基礎体温表から高温期の期間が短いと指摘され、黄体機能不全と言われ、それが妊娠しない原因だと医師に言われました。

どうしたら、黄体機能不全を治せますか?

 

というご相談をいただきました。

今日は、このご相談にできる限りお応えしたいと思います。

 

黄体機能不全というのは、黄体がうまく分泌されないために起こるのですが、この起こる元がどこにあるかというと、卵胞の成長と成熟が要因となっていることがあります。


卵胞が順調に成長して、成熟すると卵子が排卵されます。
その後、卵巣に残った卵胞は黄体化して、黄体ホルモンを分泌するようになります。
十分に育ち、成熟した卵胞からは、十分な黄体ホルモンが分泌されますが、十分に育たなかった卵胞からは、十分な黄体ホルモンを分泌することができません。
そのため黄体機能不全という状態になるのです。
 

ですから、もとを正せば、卵胞が十分に成長せず、成熟していないことが黄体機能に問題をきたすというわけです。
「卵胞が十分に成長していない、成熟していないのに、排卵するの? 」と思われるかもしれませんが、なかにはそういう周期もありますし、そういう傾向があり多くの月経周期で黄体期が短いという方もいます。
それは視床下部や下垂体から分泌されるホルモンの問題か、卵巣機能の問題か、卵胞の問題かは周期ごとにきちんと精査してみないことにはわかりませんが、卵胞はどれも一定基準以上のものがあるわけではなく、月経周期が始まり、排卵周期に入った卵胞にはばらつきがあります。

また、卵胞ごとの個性もありますから、ホルモンに対して敏感に反応するもの、適度に反応するもの、ゆっくり反応するもの、さまざまです。

もちろん質もさまざまです。
黄体が十分に分泌されず、いわゆる高温期が短かった月経周期の卵子の質については、もしかしたらあまり期待できない卵子かもしれません。
十分に育った卵胞が黄体化し、十分な黄体ホルモンを分泌しているのなら、十分に育った成熟した卵胞からいい卵子が排卵されたと考えることもできるでしょう。
でも、絶対そうだ!というわけではありません。

次の周期に、また同じようなことになるとは限りませんが、同じように黄体期が短く、黄体機能不全と言われる場合には、作用の優しい経口の排卵誘発剤で卵胞の成長を補い、手伝ってあげることで正常な月経周期になることもあります。

 

経口の排卵誘発剤も、さまざまあります。

クロミフェンは代表的なものですが、長期に服用すると子宮頚管粘液が少なくなったり、子宮内膜が薄くなったりする副作用もありますから、6周期以上続けて使わないようにすることが多くあります。

また、クロミフェンよりも作用の優しいシクロフェニルや、クロミフェンとは少し作用機序の違うフェマーラなどを使うこともあるでしょう。これらの薬は、子宮頚管粘液や子宮内膜が薄くなるなどの副作用はないようです。

 

黄体機能不全だからと、黄体ホルモンを補充する薬を使えばいいという考え方もありますが、もともとの卵胞の成長が不十分なために起こっているのであれば、黄体ホルモンを補充しても妊娠に結びつかないかもしれません。

基礎体温表で高温期が短いということだけで、黄体機能不全だと診断できるほど、基礎体温表には情報がありません。

 

基礎体温表は、月経周期の様子や排卵期を境にしたホルモン変化があるかな? また、次の月経はいつになるかな? という目安にはなりますが、診断の決定材料としては、あまりにあいまいな点が多いのです。

基礎体温は、夜間にトイレに起きた、少し調子が悪い、寝不足など、さまざまなことに影響されます。

きちんとホルモン検査やエコー検査などを行い、卵胞の成長を確認しながら月経周期や卵胞の成長、排卵の有無などを確認することが大切ではないかと思います。

 

AD