自転車で大陸を越えるブログ

学生のとき自転車で日本縦断、オーストラリア横断。一旦は就職したものの、会社を辞めて北米縦断。次に目指すは中南米縦断。このブログを通じて自転車で海外を旅する楽しさが、なるべく多くの人々に伝わればイイなぁ…と思っています。


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アラスカハイウェイをひたすら東南に走り、ジョンソンズクロッシング(Johnson's Crossing)、ジャンクション37(Junction37)をすぎてワトソンレイク (Watson Lake)に到着したのはホワイトホースを出発して5日目の8/21だった。


ワトソンレイク到着


ワトソンレイクにはサインポストフォレスト(Sign Post Forest)という有名な観光名所がある。読んで字のごとく森のようにワラワラと標識が立っているところで、なんでこんなことになっちゃったかというと、コトの発端はこんな話だったらしい。


昔々、ある男がワトソンレイクの道路標識に自分の故郷の方角を示す標識をこっそり貼り付けた。それは1942年の出来事で、その頃は日本軍の北米侵略に対抗して軍によるアラスカハイウェイの建造が急がれていた。標識を貼り付けた男は、あまりに荒涼とした土地と困難な工事でホームシックになった軍人だったらしい。


が、それをマネする人達が増えて(よっぽどみんな郷愁の想いが募っていたのだと思う…)元々の道路標識が埋もれてしまって見にくくなった。コレじゃイカンということで町が「個人用のプレートを貼り付ける専用の柱」を用意したら更にプレートが増えて、コレが今では「サインポストフォレスト」という名前をつけられて観光名所になっているらしい。 →オフィシャルウェブサイト


サインフォレスト


木製の柱には折り重なるように世界各国のナンバープレートや手作りのプレートが貼り付けられている。有機体のように無秩序に増殖しているので、ホントに「標識の森」のように見える。「自分の故郷の方向を示す標識」よりは「自分の名前を書いた記念プレート」のようなものが多い。「履きつぶしたサンダル」や「洋式トイレの便座」なんていうモノも貼り付けてあったりして、見ていて飽きることがない。インフォメーションのおばちゃんの話によると、今のところおよそ6万枚のプレートが貼り付けられているらしい。


(実名なのでモザイク入り…)

(↑実名の部分はモザイク入れてます)


僕も8インチピザ用のアルミプレートに名前と日付を書いて、近くのガソリンスタンドでもらった五寸釘で柱に打ち付けた。目立つ場所を探すのが大変だったけど、なかなかサマになっているではないかっ。あと10年ぐらいは読める状態でココに残っていることだろう。旅先に自分の足跡を残すってのは結構イイもんだと思う。


(ホワイトホースの板金屋でプレート作ってもらっていれば、もっと丈夫な半永久的に残るプレートを貼り付けることができます。僕は作っていませんでした…)

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アラスカハイウェイ沿いは湖が点在している。地図に載っているぐらいの大きな湖もあるし、はっきりいって池といった方がいいぐらい小さな水溜りが寄せ集まった湖もある。そして大抵どんな湖にもハイウェイから水辺に通じるジープロードや獣道のような道があった。野宿をするときにはなるべく湖の周辺を選んでいた僕にとってアラスカハイウェイは野宿天国だった。


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野宿をするときに湖の周辺はなにかと便利だ。湖の周りにはフラットな野原が広がっていることが多いのでテントを張りやすいし、なにより豊富な水場が目の前にあるので炊事をするときに楽なのだ。場所によっては有料のキャンプ場よりも快適で綺麗な場所があったりする。そして、非常にありがたいことに湖は食料も提供してくれることもある。


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野宿した場所の目の前の湖でつれたパイク。一投目でいきなりヒットした。僕の持っていた釣竿はリールやルアーが全部セットになっていて$30ぐらいのおもちゃのようなモノだったので、20cm程度のパイクでも松方弘樹のような白熱した釣りになった。パイクは引きが強いのでゲームフィッシュとして人気があるらしい。…いやいや、そんなことよりも僕にとっては大切な晩御飯のおかずが掛かっていたのだ。


