あなたの脳は覗かれている -ラウニ キルデ博士

 



​ 「情報社会」というテーマは今日の社会的/政治的問題のなかで"最も重要"かもしれないが、ほとんどの人は「情報社会」についての知識を持っていない。「情報社会」と呼ばれるものには、全く異なる二つの社会モデルが存在する。現在の方向性は管理国家的社会モデルである。つまり、専門家、ブレインチップ、遠隔行動修正、大企業、国家機関などが原動力として含まれている。一方、もうひとつの社会モデルは、人々の幸福、平等、自由に基づいている。
EU倫理審議会が「開発指向型情報社会」のために求めていることは、協力と人権の推進である。「インフォトピア」という書物の中で次のように述べられている。「第一の情報社会は、物質の普及、ロボット管理、専門家、中心(軸)化に基礎を置き、標準と動力の増加が重要な原動力であった。発展過程では、競争が必要であるという価値観が顕著である。第二の情報社会は、究極的な形としては人間を解放する。「ロボット管理が意味する内容は広範囲にわたっており、ブレインシステムと市民との接続も含まれる。このようにして、個々への同意無しのバイオメディカル(ニューロサイエンス)研究(特に行動修正に関する)に悪用されるのである。そのような社会では、人間は単なる家畜か生物学的要素でしかない。
米国の教授カール・ロジャースは「サイエンス」でこう述べました。
「・・・そして、このことからわかるのは、大多数はいかに仰々しい名前で呼ばれようとも、単なる奴隷ということである。我々は増え続ける知識を用いて、以前では想像もしなかった方法で人間を奴隷化することができるようになるであろう。つまり、人格の喪失に、人々が気づかないよう注意深く、特殊な方法で、人間の個性を奪いコントロールするのである。」カール・ロジャースは、人々の同意や、承認なしに人間の脳と国家のスーパーコンピュータがやりとりさせられている、と説明している。 「情報社会」という言葉を提唱した日本の増田米二教授は、「情報社会」という著書の中で、専門家が独占する情報社会は、伝統的な独裁制と比較しても、よりひどい人権侵害を引き起こすことであろうと述べました。新しいサイバネティクス革命は、スーパーコンピュータや人間の中枢神経系の遠隔制御によって方向づけられている。つまり、良くも悪くも誰がこのシステムを最終的に牛耳るかによって方向が決定づけられるーー市民か国家かである。このシステムを運用する主体によって、素晴らしい夢になったり、ひどい悪夢になったりする。増田博士は積極的な応用の可能性にも言及している。「誰もが健康で創造的、そして行動的な人生を平均年齢90歳以上になるまで送れるようになる。」英国のマルコム・バーナー教授は、専門家が支配する情報社会は封建制度の復活を招くと述べ、1930年代の先人より深刻な結果を引き起こすかもしれないと懸念を表明した。市民の虐待や搾取を行っていては何の進歩も訪れない。現在の情報社会は人間味のある文明と全く正反対である。 「インフォトピア」の著者であるリーフ・ドランボ氏が述べたように、二つの情報社会は次の点で異なっている。「技術にしても、その使用にしても中立ということはありえない。コンピュートピアと”人工知能”国家は全く正反対の情報社会である。一方は明るく、他方は暗い。もし、コンピュートピアを選択すれば、我々は制限のない可能性に満ちた社会への扉を開くことになるだろうし、ロボット国家(後者)を選択すれば我々の社会は耐えがたいほどひどいものとなるだろう、と増田教授は述べています。」
ブレインシステムに組み込まれることを、誰も容易には承諾しないので、国家主導の情報社会は市民が気づかないように開発/発展してきました。国家主導の情報社会は、軍部や防衛研究を秘密にしつつ形成されており、計画を暴露する危険性のある人物を黙らせるために"伝統的な手法"が用いられている。 EU倫理審議会は、「人体へのICTインプラントの倫理的諸相」という宣言書を公表し、ブレイン・チップのインプラントとテクノロジーを用いた行動コントロールへの反対を表明している。その中で、「欧州委員会倫理委員会は、情報社会に関する世界サミットの宣言で公表されているように、個人主体で開発指向の情報社会の展望を強く支持する」と記されている。
我々は岐路に立っている。選択した結果は、人間の歴史上なされてきた数々の重要な戦争と同じくらいの重要性を持つ。

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