今回の事業仕分けで焦点のひとつは、国からの財政支出が年間1兆円を超える科学技術分野の独法の見直しだ。この分野は、前回の仕分けで概算要求から大幅カットとなった判定にノーベル賞の受賞者らが反発し、政府が予算では削減幅を抑えた。枝野幸男行政刷新担当相は、研究分野が重複する独法を統合し「国立研究開発法人」(仮称)を新設、大幅な再編も示唆するなど切り込む姿勢を示している。今回も「聖域」ともされる科学分野をめぐり研究者らを巻き込んだ攻防が展開されそうだ。

 現在104ある独法への国からの財政支出は、今年度予算で約3兆2千億円。このうち科学技術関連予算は3割を占める。政府の行政刷新会議は、今回の仕分けで、研究開発を主業務とする38法人のうち、13法人を対象に選定した。

 ノーベル化学賞受賞者の野依良治氏が理事長を務める「理化学研究所」(理研)は、前回の仕分けでも対象となった。

 前回は理研の次世代スーパーコンピューターの開発をめぐり、「事実上の凍結」との判定結果が下されたが、野依氏ら研究者や産業界が激しく反発、今年度予算の概算要求から40億円減の227億円で決着した。理研が所有する大型放射光施設「スプリング8」(兵庫県佐用町)も「半分から3分の1程度の削減」と厳しい結果だったが、結局、概算要求108億円に対し9億円減の99億円にとどまった。

 ただ、理研をめぐっては、関連する公益法人や旧科学技術庁(現文部科学省)出身の官僚OBが社長を務める天下り企業に委託業務を“丸投げ”したり、入札参加企業が1社だけの「1社応札」で業務を発注していた実態が明らかになっている。理研本体も事業や財務内容の不透明さが指摘されており、今回、業務見直しなどを求められる可能性は高い。

 今年度予算の概算要求を査定した前回は、要求額から6770億円を圧縮し、大半が仕分け結果通りとなるなか、科学技術分野は研究者側の巻き返しで、“例外的”に守られたが、今回はどうか。仕分け人と科学者の攻防に注目が集まりそうだ。

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