テーマ:
今やニッケル水素電池の代名詞ともなっているSANYO eneloop(エネループ)が、ついにPanasonic の扱いになった。これで、Panasonic の充電式電池は充電式EVOLTA(じゅうでんしきエボルタ)とeneloop の2本立てに。
eneloop のデザイン変更が物議を醸したのはご存知の通り。
(話はそれるが、「“充電式” EVOLTA」 といちいち言うのは、めちゃ面倒。でも、単に 「EVOLTA」 だとアルカリ電池の方になっちゃうからね)

-----

旧モデルを振り返ると、これまでSANYO eneloop は以下の4種類を展開していた。

eneloop = 標準タイプ
eneloop lite = 小容量タイプ
eneloop pro = 大容量タイプ
eneloop plus = 安全回路内蔵タイプ

(製造国:日本)

そして、Panasonic 充電式EVOLTA は以下の2種類だった。

充電式EVOLTA = 標準タイプ
充電式EVOLTA e = 小容量タイプ

(製造国:中国)

eneloop は選択肢が幅広く、いろいろなシーンで有用だったと言える。これも、多くのファンを獲得できた理由だろうか。

さて、ここでちょっと容量に注目。スペックを見ると、単3形のeneloop が当初からずっとmin. 1900 mAh であるのに対し、同じく単3形の充電式EVOLTA はmin.
1950 mAh や2000 mAh だったりして 『充電式EVOLTA の方が長持ちする』 と信じた人も多かっただろう。しかし、実際に使ってみると、むしろ 「逆の印象」 を持つことが多々ある。

こちらのブログ が大変有用なデータを公開してくれているが、ここではeneloop に全く及ばない充電式EVOLTA は、中国のメーカーGP社の
ReCyko+という充電池と接戦を演じている様子。1年半後にはReCyko+にも遠く及ばないひどい有様 となっている。

中国製の充電式EVOLTA が日本製のeneloop に負けるのは当然だと考える人もいるだろう。しかし、日本のメーカーなら大丈夫と信じていた人もいるだろう。

デジカメで比較
している別の方の記事でも充電式EVOLTA はeneloop に全く及ばず、撮影枚数は [eneloop 6750枚 : 充電式EVOLTA 4440枚] と大差がついている。やはり 「印象」 だけではなく、実力は相当違うようだ。
 
容量の数値を見ても、実際に長持ちするかどうかは解らない。発表されるスペックはどこまで通用するのか、異なるブランド間では比較できないのか。そもそも広告の謳い文句を信用していいのか。紳士的な企業、謙虚で正直な企業もあるが、その逆の方がはるかに多いのが現実。

技術はあっても販売の下手なメーカー、技術は無くても販売の上手いメーカー、どちらを買うも消費者次第。言うまでもなく、SANYO のように技術力で勝負しているメーカーばかりではない。Panasonic の広告が大げさなのはいつもの事なのだから、今さら驚く必要もないと言えばない。資本主義社会では売り手と買い手の知恵比べなのだ。
(▼∀▼)ふふふ


-----

話を戻そう。

今回のリニューアル、全てをPanasonicブランドにするにあたり、なんと、eneloop 勢の貴重な存在だった安全回路内蔵eneloop plus を廃止してしまった。子供のおもちゃにも安心して使うことが出来たのに、非常に残念。
(´;ω;`)

逆に充電式EVOLTA は、今まで存在していなかった大容量タイプ(eneloop pro に相当するクラス
)を新たに加え、これでどちらも見た目は互角の3種ずつとなった。

充電式EVOLTA で大容量タイプが出てきた意味は、今後、両ブランドを横に並べて販売していくにあたり、4:2 では格好がつかないと考えた=形だけ取り繕った=いつもの広告戦略と見て間違いないだろう。以下は
新型ハイエンドモデル単3のスペックの比較だが、まるでeneloop pro に及んでおらず、どう見ても形だけとしか思えない。

[使用可能回数] eneloop pro 500回 : 300回 充電式EVOLTA
[1年後残存率]
eneloop pro 約85% : 約65% 充電式EVOLTA
[容量(Min.)]
eneloop pro 2450 mAh : 2500 mAh 充電式EVOLTA

500回と300回、85%と65%、この差を埋めるのが僅か2% 多いだけの容量(50 mA)。 
いや、まてよ。ここで先ほどの話を思い出してほしい。確かに容量の数値は数値なのだが、実際長持ちするのは・・・
d(≧▽≦;)


もっとも、使用可能回数にこれだけ大きな差があると、容量の数値さえも実質的にはeneloop pro が勝る事になる(☆1 後述)

新規
投入した方が性能で劣る(※)など普通はあり得ない事なのだが、ともかくこの充電式EVOLTA には、あえて金を出す価値はなさそうだ。
(※ このeneloop pro は2012年のモデルチェンジ時から変わっていない。つまり、2012年発売のeneloop pro に2013年発売の充電式EVOLTA が負けている)

(その後、東芝の大容量モデルTHE IMPULSE が [300回、75%、2550 mAh] というスペックで登場した。これでTHE IMPULSE にも負けてしまった充電式EVOLTA・・・)

今回のリニューアルで、Panasonic は
⇒『繰り返し使える回数で長持ち』 のeneloop
⇒『1回の使用時間で長持ち』 の充電式EVOLTA
と宣伝。eneloop が大差をつけている残存率(☆2 後述)には一切触れず、あたかも一勝一敗のように、甲乙つけがたいかのように表現している。 
(←ホントこういうの上手い)

