月曜日には、上野のリワークセンターに行くことになっている。
認知行動療法の基礎講義の二回目。
これは、あくまでも基礎的なものであって、実践的なものでも、実用的なものでもない。

今となっては、あらゆることが無意味に感じてしまう。

いっそのこと、頭に電流を流すというのはどうだろう?
確か、そんな治療法があったはずだ。
初体験の入院という手もある。
オレの場合、体は頑丈にできていて、入院を伴うような大病を患ったことがない。
この際、世間から完全に隔離してしまった方が、正解なのではないだろうか?

長い間薬を飲み続けているから、耐性ができてしまって、本来あるべき効果が現れない可能性はないだろうか?
といっても、これは今思いついたことで、何の根拠もない。
ただ医者に言われるまま、処方された薬を飲む。
効果がなければ、量を増やすなり、薬を変更するなり、そんな繰り返し。
疑うことなくやってきた。

目覚ましい効果はない。
というか、感じられない。
心が萎縮し始めている。
物事の明るい面が、どうしても見えなくて、最悪なものにばかり焦点が合ってしまう。

多重人格を扱った小説で、人格が入れ替わる様子を、ピンスポットの当たった中央にそのときの人格が出てきて、他の人格は光の当たらないところに立っている、というものがあった。
確か、ダニエル・キイスのビリー・ミリガンと何とかかんとかだったと思う。
自分が多重人格だというわけではない。
人格が現れる表現が象徴的だと思った。
今のオレは、ピンスポットの中に誰もいない。



「ありがとう」「ごめんなさい」「どうか、ゆるしてください」「愛しています」
ホ・オポノポノより
千歳台から愛を込めて

Godspeed You!