その石を抱えた女性の簪は狐人形ときているのだ。小生も王子稲荷には何度か足を運んだことがある。大晦日に行われる「狐の行列」も有名だ。この王子稲荷神社は、関八州の総司であり、大晦日になると全国の狐が王子に集まってくるともいわれているのだ。この神社に御石様なる霊験あらたかな石が奉られているわけだ。そのご利益のほどは存ぜぬが、社務所で購入した「絵馬」と「王子の狐」、それに『暫狐』を家に飾って楽しませてもらっている。



王子の狐



暫狐


絵馬「茨木」



絵馬「狐火」