政府は16日、水俣病未認定患者の救済問題で、被害者救済特別措置法に基づく救済措置の方針を閣議決定した。水俣病被害者1人当たり一時金210万円、医療費の自己負担分、療養手当月額1万7700~1万2900円などが内容。5月1日に熊本県水俣市で開かれる水俣病慰霊式に鳩山由紀夫首相が首相として初めて出席する方向で、国は同日にも救済の申請受付をスタートさせる。

 水俣病患者救済をめぐっては、国は昭和52年に被害者救済の認定基準を示したが厳格だったためその後訴訟が相次ぎ、平成7年の村山内閣による政治決着で約1万人を救済。しかし、16年の関西訴訟の最高裁判決が国の認定基準より幅広く水俣病と認めたため再び水俣病被害を訴える患者が続出。こうした未認定患者を救うため昨年7月に特措法が成立、3万5千人以上が手をあげるとみられており、7年の政治決着につぐ第2の大幅救済になる。

 措置方針は救済対象者を、水俣病の原因物質であるメチル水銀を摂取した可能性が高い熊本や鹿児島で昭和43年12月末以前(新潟は同40年12月末以前)に1年以上居住するか、水俣湾やその周辺(新潟は阿賀野川)の魚介類を多く食べた者としている。母胎を通じてメチル水銀摂取の可能性があるため、翌44年11月末までに生まれた者も対象にした。これより後に生まれても、へその緒などで水銀摂取がわかれば対象となる。死亡患者も含まれる。

 症状としては、手足の先の感覚が鈍いことや全身の感覚障害。口周囲の触覚や痛覚障害なども考慮するとしており、平成7年の政治決着より広げた。

 一方、国や熊本県、加害企業チッソを相手に訴訟してきた水俣病未認定の患者会(約2600人)との間では、救済措置方針と同様の内容で和解の基本合意が成立している。

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