朝の祈り  | 思い草へ              

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葉から落ちた朝露が 

花びらを伝って地に沁むように  

この世の匂いのしない 生きている水が

あなたから零れて  渇いた地を潤しますように 

荒野に蒔かれた 谷間の百合を 
どうか 百年の眠りから目覚めさせてください 

閉ざされている 小さな種のいのちが 

あなたに触れて いっせいに甦りますように 

 

ああ、嘗ての春 
見渡すかぎりの鈴蘭が この谷に芽吹き 

可憐な白たちが 緑の風に揺れうたったことを 
誰もかもが 忘れてしまう前に 

 

あなたの唇が告げる  いのちの言葉 
それこそが 私のたましいを生かす水  

そこに薫る   聖霊の澄んだ息吹き 

それは 空に刻まれて消えることがありません 

たとえ空が刻々と移りゆくとも  とこしえに 

 

 

 

PHOTO HIDE

 

すずらん  追記 葉

雨混じりの窓辺に飛来する野鳥たちのおしゃべりを聴きながら、

静かな今日一日が過ぎてゆきました。

ここ一週間、訳あって心騒ぐことの多い状況に疲れを覚えたり・・・

このような日々にこそ、ひとり祈り心のまま 鎮まる時間をつくりたいものです。

あなたは今、どのようなお心持ちでおられるでしょうか。

 

今日は、或る朝の祈りをここに記しました。
さまざまな理由によって、目覚めることができずにいる多くの種子たち。 
希望の種、平和の種、
自由の種、正義の種、才能の種、愛の種・・・etc.
困難な地に蒔かれた そのような小さな種たちが
うつくしい水を注がれて 発芽できますようにと祈ります。

あなたの内にも、私の内にも

まだ芽を出せずにいる愛しい種子があることを想いつつ・・・

 

スノウ