初めて採卵をしました。3個の受精卵ができ、3個とも分割し、グレード2の胚を1個、新鮮胚移植しました。でも、先日の妊娠判定では陰性でした。
残りの2個は、グレード3です。今回、移植した胚よりもグレードが低いものしかありません。グレード2で妊娠できなかったのに、グレード3では妊娠は無理だと思っています。
採卵からやり直したいと思っていますが、どう考えますか?

 

*31歳

 

 

 

胚の評価は、見た目で行なっています。分割のスピードや細胞の数、大きさ、フラグメンテーションという細胞の断片の多い、少ないなどで判定します。
グレードというのは、その判断材料のひとつでしかありません。またグレードは見た目での判定なので個人差や施設間の差が当然あります。同じ施設内では判定者の判断を統一するようにできますが、施設によりグレード2にするか3にするかの違いは起こりえます。
グレードでわかることは「移植に適さない胚を除外すること」です。
例えばグレード4、5の胚は移植しても妊娠しないから移植しないということです。実際にグレード2と3に妊娠率はあまり変わりません。妊娠するかどうかは、グレードで決まるわけではないのです。
グレード2と3の二つの胚があり、どちらを先に移植するかという時にグレード3よりもグレード2から移植すれば、少しだけよいという程度のものでしかありません。
したがってグレード2で妊娠できなくて、次にグレード3の胚を移植して妊娠することは、普通に起こりうることで珍しいことではありません。
誤解されがちですが、グレード1が質の良い卵で、グレード3が質の悪い卵というわけではありません。人を見た目だけで判断しているようなものです。結論は「妊娠した胚が良い胚」なのです。グレードは、あくまでも参考です。
それだけで何かが決まるほど、胚の評価は簡単ではないのです。例えば、同じ外見の胚(同じグレード)であっても30歳と40歳では妊娠する確率は大きく異なります。また、良好なグレードの胚盤胞でも、40%近くは染色体異常があるといわれています。ですから、グレードでわかることはあまり多くはないのです。
そもそも妊娠できる胚かそうでない胚かを、外見のみではっきり評価する方法はありません。年齢だったり、過去の治療内容であったり、グレードより重要なことはたくさんあります。
「グレード」という言葉が胚の質のすべてを表しているように聞こえますが、そうではありません。グレードという言葉に振り回されないように治療を進めてください。大事なことは自分で考えたり悩んだりしないで、とにかく担当医とよく相談することです。


*Answer 池袋えざきレディースクリニック



江崎 敬 医師

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