2015年03月18日(水) 20時27分01秒

ニコンD810と最新SD&CFカードの相性検証。

テーマ:専属カメラマン★チャーリーの部屋
最新のSDカード3種とコンパクトフラッシュカード2種をテイスティングしてみた。
メーカーはいずれも同じSandisk社製Extreme Proで、
 SDXC1:バスインターフェースUHS-I、UHSスピードクラス1(書き込み公称値90MB/秒)
 SDXC2:バスインターフェースUHS-I、UHSスピードクラス3(書き込み公称値90MB/秒)
 SDXC3:バスインターフェースUHS-II、UHSスピードクラス3(書き込み公称値250MB/秒)
 CF1:UDMA 7(書き込み公称値90MB/秒)
 CF2:UDMA 7(書き込み公称値150MB/秒)
という仕様。

昨年の記事「D800とマックをUSB 3.0接続して1分間に何枚撮影できるか。」と同じ環境で、ただし今回はD800ではなくD810。

高速連写モードにして1分間シャッターボタンを押しっぱなしにし、手を離した後最終的 にSD(又はCF)カードに何枚記録されたかというテスト。D810本体のバッファにたまった写真がカードに記録される時間を考慮すると、実際にカードに書き込んでいる時間は1分+10秒ほど。

RAW Lサイズ 7360×4912、非圧縮14bitという設定。

オートフォーカスだとピント遅延も考えられるため、マニュアルでピントを合わせた状態で三脚固定するかシャッター(レリーズ)優先設定で行う。
アクティブD-ライティングの後処理が送り出し遅延の原因となりかねないのでこれもオフ。

カードからSSDへコピーする際はアンチウイルスソフトはオフにした。多くの場合パソコン本体にコピーされる際にファイルをスキャンすることが多いため転送速度が低下するため。

結果はいずれも3回行った平均値。



SD1
SDXC UHS-I Class10 U1
バスインターフェース:UHS-I
スピードクラス:UHSスピードクラス1

■結果
 D810本体→カード(非圧縮14bit)
 データ容量75.2MB/枚:合計76枚:合計記録容量5,717MB

 SDカードからSSDへのコピー
  SDスロット:1分4秒(毎秒89.3281MB)
  USB2.0:2分35秒(毎秒36.8838MB)
  USB3.0:1分4秒(毎秒89.3281MB)


 参考までに昨年のD800の結果
 非圧縮14bit
  データ容量76.5MB/枚:合計71枚:合計記録容量5,431.5MB



SD2
SDXC UHS-I Class10 U3
バスインターフェース:UHS-I
スピードクラス:UHSスピードクラス3
■結果
 D810本体→カード(非圧縮14bit)
 データ容量75.9MB/枚:合計77枚:合計記録容量5,851MB

 SDカードからSSDへのコピー
  SDスロット:1分0秒(毎秒97.5166MB)
  USB2.0:2分30秒(毎秒39.0066MB)
  USB3.0:1分0秒(毎秒97.5166MB)


SD1と比べた限り、同じUHS-IならU3仕様の方が良いようだ。



SD3
SDXC UHS-II Class10 U3
バスインターフェース:UHS-II
スピードクラス:UHSスピードクラス3

■結果
 D810本体→カード(非圧縮14bit)
 データ容量75.6MB/枚:合計49枚:合計記録容量3,698MB

 SDカードからSSDへのコピー
  SDスロット:1分16秒(毎秒48.6578MB)
  USB2.0:1分48秒(毎秒34.2407MB)
  USB3.0:0分18秒(毎秒205.4444MB)


D810がUHS-IIに対応していないためカメラ側ではむしろ遅くなってしまったが、対応カードリーダ(USB3.0接続)ならば爆速であることがわかった。




「SDスロット」は、MacBook Pro (Retina, mid 2012) のSDカードスロットのこと。このスロットはPCIexpressで接続されている様子でリンク速度2.5 GT/sであり、すなわち2.5Gbps。理論値最大はこの80%である2Gbpsが目安。ということは250MB/秒。また内蔵SSDの書き込み速度は400MB/秒だから今回の対象カードの検証においてボトルネックとなるものは存在しない。