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フライパンに丁度入るぐらいの大きさの魚を「パンサイズ」っといって、これぐらいが一番美味しいらしい。ホワイトホースのアウトドア用品店でおもわず物欲で買ってしまったビクトリノックスの刃が長めのナイフ で釣れたてのパイクを三枚におろす。このナイフは料理のときに使いやすい長さなのですごく気に入っている。あっ…写真にナイフが写ってない………。まあいいや。


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パイクは臭みが強いのでニンニクと唐辛子を多めに入れてソテーにする。パイクの身は冷凍の魚のように水っぽくて、グレイリングなんかに比べるとかなり味が落ちるけれども、飯盒で炊いたホカホカご飯の上に乗っけて醤油をジャバジャバとかければ、なかなか美味しく食べることが出来た。


* * *


湖があれば必ず魚が釣れるわけではなかったけれど、本格的なルアー釣りの経験のない僕でもパイクは何度か釣ることが出来た。味が単調なカンズメは飽きることがあるし、なにより数日分も持ち運ぶと重くてかさばるので、湖で釣れる魚は僕にとって大切な蛋白源だった。もっと本格的な釣り師なら蛋白源に関しては完全な自給自足の生活ができるかもしれない。

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僕がホワイトホースに着いたのは7/30だった。でも、ユーコンの川下りをしたりキャンプ場で深夜までビールを飲んでいるうちにあっという間に18日間が過ぎてしまった。仲良くなった日本人は次々とこの町を離れていく。


十分すぎるほどの休養をとったハズだ。早く出発しないとカナダで冬になってしまう。「もうすこし泊まっていけば?」と引きとめようとするバックパッカーズのオーナーの言葉に後ろ髪を引かれつつ、僕は8/17になってようやくホワイトホースを出発した。


また、延々と続くアラスカハイウェイが始まる。

アラスカハイウェイ

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ホワイトホースで見つけた ほげ通り

Beez Kneez Bakpakers Hostel はこの通りにある。

• URL: Beez Kneez Bakpakers Hostel
• 408 Hoge Street in Whitehorse,Yukon
• (867) 456-2333


Google Mapsにもちゃんと載っている。

→Google Maps


カナダでは通りの名前に「hoge」を使うこともアリらしい。

ネイティブカナディアンの発音→英語だろうか?

命名がめんどくさかっただけだろうか?

fuga通りとかpiyo通りなんてのもどこかにあるのかも。

コレは大発見かもしれないっ。。。


参考URL:

Hoge - Wikipedia

RFC 3092: Etymology of "Foo"

ほげを考えるページ

はてなダイアリー hogeとは



hogeストリート

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僕は町にバックパッカーズ(安宿)があるときにはいつもそこに泊まることにしている。そもそも野宿する場所がいくらでもあるのに、キャンプ場に泊まってお金を払う($10~15)こと自体が嫌なのだ。お金を払うなら屋根の下でベットで眠りたい。シャワーを浴びたいときや洗濯をしたいとき以外は有料のキャンプ場に泊まりたくはないのだ。


ホワイトホースには2軒のバックパッカーズがある。だけど、夏のホワイトホースはカヌーシーズン真っ盛りって事もあって2軒とも連日のようにほぼ満室だった。7日間の川下りを終えてユーコン川の下流の町、カーマックス(Carmacks)からバスで戻って来た日、僕はたまたま一人分のベットが空いていたバックパッカーズに泊まることが出来た。不慣れなカヌーの旅で疲れていた僕は久しぶりにベットで眠りたいなぁ…と思っていたので、これはホントにラッキーだったと思う(ホントは川下りの前に予約しておくべきだった)。


それがビーズ・ニーズ・バックパッカーズ・ホステル(Beez Kneez Bakpakers Hostel )。「蜂みたいに忙しく働く」って意味らしいのだけれど、のんびりとした良いパックパッカーズだった。写真を撮ってなかったのが残念。一泊Ca$20だったと思う。今になって日記を見ながら日付を数えてみると「屋根のある暮らし」をしたのはフェアバンクスを出発してから21日ぶりだったらしく、どうりであの時の睡眠は最高だったナァ…と思ったりする。体力が回復してからは夕方になると日本人の旅人が集まるキャンプ場に出かけて、みんなで深夜2時までビールを飲み、フラフラになりつつ宿に帰って泥のように寝ていた。


