成年後見日記

司法書士の成年後見に関するブログです。
過去の後見日記は「成年後見相談室」
http://www.tokyoj-seinenkouken.jp
お問い合わせ
info2@ben5.jp
東京ジェイ法律事務所(東京都千代田区紀尾井町3-12紀尾井町ビル8階)


テーマ:

平成29年7月11日、専門職後見人による横領事件が報道されました。

 

成年後見で知的障害男性の預金着服 行政書士に廃業勧告

(富山県の60代の)行政書士は平成27年9月ごろ、同県高岡市に住む当時40代の知的障害がある男性の成年後見人に就任。男性の母親の永代供養に絡み、男性の口座から実費より約12万円多く引き出した疑いがあるという。

 

北日本新聞⇒コチラ

 

この事件の特徴は、次の点です。

①親族による解任の申し立てにより事件が発覚した。

②横領金額が12万円であり、従来の横領事件に比して少額である。

③行政書士は横領の事実を否認している。

 

①については、親族による後見人に対する監督機能が働いたともいえます。

 

②・③については、否認しているからこそ、少額でも裁判所によって解任されたのでしょう。また、行政書士会が廃業勧告をし、県にも措置請求を行い、県が懲戒処分を検討しているとのことです。

 

私がこの事件で感じたのは、「領収書保管の大切さ」です。

 

北日本新聞社の記事によると、行政書士は「永代供養以外に、母親の遺産に関する手続きに費用がかかった」と主張しているそうです。

 

私にはその主張の真偽のほどはわかりませんが、費用がかかったのであれば、後見人はその裏付け資料として、領収書を保管しているはずですから、この行政書士はそれを示しさえすれば、身の潔白を証明できたはずです。

 

それができなかったから解任、廃業勧告となったのでしょう。

 

このように、領収書は、後見人自身の身を守るものでもあります。

 

きちんと保管しておかなければならないですね。

 

ただ、後見業務を行っていると、領収書がない出費があるのは事実です。

 

たとえば、慶弔費、交通費などです。

 

この場合でも、私はなるべく裏付け資料を残すようにしています。

慶弔費であれば、会葬礼状や袋のコピーを保管する、交通費であれば事務日誌をつける、パスモを使用して履歴を残すなどです。

 

では、コピー代はどうでしょう。

コンビニなどでコピーした場合は、領収書がありますが、自宅や事務所でコピーした場合はどうすればいいのでしょうか。

 

私は事務所で後見事務でコピーした場合は、本人の費用にはしていませんが、このような場合でもコピー代として1枚あたり白黒は10円、カラーは30円を費用として計上して問題ないというのが、後見センターの前裁判官の考え方です(⇒コチラ)。

ただ、このような場合でも、何の書類を何枚コピーしたかについては、裏付け資料として記録しておく必要はありますよね。

 

以上のように、後見人としては、後見業務の費用については、領収書をきちんと保管し、領収書がない場合にはその他の裏付け資料、事務日誌等でその費用を説明できるようにしておく必要があります。

 

そのことは、後見業務が他人の財産を管理する業務である以上当然のことではありますが、それが結果として後見人自身の身を守ることにつながるということを、今回の事件で改めて感じました。

 

(東京ジェイ法律事務所 司法書士 野村真美)
 

★お問い合わせ先★ 
 info2@ben5.jp

★過去の後見日記★

「成年後見相談室」
 http://www.tokyoj-seinenkouken.jp

★twitterアカウント★

 https://twitter.com/mami_nomura

 

★任意後見Q&A★

 http://ben5.jp/faq/faq01_16.html

AD
いいね!した人  |  リブログ(0)

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。