『マンマ・ミーア!』、ソフィ&スカイの結婚式直前に、思わぬカップルが生まれる。料理研究家として「結婚は人生の墓場」と信じてきた独身女性の鏡ロージーと、世界各地を旅してまわっている冒険野郎ビルだ。「テイク・ア・チャンス」の曲に載せて、ロージーがビルを追い詰めていくシーンは何度観ても面白い。ついにはビルもその気になり、服を脱ぎ捨て、さあ、いよいよクライマックス!と思いきや、来客が入って来てラブシーンはお預け。

恋に落ちるなんて、こんなたわいもないことがきっかけなんだろう。
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ここ数年、部下や後輩から「恋愛をどうしてよいかわからない」とか「恋愛の仕方を忘れた」と言う相談を受ける。食べログだが、味グルメだか知らないが、形から入って行くのもいいが、小学校の時に人を好きになった気持ちと、大人のそれはさほど変わりがないような気がする。

そもそも「他人同士」が恋愛に落ち、結婚するんだ。前世でくっつく運命にあっただとか、出逢いは宿命だとか。様々な目に見えない要素を並びたてる連中もいるが、本当のところは誰にもわからない。

例えば、「世界一の乗降客数」を誇る新宿の街を歩いていると、平日でも休日でも、実に多くの男女とすれ違う。だが、どういう女性とすれ違っただとか、どんな制服を着た女学生と交差したとか。いちいち覚えていない。
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よく〝運命の赤い糸〝と言う言葉があるが、確かに「人と人との出逢い」は、ネットであれ、直接であれ、友人の紹介であれ、「偶然」がもたらす贈り物としか言いようがない。

仮に一日一名の人と出会っても、一年間で365人、十年間で3,650人、百年生きたとしても36,500人。東京ドーム一杯の人と出逢うことさえできない。

東北震災で当方の親戚達は今も大変辛い思いをしている。その伯父から夏に言われた。「(俺たちのことは良い)まずは結婚して、お嫁さんと一緒に東北に来てくれ。それが何よりの俺たちの救いだ」と。今回の震災で東北の人達はたくさんの血縁者を亡くした。子孫繁栄ではなく子孫減少だ。伯父の言われた通り、結婚して家庭を持つことが、伯父達の失った血縁者を救い、結果〝子孫繁栄〝になるのかもしれない。

そう思って、決意を新たにした!

「テイク・ア・チャンス」は「私に賭けて」と訳すが、それは同時に「危険な賭け」を意味している。〝命を賭けて守りたい人〝はどこにいるのかと最近頻繁に思う。当方も含め多くの人達が、今、出逢いを求めている。大人だからこういう恋愛しなさいというルールはないんじゃないかと思う。

「俺に賭けてくれないか?」と宣言したいモノだ。
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『マンマ・ミーア!』京都公演が23日日曜日から始める。ロージーとビルのように、失敗を恐れずに、恋愛できればいいなあと思う。

ちなみに『マンマ・ミーア!』の「テイク・ア・チャンス」の場面、ABBAのPVと結構似ている箇所が出てくる。Check it out!!