贈り物でいただいたり、ホールで買った時のケーキのリボンを捨てずに収納している母。

このリボンたちは、日の目を見ることがあるのかな?

捨てればいいのに・・・。きっと使わないよ、そのリボン。ある引き出しを開けるたびに思っていた。



通勤で使っている自転車がパンクした。

母親の自転車を借りて、駅まで乗っていった。

行きはよいよい・・・。

帰りは・・・。

普段見慣れていない自転車のせいか、暗闇の中で無数に並ぶ母親の自転車を探すのに、えらく時間がかかった。

『なんか、自分の自転車じゃないから、見つけるのに時間かかったよ~』帰ってから愚痴をポロリ。

よく朝、母の自転車の荷台に、リボンがかかっていた!

『これなら、夜でもわかるだろ?』

日の目を見ることができた金色のリボンと父が誇らしげに姫を見る。

『あ、あ、( ̄▽ ̄;)、そうだね。いってきます。』



Twitterで、フォローさせていただいている方が、素敵なリンクを紹介してくれた。

『ティファニーとともに素敵な週末を』

『怒り』原作者である吉田修一氏のショートストーリーが紡がれています。

剛くんのコンビニくだりは、この小説をよんでいたのかな?

みたいなつぶやきをされていて、

それを胸に1ページずつめくっていくと・・・。

あ・・・

文字が動きだし、耳もとで剛くんの声になって、入ってくる・・・。
そんな感覚におちいりました。



やはり、ゲイのお話ですが、姫的には、ティファニーの女性店員さんの凛とした姿が目に浮かび、なぜだか、涙がこぼれました。

ショートストーリーで泣くなんて久しぶりです。吉田マジックにかかったかな。

そうそう、どうでもいいことなんですけど、


映画『怒り』の中で直人(綾野剛)が行ったコンビニと、


映画『リップヴァンウィンクルの花嫁』で七海(黒木華)がバイトをしていたコンビニが同じなんですよ!



このコンビニ。

ちょっと、一人で興奮です。



吉田修一先生の紡ぐ、ショートストーリーのリボンは、雪のようなリボンで、思い出とともに、きれいにほどかれていくであろう・・・。

でも、母の自転車の荷台についたリボンは、『これ、やっぱりはずかしいじゃん』
コンビニの駐輪所で、無惨にほどかれた。

いつのリボンだろう?

思い出をたどってみたけど、思い出せません(笑)