女性の生殖適齢期は20代前後から30歳後半といわれ、不妊治療の現場でも体外受精の適応に42~43歳までの制限を考えるなど、女性と出産に関する考慮がなされています。
しかし実際のところ、晩婚化や生殖補助医療の発達に伴う高齢出産が増えています。
そして、日本産科婦人科学会では、35歳以上の初産を高年初産としています。
では、45歳以上については、どのような状況なのかを経産婦も含め、静岡県の聖隷浜松病院が発表しています(2013年日本生殖医学会の学術講演会・総会)。この手の検討は少ないものの、時代背景からも興味深いことです。

 

聖隷浜松病院では、1997年~2010年の間に分娩となった2万463分娩(22週以降の分娩)のうち、出産時45歳以上の妊婦を対象とし、妊娠成立理由と分娩転帰を検討しました。
この期間の45歳以上の分娩は17件(全体の0.083%にあたり45~51歳までの人が含まれています)で、初産6例(35%)、経産11例(65%)でした。

自然妊娠は13例(76%)で、不妊治療後は4件(24%、すべて体外受精でそのうち海外での非配偶者間の卵子提供3件)で、双胎分娩が1例含まれます。

妊娠合併症などについては、母胎合併症は妊娠高血圧症が3例(18%)、前置胎盤が2例(12%)、多発性子宮筋腫2例(12%)が認められたとのことです。

分娩の様子では早産が3件(18%)で、帝王切開が9件(53%)、鉗子分娩1例(5.9%)、正常分娩が7例(41%)で、分娩児出血が1500ml以上であったのは、4例(24%)でした。

 

 



新生児は低出生体重児が5人(28%)で先天性異常は2例(12%、18トリソミ-、21トリソミ-)であったことから、結論として45歳以上の妊娠出産は、母児ともに合併症が多くリスクが高いため、注意深い周産期管理が必要であるとしています。

 

 

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