仕様したUSBカードリーダは、
USB2.0:BUFFALO社製のBSCRA56U2
CFはUDMA-6対応、SDXCはUHS-I対応。
 マック側でUSB2.0(480Mbps)リンクしていることを確認。
 80%の384Mbpsを大凡の最大値と考えると48MB/秒。今回試したカード全種の公称値に対してボトルネックになる。

USB3.0:BUFFALO社製のBSCR20TU3BK
CFはUDMA非対応、SDXCはUHS-II対応。
 マック側でUSB3.0(5Gbps)リンクしていることを確認。
 80%の4Gbpsを大凡の最大値と考えると500MB/秒。十分な帯域だ。

※Mbpsと「b」を小文字で書く場合はビット。メガビットパーセコンド。MBpsやMB/sなど「B」を大文字で書く場合はバイト。メガバイト/秒。ビットをバイトに換算する場合は8で割る。



CF1
CF90MB/Sec.
UDMA 7
■結果
 D810本体→カード(非圧縮14bit)
 データ容量75.2MB/枚:合計85枚:合計記録容量6,392MB

 CFカードからSSDへのコピー
  USB2.0:3分47秒(毎秒28.1585MB)
  USB3.0:1分7秒(毎秒95.4502MB)





CF2
CF160MB/Sec.
UDMA 7
■結果
非圧縮14bit
 データ容量75.5MB/枚:合計77枚:合計記録容量5,806MB
 CFカードからSSDへのコピー
  USB2.0:2分33秒(毎秒37.9477MB)
  USB3.0:1分31秒(毎秒63.8021MB)

D810側ではCF1(90MB/s仕様)の方が早かった。
USB3.0コピーにおいてはUDMA7非対応のカードリーダを使用したため何とも言えないが、これもCF1(90MB/s仕様)の方が早かった。




結論
●D810で連写速度を追求するならコンパクトフラッシュ90MB/秒仕様を。この場合、パソコンやUSBのバージョンを問わない。
動きのあるものを撮りシャッターチャンス命という人向け。パソコンへのデータコピーは寝てる間に終わってればいいという人ならカードリーダなども特に追加投資はいらない。

連写は全く必要ないけど、撮影枚数が多く、パソコンに取り込む時のデータコピー時間を短縮したいならSDXC UHS-II U3カードを。毎秒205.4444MBという驚異的な転送速度が魅力的。但しカードリーダがUHS-II対応かつ、USB3.0で接続できることが条件。


USB2.0の最大実速度だろう48MB/秒は、今回試したカード全種においてボトルネックとなるため、今後のことも考えるとまずはUSB3.0環境を整えたいところ。


※この記事は、昨年の「D800とマックをUSB 3.0接続して1分間に何枚撮影できるか。」の続きです。

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2014年03月21日(金) 00時01分15秒

D800とマックをUSB 3.0接続して1分間に何枚撮影できるか。

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ニコンD800とMacBook Pro Retina(mid 2012)を、カメラ付属ケーブルでUSB 3.0(Super Speed)接続し、1分間にどのくらいの枚数かを検証してみた。

マック側の記録媒体は内蔵SSDで、読み出し速度447MB/秒、書き込み速度400MB/秒。ベンチマークにはBlackmagic Disk Speed Testを使用した。

MacBookPro Retina 2012 Bench

マック本体のスペックは次の通り。
MacBook Pro Retina(mid 2012)
 MacOS X 10.9.2 "Mavericks"
 2.7GHzクアッドコアIntel Core i7
 16GB 1,600MHz DDR3L SDRAM
 512GB SSD
 ※いずれもアップルストアの純正品でそれ以外のカスタマイズは行っていない。

転送にはNikon Camera Control Pro 2を使い、カメラ本体のSD/CFカードの記録は切る。
※カードへの書き込み遅延で内蔵バッファメモリが消費されないように。

USB 3.0(Super Speed)の通信速度の理論値は5Gbps=625MB/秒。実行速度は理論値の80%で見積もっても500MB/秒だと考えると、カメラからダイレクトにマックへ送るので、今回の環境下ではマック側の書き込み速度の400MB/秒が上限値だ。
※テスト値に影響するボトルネックを解消するため、受け手(マック)側がUSB 3.0の転送速度最大値を上回る方が検証環境として理想なので、後に高速RAID環境(毎秒700MB以上)でもテストを行う。受け手側が書き込み遅延するとカメラはバッファを開放できず、データ送信待ちとなるからだ。