そしてもう一軒のバックパッカーズがハイド・オン・ジャッカル(Hide on Jeckell Hostel )。ビーズのワンブロック裏側にある。僕はホワイトホースでゆっくり休むつもりだったので、ビーズに2泊した後でハイド・オン・ジャッカルに移った。オーナーはオランダ人で(名前をわすれちゃった…)すごい気さくなオッチャン。自転車旅行者が好きらしくて、普通は一泊Ca$20なんだけどチャリダーはCa$18になる。


オーナーの国籍のせいかもしれないけど、ヨーロッパからの泊り客が多い。たまにオランダ語とかドイツ語が飛び交っている。英語を母国語にしない人達が多いので、お互い間違った文法なんかを気にせずザクザク会話が出来るので楽しかったりする。日本人もビーズよりも多い気がする。「地球の歩き方」にはホワイトホースのバックパッカーズがハイドオンジャッカルしか掲載されていないからかもしれない。日本語環境がインストールされたPCが無料で使えるのも嬉しい。


ハイドオンジャッカルのオーナー(名前を忘れた…)


↑オーナーさん。奥さんと2人でこの宿を切り盛りしている。いったいどこで買ったのかわからない「いただきますっ!」って日本語が胸に大きく書いてあるTシャツをよく着ていた。気に入っていたらしい。日本語の文字はクールだから大好きだと言っていた。独学でひらがなと簡単な漢字の読み書きを勉強されていた。親日家のすっごくイイ人。


野田さんのサイン


本棚にはカヌーイストの野田知佑さんのサインがある。思わず写真をとってしまう。「トモ(野田さん)は毎年夏になるとユーコン川を下りにくるんだ」ってオーナーさんが言ってました。嬉しいことにこのバックパッカーズには日本語の本が沢山あって(日本人の旅人が置いていった本)、僕はムサボルように母国語の活字を読みました。


獏さんのサイン


作家の夢枕獏さんのサインもあったりします。


チャリの整備


裏庭でチャリの整備。日本で新品に換えていなかったBB(クランクの軸のところ)から異音がするので交換。町には2軒マトモな自転車屋がある。日本の感覚からするとシマノの部品はやけに値段が高いと思ってしまう。泥除けも欲しかったけどイイのがなかった。


猫


↑なぜか整備を見守る猫。いつも「今日もだるいにゃぁ」という顔をしている。平和なホワイトホースの午後。冬にはオーロラが見える場所だってことも忘れてしまうぐらいの陽気。


ユーコンゴールド


* * *


そんなカンジのホワイトホースのバックパッカーズでした。コピペですけど住所と電話番号も乗っけときます。


• Beez Kneez Bakpakers Hostel
• 408 Hoge Street in Whitehorse,Yukon
• (867) 456-2333
• URL: Beez Kneez Bakpakers Hostel


• Hostel Hide on Jeckell
• 410 Jeckell Street (at 5th Ave)
• (867) 633-4933
• URL: Hide on Jeckell Hostel

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ホワイトホース (Whitehorse)は、いちおうユーコン準州(Yukon Territory)の「州都」ってことになっているけど、人口2万人ちょっとのこじんまりとした町だった。なぜだか知らないけど、小さな町の割りにホワイトホースで日本人に出会う確率はかなり高い。それも「旅人」って雰囲気を思いっきりカモシ出している不思議な人々。


町の中にはバックパッカーズが2軒あって、そこには沢山の日本人の旅人がたむろしている。ユーコンの川下りが目的のツワモノが多い。だけど、もっと「濃い旅人」に出会うには町の端っこにあるキャンプ場に行ってみるのが一番いい。日本の感覚だと信じられないかもしれないけど、ホワイトホースには市街を抜けてすぐの所にキャンプ場があるのだ。


ちゃんと整備されていて、しかも適度に草木も残っているマトモなキャンプ場で、当然バックパッカーズよりも安い。テントを担いで旅しているような濃い旅人はこのキャンプ場に集まる。


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そして旅人が複数集まると、皆で手作り豪華料理をシェアしつつビールをタラフク飲み、濃い話で深夜まで盛り上がることになってしまうのだ。近くのキャンプサイトのガイジン達がちょと嫌な顔をするぐらい毎晩2時ぐらいまで盛り上がっていた。


