誇りを失った豚は、喰われるしかない。

イエスはこれを聞いて言われた。
「医者を必要とするのは、丈夫な人ではなく病人である。わたしが来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招くためである。」
(マルコによる福音書2章17節)


テーマ:
本書は心理学者フィリップ・ジンバルドー氏が

行った「スタンフォード監獄実験」の全貌と、時を隔てて

発生した「アブグレイブ刑務所における捕虜虐待」の

構図から人間の「悪」をめぐる問題をあぶりだして

いきます。





本書は心理学者フィリップ・ジンバルドー氏が行った


曰くつきの「スタンフォード監獄実験」の全貌と、時を


隔てて発生した


「アブグレイブ刑務所における捕虜虐待」


の構図から人間の中にある「悪」をめぐる問題を


あぶりだしていきます。

僕が本書を知るキッカケになったのは作家の佐藤優氏


が週刊誌の『AERA』に掲載した書評からで、


「まぁ、佐藤氏が言うのなら。」


と軽い気持ちだったのですが、現物をいざ手にした


ときに808ページという辞書並みの厚さと、人間の


中にある「悪」の問題をめぐるという考察という、


物理的にも内容的にも超重量級の一冊であり、


僕自身も何度も挫折を繰り返しながら、都合4ヶ月近くの


時間をかけて、本書を通読したときには虚脱状態に


なったことを覚えております。

内容を大まかかに申しますと、三つに分けることが


でき、まず一つ目はジンバルドー氏が主催して行った


曰くつきの実験であり、後に『es』『エクスペリメント』の


2度にわたって映画化された『スタンフォード監獄実験』。


実験期間は2週間の予定だったにもかかわらず、


途中からしっちゃかめっちゃかの状態となり、6日間で


中止せざるを得なかったそのプロセスが詳細に記され、


その結果である

「権力への服従」―強い権力を与えられた人間と


そうでない人間が、狭い空間で常時生活を共にして


いると、次第「与えられた」側の人間の理性に歯止めが


利かなくなり、ついには暴走してしまうことこと。さらには


「非個人化」―各個人が持っている本来の性格とは一切


関係なしに、その場における「役割」を与えられただけで


カオス状態に陥ってしまう。

ことが記され、ページをめくりながらぞっとしたことを


覚えております。実験終了後、ジンバルドー氏は約10年間に


わたって、看守側と囚人側、双方のの被験者をカ個別に


ウンセリングし続け、現在は後遺症が残っている者は


いないのだそうですが…。

二つ目はそれから時を隔てた2004年。イラクは


アブグレイブ刑務所で発覚し、世界中に大きな衝撃を


与えた「アブグレイブ刑務所における捕虜虐待」。


ジンバルドー氏はおぞましい捕虜虐待に関った兵士達の


精神鑑定をすることで、自らが行った


「スタンフォード監獄実験」の構図がほぼそのままの形で


再現されていることを知って衝撃を受けたとのコトです。


ジンバルドー氏は「証拠」である捕虜虐待の様子を


撮影した写真やビデオに全て目を通し、本書の中にも


その一部が掲載されているわけですが…。


思い出すだけでも吐き気がするような行為を喜々として


(僕にはそうとしか見えなかった)収監されている捕虜に加え、


中には自らが拷問の末に死に追いやってしまった人間と


親指を立てながら満面の笑顔でその当事者が写っている


写真を見たときには開いた口が塞がらなかったことを


今でも覚えております。

その中でも最後のほうにそれらに立ち向かうための


「英雄的行為」について話をしているのですが、それを


実行するには本当に「勇気」を求められ、場合によっては


命さえも喪うリスクがあるかもしれない、といわれた時、


読みながら、


「いざ自分がそのような状況に遭遇、あるいは巻き込まれた


ときにできるだろうか…。」


と悩んだことをこの場を借りて告白します…。

ジンバルドー氏は戦争、テロ、虐殺、施設・家庭での虐待、


いじめ、差別、企業の不正……など、人を悪に走らせる


「元凶」を「ルシファー・エフェクト」と名付けましたが、


本書を推薦している著名人の言葉の中に

『人間の心理と現代の文化を鋭く分析する本書は、学術的であると同時に空恐ろしい。
どんな個人や組織にも堕天使ルシファーが潜んでいるという事実を突きつける。
政治、経済、歴史、さらには宗教も、すべてが悪の足跡に汚れていることを暴き出す。
著者の洞察力に感謝しつつ、その戒めに耳を傾けるべきだ。
──ブライアン・キーナン 『An Evil Cradling』著者』

があり、それがとても印象的であったと共に、自らの


裡に潜む「悪」や他人、そして社会の中にある「悪」を


見つめるために、本書を読んだことはとても良い「体験」で


ございました…。






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