D800とマックを接続後、システムレポートで「USB 3.0 Super Speed バス」がD800とリンクしていることを確認。
USB 3.0
USB 3.0から全二重通信になったため、上り下りのデータが衝突することはなく、スムーズなやりとりが期待される。

カメラの設定はFXフォーマット、7360×4912ピクセル、RAW(非圧縮およびロスレス圧縮14bit)データで、それぞれ1枚76.5MB|41.3MBほど。RAWのみ記録する。
※記録媒体のブロックサイズによっては見た目上の容量が異なって見えてしまうので、ここでの容量は常にディスク上のサイズではなく実質的なファイルサイズを指す。

最大値400MB/秒を目指すためには毎秒5.33回シャッターを切らなくてはならない。
オートフォーカスだとピント遅延も考えられるため、マニュアルでピントを合わせた状態で三脚固定し、シャッター優先設定で行う。

60秒間シャッターを連打し続けて、最終的に319枚記録されたら理論値通りの「これ以上ない」結果だ。
マックは電源に接続し、D800は標準バッテリーで行う。

これまで使用していた SanDiskのExtreme Pro SDXC UHS-I Class10 カードの仕様は「書込み最大90MB/秒」だから、非圧縮72枚/分は超えたいところだが果たして結果は。

※60秒間連写し手を離し、最終的にカメラに転送された合計有効枚数。

■結果
非圧縮14bit
 データ容量76.5MB/枚:合計71枚:合計転送容量5,431.5MB
ロスレス圧縮14bit
 データ容量41.3MB/枚:合計106枚:合計転送容量4,377.8MB

※どちらもFXフォーマット、7360×4912ピクセル、RAWデータで、3回テストした平均値。

枚数は1ファイルあたりの容量が小さいロスレス圧縮が上回ったが、合計転送容量は非圧縮が大差で上回った。
考えられるのはロスレス圧縮処理に手間がかかり、D800側からの送り出しが遅れるものと思われる。

非圧縮でも秒間90.525MB(=724.2Mbps)の転送速度しか出ていない。理論値最大480MbpsのUSB 2.0(High-Speed)は超えているが、3.0の帯域を生かし切れているとはいえない。

パソコン側のメモリ使用量も撮影枚数に応じて増加したため、メモリを超えて撮影した場合はスワップ展開されて更に低速化するだろう。よって空きメモリ容量=1ファイルあたりのサイズ×撮影枚数に達するごとにパソコンを再起動し、メモリを開放した方が良いことになる。

また、途中CPU使用率が20%まで上がったため、Nikon Camera Control Pro 2とViewNX 2間の処理も疑ってみた。
撮影した写真がViewNX 2で自動表示されるため、この処理がボトルネックになっていないかと考え、Camera Control Pro 2の設定「転送オプション」で「カメラから新しい画像を受け取った時:何もしない」に設定し、ViewNX 2を閉じた状態で再度テストを行ってみたが、結果は同じだった。CPU使用率は10%下がったが、このパソコンスペックに対し負荷は低く無視して良いレベルだ。

結論として、D800からの送り出しが遅いということがわかる。
A:1つの写真をRAWデータ化する処理自体が遅い。
B:USBに載せて転送する処理自体が遅い。
C:カメラとNikon Camera Control Pro 2の間の効率が悪い。
もしB,Cならば内蔵メモリを4GB追加してくれるだけでシャッターを切ること自体は可能になるだろう。

D800のバッファサイズを調べてみたが見当たらなかった。
非圧縮RAWの1回目のシャッターで「┏14」(バッファ枚数)と表示されるので、慣習的に容量は1024MBではないかと思う。

今回はパソコン側の書き込み速度の上限値に程遠いためあまり意味はないが、念のため高速RAID環境でも同様のテストを行ってみた。
※マックとPromise Pegasus2 r8(RAID 5)をサンダーボルト(1)接続し、実測値700MB/s(データ読み出し速度)の環境で行った。

Promise Pegasus2 r8 Bench

■結果
非圧縮14bit
 データ容量76.5MB/枚:合計73枚:合計転送容量5,584.5MB
ロスレス圧縮14bit
 データ容量41.3MB/枚:合計106枚:合計転送容量4,377.8MB

