あまりにもリアルで詳細に覚えていたので、ここに記す。

何かの夏フェスに参加することになった。
リハーサルのときは、半円形の棚田のようなステージで、センターマイクだけ一段前に置かれていた。

ところが、本番はまったく違うセットが組んであり、野球のスタンド席上方がステージで、観客が下の方から見上げるようになっている。
どんな状況であろうと、プレイするのがプロってもんさ、と言わんばかりに一曲目を演奏する。
観客の反応もいい。

気をよくしたオレは、いきなりMCで語る。
「今夜は、一曲一曲がオレ達からのプレゼントです。みんな何かを受け取ってってください」とか何とか。
しかし、喋っている途中でマイクを持っていないことに気づき、慌ててマイクの方に戻ると苦笑しながら、次の曲を紹介した。
二曲目は友人の女性ヴォーカルがリードを取るので、オレ少し後ろに下がるとギターとコーラスに専念する。

振り返ると友人の様子がおかしい。
音が取れていないし、何やら歌いにくそうだ。
PAの調子がおかしくて、バンドの音が聞き取れないらしい。
オレは右端にある階段を駆け降りて、スタッフにそのことを告げに行った。

観客からのブーイングもあって、これ以上オレ達の持ち時間を引き延ばせないという。
こちらのミスではないのに……と思いつつ、他にも出番を待っているバンドもいることだし、予定の二曲をすっ飛ばしてラスト一曲やらせてくれ!と交渉し、ステージに戻った。

最後の曲は、B'zの野生のエナジーだ。
バンドの仲間がオレのカウントを待っている。
オレはカウント代わりに思いっきりシャウトした。
それを察したバンドが演奏を始める。

観客も一緒になって歌っている。
何とか失敗はカバーできたようだ。
メンバー紹介をしながら、ステージを降りた。
よくよく考えてみたら、即興で組んだバンドにしては豪華なメンツがそろったもんだ。
スクリーンに映し出されたメンバーを見ながら感心する。

ドラムは、専門学校からの付き合いだが、何故か「○○シフォンケーキと紹介してくれ」と言われ、少し戸惑った。
まあ、何を言っても、観客の歓声で聞こえはしない。

これって、何かの暗示?もしくは啓示?
なんてな(笑)




「ありがとう」「ごめんなさい」「どうか、ゆるしてください」「愛しています」
ホ・オポノポノより
千歳台から愛を込めて

Godspeed You!