不妊治療は何歳まで?

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不妊治療患者の高年齢化は、妊娠から出産時のリスクなどを考えれば注意が必要なことです。その一方で、医師、また医療スタッフは、通院する患者夫婦の希望を考えた場合に、何才まで可能性があると伝えるのかについては、これからも議論が続くことでしょう。


今現在、40歳前後~45歳前後の女性にとっては、切実なことに違いありません。
そのため治療施設側でも、40歳前後からの不妊治療に対してどうすべきか考える必要性と、治療の中での成績向上が課題となっているようです。その関係で一つの参考になる発表が、足立病院生殖内分泌医療センターからありました(2013年日本生殖医学会学術講演会・総会)。

 

 

調査方法として、2012年の1年間でARTを施行した40歳以上の患者(年齢別)において妊娠率検討を新鮮胚移植と凍結胚移植の両面から行ない、治療を継続する意義についての考えをまとめています。
その件数は、採卵件数で2700件(周期)。
妊娠継続中の最高年齢は45歳で、その年齢までは加齢とともに妊娠率は激減している結果から、凍結胚移植周期の妊娠率の方が新鮮胚移植よりも比較的良好であり、44歳以下であればARTにより良好胚が得られさえすれば妊娠成立が期待できる症例はあるので、治療を行なう意義がある。が、しかし、45歳以上では妊娠が困難である。

とまとめています。

 

 

足立病院生殖内分泌医療センター / 京都市

 


発表では、40歳代の患者にとって、治療に見合うART成績が得られないとされる一方で、妊娠して出産に結びついているケースもあるため、その経験から治療方針の作成を行なうことが大切であるとしています。

 

結果としては、44歳以下で良好胚が得られさえすれば、ARTによる妊娠成立も期待できる症例があることから、治療を行なう意義があるとしながらも、45歳以上では妊娠が困難なことから、患者への治療開始時期および治療の継続については、十分な説明と納得となるインフォームドコンセントが重要であるとしています。


ただし、良好胚が得られれば…です。

ですから、良好胚が得られるまでに何周期を過ごし、どれくらいの医療費がかかるのか? 移植できなかった周期を推測すると、やはりかなり厳しいことだと予測がつきます。

 

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