※3回テストした平均値。

Promise Pegasus2 r8(RAID 5)は7,200rpmのHDDが8台搭載されており、標準のRAID 5(1アレイ)構成で測定した。コネクタはサンダーボルト2だが、手持ちのMacBookが初代のサンダーボルトコネクタであるため最大通信速度は10Gbps(=1.25GB/秒)。ただし、今回はマックを経由しているため、USB 3.0通信がボトルネックとなった。

以下、ついでに SanDiskのExtreme Pro SDXC UHS-I Class10 カード(書込み最大90MB/秒)でも同様のテストを行った。

■結果
非圧縮14bit
 データ容量76.5MB/枚:合計53枚:合計書込容量4,054.5MB
ロスレス圧縮14bit
 データ容量41.3MB/枚:合計84枚:合計書込容量3,469.2MB

※3回テストした平均値。

USB 3.0の際は、ロスレス圧縮が非圧縮に対し78.39%だったものの、SDカードでは85.56%になった。
ということは1ファイルあたりをUSBに載せて転送する際のオーバーヘッドも大きく関与していることになる。

ニコンはカメラメーカーなので通信周りの最適化が進んでいない可能性が高く、Camera Control Pro 2とのやりとりの効率も良くないかもしれない。
もしかするとバッファメモリと本体のバンド幅自体も遅い(狭い)可能性も考えられなくもないが、基板直付けかと思うのであまり疑おうとは思わない。

今回のテスト環境のソフトウェアのバージョン。
Camera Control Pro 2:2.17.0
ViewNX 2:2.9.1 64bit
D800 Firmware:「A」Ver.1.01、「B」Ver.1.02、「L」1.009

カメラのシャッタースピードは1/50と1/500でテストしたが違いはなかった。
また高速連写モード(CH)でも検証してみたが差は見られなかった。

更に追求するならば、1つのファイルサイズが大きい分、記録媒体のブロックサイズも大きく設定した方がより高速化できるが、まだまだそこを最適化する必要のある段階には至っていない。

ニコン側の立場から見て、全体的に最も費用対効果の期待できる投資箇所はバッファメモリの増量かと思う。メモリが安いので、USB 3.0転送速度をオプティマイズするためのエンジニアの給料よりコストパフォーマンスが高い(笑)。

以下にまとめてみた。非圧縮RAWで毎秒5枚づつ撮りたいと想定し、今回のUSB 3.0接続で見せたおおよそ毎秒90MBくらいの書込(放出)速度を前提に、バッファメモリがどの程度必要なのかという表だ。
必要バッファ
青字の「書き込み待ち(MB)」の欄が必要バッファメモリと読み替えていただきたい。
経過14秒のところ、4GBメモリで記録17枚、書込待ち53枚、44秒でメモリ開放とはいい数字じゃないか。本体価格は5,000円上がる程度だが、そこをニコンが吸収しても出荷台数の伸びでカバーできるだろう。

カメラマンというよりはエンジニアリング目線での検証レポートでした。

追記(おまけ)
■結果
JPEG FINE Small 画質優先:データ容量5.3MB/枚:合計205枚:合計書込容量1,086.5MB
TIFF Small:データ容量27.3MB/枚:合計56枚:合計書込容量1,528.8MB

※3回テストした平均値。

RAW非圧縮14bitデータが最も転送(容量)効率が良いことがわかった。
連写可能枚数・転送枚数に反比例し、目に見えて転送効率が落ちるため、USB 3.0通信プロトコルによるオーバーヘッドという線がかたい。TIFFについては変換に時間がかかる模様。

更に追記
アクティブD-ライティングの後処理を送り出し遅延の原因として疑い切ってみたが、これと言った影響は見られなかった。

もう1つ追記
高速通信にありがちな“ノイズ”による影響も疑い、ケーブルを変更してみたが影響は確認できなかった。
試してみたケーブル↓
SANWA SUPPLY USB3.0マイクロケーブル(A-MicroB) 2m KU30-AMC20
D800付属のものと比べ太い。3重シールド構造かつ金メッキコネクタだが今回は効果は見られず。
あまりにもUSB 3.0の理論値へとほど遠いため、そこまでセンシティブな段階ではないと思われる。