本当に面白い人ばかりだったので、この場を借りて僕がホワイトホースで出合った人々を紹介しておきたいと思う。


中澤さん夫婦


まずは、一度このブログで紹介したと思うけど、ユーコン川をカヌーで一緒に下った中澤さん夫婦。左がヨシさん、右がユウコさん。ホンダのシルバーウイングで世界を旅されている。綺麗な写真と笑える記事が満載のヨシさん達のブログは必見。→世界一周 石澤夫婦旅行記


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ホンダXR400で世界一周中のライダー、ヒデキさん。笑顔がとてもステキです。でも、日焼けが尋常ではないので、辺りが暗くなると風景と一体化して肉食獣のような目がキラリと光り、ちょっとコワイです。アフリカで「あと一年この国にいれば黒人になれるねっ」と黒人に言われたことがあるらしい。ヒデキさんのアフリカエピソードは他にも沢山あって、それだけで一冊本が書けちゃうんじゃないだろうかと思うぐらい面白かった。


僕が出会った時点でヨーロッパを含むユーラシア大陸、アフリカ大陸、オーストラリア大陸を3年かけて走破されていて、持っている道具の一つ一つやそれらを扱う手つき、料理の手際の良さや味など、行動全てにおいてツワモノ・オーラを出されていた。


皆でシェアしたヒデキさん特性の鳥モモ肉煮込み、ひき肉塩焼きそば(麺はパスタ)はホントに美味しかった。長旅をしている人には料理上手な人が多い気がする。


そして数々の伝説を持つヒデキさんだけど、僕が一番驚いたのは、ヒデキさんがアフリカのマラウィを旅していたときに、現地の旅人として「あいのり」に出演されたことがあったってこと。僕、その回を確実に日本で見ていた記憶があります………。→あいのり マラウィ編


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そして日本人チャリダー、グーナイ(左)とユキコちゃん(右)。2人はまだ結婚はしていないけど、ペアで旅をしている。僕よりも一足い6月にアンカレッジをスタートして、ひとまずは南米の最南端の町ウシュワイアを目指している。グーナイは南米の後にはアフリカを走りたいらしい。2人ともイイ笑顔してますね。


グーナイは柔道の有段者で高校ではラグビー、大学では山岳をしていたらしく、たいへん男気あふれるイイヤツである。でも、たまにズボンのチャックが全開になっていて、それをユキコちゃんに指摘され「なんだよぉ、開けてたんだよぉ、今閉めようとおもってたとこだよぉ(怒)」ってカワイイ言い訳をしちゃうようなお茶目なヤツでもある。


大学で山岳をやっていただけあって、装備やそれらの扱いには感心するものがあった。MSRの取り替え用のポンプの部品まで持っていたのは、僕にとってはちょっと新鮮だった。山岳では常識らしい。確かに一番壊れそうな部分だし、壊れるとものすごく痛い。色々と参考になる。


キュートな笑顔のユキコちゃんはそのルックスに似合わず数々の「男前伝説」をもっていて、それをココで書いちゃうと二度と口をきいてもらえなくなりそうだから書かないけど(あぁ、書きたい…)、グーナイの旅にも余裕でついて行けている生来のガッツ(?)を持っている。第二のエミコ・シールさん を狙っているのではないか…という噂もささやかれていたりする。


僕が出会った時点ですでに旅の予定より二ヶ月も遅れていたらしいけど、2人とものんびり屋でムリのない良い旅をしてきた証拠でもあるんだと思う。グーナイ達の現在進行形の旅ブログはコチラ→百聞は一見にしかず
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1月8日の『帰国』で「おちついたら、まだユーコン辺りで止まってる旅の話や今の心境をちょっとずつアップしたいと思います」って書いてたのに、モシャモシャとした今の心境ばかりを書いていて、旅の話をほとんど書いていませんでした(笑)。


そろそろ、ちびりちびりと旅の話をアップしていこうかなぁと思っています。書きたいことがありすぎて困ってるぐらいです。でも、今の心境とかもココに書き出していきたいとおもっているので(すごくアタマの整理になる)、前後の記事が混乱してしまうかもしれません。


