検査結果に不安があります

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独身時代に3年程ピルを服用していましたが、結婚と同時に止めました。ピルを服用する前には、順調に生理がきていたのに、ピルを止めてからは無排卵が続き、薬で生理を起こしているような状態です。先日、ピルの消退出血中にホルモン検査をしたところ、FSHよりもLHが高い数値でした。3ヵ月後の検査でも同じ状態でした。
主治医は問題ないと言っていますが、多嚢胞性卵巣症候群ではないでしょうか。妊娠できない、難しいのでは? と不安に思っています。
ピルを飲んでいたことが原因でしょうか。

 

 

 

 

避妊など排卵させない目的でピルを長期服用した場合、卵巣が排卵を怠けるようになり、排卵が起こりにくくなることがあります。元々、あなたの年齢で月経が順調に来ていたのであれば、ピルを中止して半年後までに排卵を伴う月経周期が回復してくる方が多いです。まだ、半年以上経過していないのでしたら、もう少し様子を見てもよいと思います。

これに対し、ピル内服以前から月経異常があった方の場合には、規則正しい月経周期が回復しにくいことがあります。

ある程度の期間、様子を見ても規則正しい周期が回復してこないのであれば、超音波診断やホルモン検査でその時点での状態を精査して下さい。状況に応じては、ホルモン療法を受けながら排卵誘発剤なども用いて経過を見ることが必要になります。これで規則正しい月経周期が回復すれば排卵に関する問題は解決したことになります。  あなたは難治性の排卵障害を伴う「多嚢胞性卵巣症候群」による不妊症を心配されているようですが、多嚢胞卵巣の超音波診断所見だけなら正常月経周期婦人でも約25%に認められ、多嚢胞性卵巣症候群に特異的な所見ではありません。排卵障害やホルモン異常がなければそのまま様子を見て良いと思います。

 

以下に「多嚢胞性卵巣症候群の診断基準(日本産科婦人科学会2007)」の大まかな要点を簡単に記します。

① 月経異常(無月経、希発月経、無排卵周期)

② 多嚢胞卵巣がみられる(超音波診断で少なくとも一側卵巣に2~9mmの小卵胞が10個以上みられる)

③ 血中男性ホルモン高値、またはLH基礎値が高値かつFSH正常

 

多嚢胞卵巣の類似所見を呈する内分泌疾患(クッシング症候群など)を除外した上で、①~③をすべて満たす場合に多嚢胞性卵巣症候群と診断されます。

この場合、挙児希望があれば不妊治療の適応になりますが、排卵誘発剤などで十分に対処できる軽度の場合も多く見られます。

あなたの場合、月経異常とLHの値が高いことしか当てはまる所見がないので問題ないと言われたのかもしれません。ピル中止後、多嚢胞卵巣の状態が認められたとしても、排卵障害の無い月経周期が回復してくれば、そのまま様子を見てもよいと思われます。

また、多嚢胞卵巣の状態や多嚢胞性卵巣症候群とピルの内服には特に因果関係はなく、もし、これらの状態を指摘されたとすれば、あなたが元々その素因をもった体質であったと考えられます。

妊娠するには排卵の問題以外にも、卵管の通過性、子宮や精子の状態なども重要です。これらに問題がない場合に初めて妊娠が可能になりますので、妊娠を考えておられるのであれば月経周期や排卵の問題と共に、卵管、子宮、精子に関しても検査を受けてはいかがでしょうか。


*Answer 神戸元町夢クリニック



松本 恒和 医師

i-wish ママになりたい 赤ちゃんに会うために

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