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2014年03月19日(水) 00時01分15秒

D800の3,600万画素RAW非圧縮14bitデータは展開すると103.4MB。

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ニコンD800からパソコンへ取り込んだ後の処理についてまとめてみた。

ニコンD800側で3,600万画素RAW(非圧縮14bit)を選んでいる場合、ファイルサイズは75.2MBだが、Photoshopで開くと103.4MBとなりTIFFデータと変わらない容量になる。

またカメラ側で3,600万画素RAW(ロスレス圧縮14bit)を選んでいる場合、ファイルサイズは約49.7MBだが、Photoshopで開くと非圧縮14bitと同じく103.4MBとなる。

よって1枚の写真あたり103.4MBのメモリを確保しなくてはならないので、10枚程まとめてPhotoshopで編集し、なおかつ10枚程「プレビュー」で確認作業などを行うと、軽く2GBのメモリを消費することになる。

私のノートパソコンのように16GBメモリでは(日常的に写真以外で14GB程消費しているため)、写真と写真を切り替えるだけでも「描画待ち」となり若干待たされることが多い。RAMが足りずSWAP(HDDやSSDなど)に展開されると極端に遅くなる。
ビデオRAMメモリの容量の影響も大きいかもしれない。搭載VRAMは1GBで、+このパソコン(MacBook Pro Retina mid 2012)は1GBのシステムメモリが自動的に割り当てられる仕様だ。

また同じデータサイズのTIFFを開くよりもRAWを開く方がマシンパワーを必要とする。
独自データからCamera Rawを通じて現像・表示している分CPUを使用する。

RAWだけで比べると、RAW非圧縮はデータ容量が大きく転送に時間はかかるが、圧縮を解凍する必要がないので、展開時に必要とするマシンパワーは最も小さい。
一方でRAW圧縮データは容量が小さくなる分転送時間は節約できるが、圧縮を解凍する必要があり、展開時に必要とするマシンパワーは大きくなる。

どちらもPhotoshopで開いた際の実際のメモリ消費量は103.4MBだから、圧縮データを復元し、非圧縮と同等レベルにしていることがわかる。
※ちなみにRAWロスレス圧縮は可逆(元に戻るので品質は非圧縮と同じ)、RAW圧縮は非可逆だから完全には復元されず、失われるデータが存在する(演算的にはJPEGと似ている)。

MacBook Pro Retina mid 2012(Core i7 2.7GHz 4コア)とPromise Pegasus2 r8(RAID 5)をサンダーボルト(1)接続し、実測値700MB/s(データ読み出し速度)の環境でテストしてみた。

75MBのTIFFデータを20枚同時に“プレビュー”で開くと、転送速度のほぼ上限値約である約3秒で完了し、すぐに拡大・縮小、画像の選択などが行えた。“アクティビティモニタ”で見る限り、その間のCPU使用率は約15%。

一方、75.2MBのRAW(非圧縮14bit)データを20枚同時に“プレビュー”で開くと、3秒ちょっとで完了するものの、その後4秒ほど拡大・縮小、画像の選択などは行えず待たされ、全体的に処理が重い。“アクティビティモニタ”で見る限り、その間のCPU使用率は約25~80%。

RAWの方がCPUパワーを必要とすることがわかる。
※これが圧縮RAWなら更に。

RAW現像という工程が必要ないのなら、いっそTIFF(8bit非圧縮)記録が扱いやすい。どんなパソコンでも標準でプレビューできるし、OSがネイティブレベルで対応しているため、開く際にさほどマシンパワーを必要としない。
アップルの“プレビュー”はD800のRAWデータ(.NEF)をサムネイル表示したり、そのまま開くことはできるが、CPU使用率を見る限り、TIFFのように手軽ではない。

常に電源ケーブルがつながっているデスクトップ環境ならいいが、外出先のノートパソコン環境で「バッテリーとの戦い」を想定すると、この辺もワークフロー設計に考慮すべき点といえる。