いちおう、記事の右上の「テーマ:」って所が「北米自転車縦断」ならば旅の話、「徒然日記」ならば今の心境、ってカンジでテーマ分けをして書いていきたいと思います。左列中央のTheme Listでそれぞれのテーマを選択するとそのテーマだけが表示されるので、前後する記事と混乱せずに読みやすいかもしれません。


次の旅の準備も確実に進めたいので、たまにアップをすっ飛ばすこともあるとは思うのですが、なるべく毎日の更新を目指したいと思います。


ではっ。

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同じ空の下で同じ釜の飯を食ったヤツらからメールが来た。


抑え気味の内容だったけど「はやく旅立て!」ってメッセージ。


だよねって、つくづく思う。


そんで、しみじみ、ありがたいなぁと思った。





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ようやく組み立てました


実は、ロスサンゼルスで自転車をダンボールに詰め込んで日本に持ち帰ってから一ヶ月以上経っているんだけど、ずっと自転車をダンボールに入れっぱなしだった。なぜか自転車を取り出す気にすらならず、ずっとほったらかしにしていた。


今日、ようやくエイヤ!っと気合を入れて整備をしつつ組み立てた。組み立てているうちに「今までこんなに暗いトコに入れっぱなしで申し訳なかったなぁ…」って気持ちがじわじわと湧いてくる。今までコイツが壊れずにいたお陰で日本もオーストラリアもカナダもアメリカも無事に走ることができたのだ。


出発前よりも傷が増えてイサマしくなったのは良いけど、今回の旅で確実にコイツの寿命が短くなっってしまったことは間違いない。どんな素材で出来ている自転車にも寿命はあるし、それは乗り方と乗った時間で決まってしまう。


この自転車は僕が高校生の頃に友人から買ったので、もう13年近く乗っている。そろそろどこかにクラックが入ってもおかしくない年頃なのだ。あとどのくらい乗れるか分からないけど、あともうちょっと持ちこたえて欲しいナァと思う。


まあ、日本でママチャリみたいな乗り方をされて余生を過ごすよりも、旅先でポッキリ折れちゃうぐらいのほうがコイツ的には満足なのかもしれないけど。…もちろんそんなことになると僕は非常に困るんだけど、それでもまぁイイかなぁと思えてしまう。


んで、そう思えば思うほどダンボールに入れっぱなしだったことが申し訳なくなってくる(笑)。


そんなカンジで元の姿に戻った旅のあいぼうを眺めながらシミジミしてみる今日この頃です。

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ちと、引用が長いかなぁ…とおもったけど前後を削ると意味がなくなる気がしたので段落をそのまま書きます。




若い頃には欲しいものはとりもなおさず、とうぜん自分のものになるべきだと信じがちだし、なにかが欲しくてたまらなくならば、手に入れるのが神からあたえられた権利だと思い込みがちである。その年の四月、クリス・マッカンドレスのようにアラスカへ行く決心をしたとき、私は情熱を洞察力と勘違いしていた未熟な若者であり、欠陥だらけのあいまいな理屈にしたがって行動していた。デヴィルズ・サム山の登頂は、うまくいっていない私の人生を根底から変えてくれるものと思い込んでいた。もちろん、結局は、ほとんどなにひとつ変わらなかった。ところが、はっきりわかったのは、山は夢の貧しい避難所として役立ってくれるということである。そして私は生きながらえ、自分の体験を話しているわけだ。


ジョン クラカワー, Jon Krakauer, 佐宗 鈴夫
荒野へ





北米に行く前に読んでカンドーした本だけど、もういちど読み返すとまた違う発見がある。僕にとっての自転車の旅が夢の貧しい避難所だとは思わないし、人生がうまくいっていないとも、旅が終われば人生が変わるとも思わないけど、登山家としてのジョン・クラカワーが感じた深い喪失感みたいなものが、今はすこしは理解できる気がする。


でも、誰になんと言われようとも、まだしばらくは情熱みたいなものを持ち続けていたいなぁ…と思う。僕はまだ過去を振り返られるほど歳をとっているわけじゃないんだし、オッサンの登山家に自分を重ねちゃうのはまだ早い。もちろんクリス・マッカンドレスのように死にたくもないけど。


(ところで『夢の貧しい避難場所』って原書でどう表現しているのだろう?)


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