ちなみにPanasonic は、eneloop と充電式EVOLTA どちらの3種も
◇ハイエンドモデル
◇スタンダードモデル
◇お手軽モデル

と呼ばせており、eneloop pro などの名称をほとんど使わせないようにしているようだ。


-----

(追記)
2015年10月、eneloop pro と充電式EVOLTA 双方のハイエンドモデルがリニューアルした。容量が若干増えている。

上に、充電式EVOLTA のハイエンドモデルが見劣りする事を書いたが、下線を付けた☆1 の部分 『容量の数値さえも実質的にはeneloop pro が勝る事になる』 の意味を、リニューアルの報告ついでに説明しておく。
(寿命までに使えるトータルの電力の事とは別の事)

ニッケル水素電池の寿命は 「容量が60% まで減った時」 とJIS でも定義されている通りで、要するに、使うほどに減少していくのが容量。言い換えると、スペック通りの容量が得られるのは最初のうちだけ。ここで言う 『実質的な容量』 とは、使用中どんどん減っていく容量のこと・・・たとえば100回使った後の容量や200回使った後の容量のこと。

JIS では容量が60% まで減った時を寿命としているが、それを簡単に表した図を見てもらおう。これは
リニューアル後の大容量タイプ単3 の例だが



この通り、スタート時の優劣が通用するのは赤色の線までで、その後は逆転。そして、差はどんどん開いていく。使用100回目、200回目・・・容量は、最初の差(スペックの差)など馬鹿馬鹿しくなるほど大きな差になっている。

これが 実使用で体験することになる本当の容量
だ。赤色の線の左側と右側を見比べて判る通り、結局は充電可能回数の多い物が容量でも勝る。多くの人はこれを知らず容量のスペックだけを見ていると思うが、容量重視なら使用可能回数をよく見て選ぶのが正解。

次に、☆2 の下線部 『eneloop が大差をつけている残存率』 について。

双方の標準タイプを並べると

[ 1年後残存率] eneloop 90% : 80% 充電式EVOLTA
[ 3年後残存率] eneloop 80% : × 充電式EVOLTA
[ 5年後残存率] eneloop  ~  : × 充電式EVOLTA
[10年後残存率] eneloop 70% : × 充電式EVOLTA

ここまで違う。今やeneloop は10年間も放置できる性能を有し、本当にニッケル水素電池なのかと思うような物凄いレベルに進化している。

 
そして充電式EVOLTA はというと、3年後にはすでにデータなし(=3年放置できない)。標準タイプでこれほど放電がひどいとは驚くが、
ReCyko+にボロ負けして残存量が悲惨な状態になっていた件のレポートが充電から1年半後なので、やはりそういった実力なのだろう。
充電式EVOLTA は3タイプ全てで1年後の残存率のみ。これについてPanasonic も、充電式EVOLTA は継続して充電するようにと説明している...(--;)

ちなみに、日本製の東芝IMPULSE や富士通充電池は、スペックを見るとeneloop と同等。プライベートブランドとして人気のAmazon ベーシックも実は日本製だが、eneloop には及ばないまでも、3年後の残存率が70% なので、3年もたない充電式EVOLTA より上。
 
(上記グラフは説明のための簡易なものだが、趣旨は伝わると思う

(eneloop の残存率70% は5年後の間違いではないかと思う方もいるだろうが、間違いではない。この第四世代のeneloop が出た当初は確かに5年後までしか測定されていなかったが、しばらくして10年後の残存率70% が確認され、現在は訂正されている)


-----

こんな充電式EVOLTA も、Panasonic の広告の中で比較される時にはeneloop と実力伯仲のように書かれている。でも、まあ、都合の悪い情報を見せないようにしているだけであって 「嘘はついていない」 から、セーフだよね。
・・・だよね? (;´Д`A


発売当初から生まれも育ちも全く違う両電池だが、Panasonic がSANYO を子会社化したことで、「中身は一緒なの?」 と、妙な憶測も生まれている様子

「いえいえ、完全に別物ですよ」

日本製の例 】
◇富士通 充電式電池
◇エナジャイザー recharge 2200
◇Amazonベーシック

◇東芝 充電式IMPULSE

中国製の例 】
◇SONY CycleEnergy
◇東芝 充電式IMPULSE
◇マクセル ecoful
 

(追記) http://www.toshiba.co.jp/tha/about/press/140826.htm
2014年9月より
充電式IMPULSE シリーズ(東芝)が新型になり、日本製となった。
◇型番:TNH-3AH、TNH-3ME、TNH-3LE、TNH-4AH、TNH-4ME、TNH-4L
E

これまでは、充電器の違いが充電式EVOLTA を選ぶ理由になる事があった。電池は良くないが、Panasonic は充電器の種類が豊富だったからだ。しかし、その唯一の理由すら、今はもう消えてしまった。

元々、スペックからは判らない部分(負荷電圧の高さ、メモリー効果回避性能、個体差のない品質、過放電に対する耐性 など)で非常に優れているのがeneloop であり、デジカメ撮影枚数で大差がつくのも電圧の違いによるところが大きい。それに対しライバル製品がスペックすら見劣りするようでは、まだまだ格差は大きいと言える。

-----

(おまけ記事)

配布用の冊子を見て気付いたこと。

単1と単2からはeneloop の文字が完全に消されていて、知らないうちにeneloop ではなくなっているようだ。
くりのブログ
Σ(× ×;)

くりのブログ eneloop の文字はどこにもない

くりのブログ
単3には一応ある

くりのブログ
すでに単1と単2は型番のみで、 名前すら無し・・・。

(本当はeneloop だけど)

なるほど、eneloop plus を廃止しただけでは、eneloop と充電式EVOLTA のラインナップが同じにはならないって事か。さすがPanasonic、販売戦略に抜かりはないな。











AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

くりさんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

AD

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

      ランキング

      • 総合
      • 新登場
      • 急上昇
      • トレンド

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。