このことから、3,600万画素RAWデータを扱うためには、
●撮影時:記録方式(SD/CFかUSB 3.0接続かなど)。
●撮影後:確認・編集データの記録媒体(HDDかSSDかなど)の読み出し速度(MB/秒)。
     Photoshopなどで開く際のCPUパワー(RAWかTIFFか、圧縮か非圧縮かなど)。
     画面に描画する際のGPUメモリ(またはそこに割り当てられるシステムメモリ)の容量。
     Photoshopなど編集ソフトに割り当てられるシステムメモリの容量。
が“作業効率”に関わってくる。

私みたいに連写もしなければ撮影枚数も少なく、とにかくパソコンへデータを移し、素早く“プレビュー”で使える写真かどうかを確認するというところまでを可能な限り迅速に行いたいという撮り手にとっては、高速SSDパソコンにUSB 3.0接続(テザー撮影でも)がいい。ただし規定ではケーブル長は3メートルまでだ。
撮影後しばらくたって、過去の写真などが必要になることが多いので、検索→確認作業に手間をとらないよう、高速RAIDにまとめて保管ということで落ち着いた。
Photoshop作業は「正方形納品」などのトリミングと、リサイズくらいしか行わないので、高解像度版下作成などが入らない限り、日常的にはそれほどのパソコンスペックを必要としない。

強いて贅沢を言うならば、25~30インチのRetinaディスプレイなんてあると興味深い。
アップルの30インチのシネマディスプレイでも2560×1600で409.6万ピクセルしか表示できず(MacBook Pro Retinaの13インチモデルと同じ)、全体像の見渡しはピクセル圧縮(縮小)された“目の詰まった”(すなわち荒が目立たない)状態でしか確認できない。
メイン機が壊れ現在作業している予備機であるRetina 15インチは2,880x1,800の518.4万ピクセル。30インチよりと逆転してしまった。

4Kディスプレイでも800万ピクセルなので、唯一モニタ解像度が時代に取り残され気味な気がする。
8Kだと7680×4320の3317万ピクセル。ここまで来ると立体じゃないのに飛び出して見えると話題に。

外部リンク:立体テレビじゃないのに飛び出して見える! 8Kテレビの映像が凄すぎる

次回はD800とMacBook Proをカメラ付属ケーブルでUSB 3.0接続し、1分間にどのくらいの枚数撮影できるかを検証してみたい。念のためUSB 3.0←→サンダーボルト(マック側)変換アダプタでも接続してみる予定だ。

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2014年03月17日(月) 00時01分15秒

ニコンD800からパソコンへの取り込み。USB 3.0かSDカードか。

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ニコンD800からパソコンへの取り込み。

これまでニコンのD800カメラに SanDiskのExtreme Pro SDXC UHS-I Class10 カードを挿して撮影していた。
このディスクの仕様書には、
転送速度 : 読取り最大95MB/秒、書込み最大90MB/秒
とある。
“Mbps”に読み替えると大凡760Mbpsということだから、USB 3.0(5Gbps=625MB/秒)接続の方が速いじゃないか!と今頃気づいた(02月下旬)。

※通信速度を表すbps(b小文字)はbit単位だから、容量=Byte(B大文字)に変換する際は8で割る。

3,600万画素RAW(非圧縮14bit)データで1枚75MBほどだから、今のSDカードではどう頑張っても1秒に1枚ちょっと、4秒に5枚くらいしか撮影できない(私は連写しないけど)。
※非圧縮を選んでいるのは、その分カメラ側に負担をかけないだろうつもりで。バッテリー的にも。

一方USB 3.0接続(カード記録をせずにパソコンへダイレクト)なら、理論的には毎秒8枚は撮影できることになる。
通信プロトコルのオーバーヘッドも考慮し実行速度は理論値の80%で見積もっても500MB/秒(毎秒7枚)だ。速い。

通信速度の最大値まで連写するという前提だと、今度は受け手側のパソコンの書き込み速度がボトルネックとなりかねない。
500MB/秒を遅れなく書き込もうとすると、優秀なSSDまたは外付けRAIDシステムが必要だ。

冒頭のSDカード環境で、画素数を下げたり、ファイル形式をJPEGにしたりせず、3,600万画素RAW(非圧縮14bit)データを毎秒7枚づつ連写可能にするためには、“10秒間耐えしのぐ”という前提で4.35GBのメモリが必要だ。最近なら5,200円ほどで購入できる。
※5秒間でいいなら毎秒14枚連写できると読み替えていただきたい。シャッターメカニズムに制約がない限り。

この時点で、順当に行けば、SDカードには12枚の写真が記録され、メモリ上に4.35GBの書き込み待機写真(58枚)が残り、メモリ開放に48.33秒かかることになる。
※この間にバッテリーが切れるとRAMメモリ上の写真は消えてなくなる。

カメラマンの撮影スタイルが、K-1のような短期集中連写タイプなのか、ボクシングのように持久力も必要とする12ラウンド連写タイプなのかで必要とするメモリサイズは異なる。
私のように速くても30秒に1枚くらいの“左車線”的な撮り手には今のところ関係ないのだが、もし3,600万画素RAW(非圧縮14bit)を1秒間に30枚撮れるなら“1秒ムービー”を試してみたい。8KウルトラHDスーパーハイビジョンを超えるから。

SDカードへの書き込み待ち(オーバーフロー)時に「シャッターを押させない」または「記録できず取りこぼし(消滅)」とせずに、RAMメモリ上に待機させ、順次SDカードに記録するという古くからある手法・発想だが(要はバッファメモリ)、いっそわかりやすく4GBモデル、8GBモデルとメモリ容量別に販売したらいいんじゃないかと思う。単板メモリで済む範囲内なら筐体自体は一種類(ワンサイズ)製造すれば良いのだし。

業界の流れ的には、いずれUSB 3.0のフラッシュメモリに記録する仕様になるのだろうか。その時が来てもこの内蔵メモリの容量は同様の意味を持ち続ける。
※USB 3.0のフラッシュメモリで既存製品では190MB/sが最高のようだ。
※USB 3.0(Super Speed)機器はUSB 2.0(High-Speed)機器(パソコンなど)に接続すれば2.0モードで通信を行うので、互換性は気にする必要はない。

ちなみに私の持つMacBook Pro Retina, mid 2012のSDXCカードスロットは、リンク速度=2.5GT/秒と表示されている。
調べてみるとPCIeバス接続であるため、理論値では2.5Gbpsの帯域があり、有効帯域ではその80%の250MB/秒だから、サンダーボルトを除けば他に手軽な通信手段がないことを考えると、おおよそこの辺りが外部フラッシュメモリの当面の目標値(落ち着きどころ)といったところか。

よって外部フラッシュメモリ自体の進化に頼るよりは、カメラにGBクラスの内蔵メモリを持ち、カメラマンがカメラの性能に合わせて撮影スタイルを制御する現在のスタイルから、とりあえずカメラマンには好きに撮影さえて、後はカメラに任せておいてよ(記録という意味で)というカメラマン主役スタイルへの変貌はどうだろうか。

現在のカメラ市場は、高解像度=データが重い=連写に向かないし編集・管理も大変=画素数を犠牲にしてJPEG撮りのような傾向があり、イノベーションなのか妥協なのかわからなくなってきている。
撮影スタイルはカメラの仕様が決める→カメラを選ぶのは消費者であるカメラマンだ→でも選択肢が限られている→結局取り手は既存カメラの仕様に合わせるという流れだ。

高解像度でRAWデータで連写できるカメラがあってもいいんじゃないか。

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2014年03月15日(土) 00時01分15秒

Mac Proの内蔵ドライブベイ“Bay3”の熱問題。

テーマ:専属カメラマン★チャーリーの部屋
こちらは“専属カメラマン★チャーリーの部屋”であります。
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同時期に、Mac Proが2台とも全く同じ症状で起動できなくなった。
Mac Pro (1st Generation)、Mac Pro (Early 2009)で、ハードディスクを4台内蔵しアップルのディスクユーティリティにてRAID 0構成にして使っていた。

データのコピーと復旧作業が終わったので、RAIDを解除して全て初期化し、一台づつ検証してみたところ、フロントから順にBay1,Bay2,Bay3,Bay4とある内蔵ドライブベイのうち、いずれもBay3にセットされたHDDが遅く「極めて不安定」な状態に陥っていた。
Bay1,2,4 は読み書きともに100MB/秒。しかしBay3は不安定で30MB/秒を切ることがあり、なおかつRAIDを組むと勝手に回転が止まりアンマウント状態になってみたりする。

ベイを1,2,4に載せ変えてもこのハードディスクは遅く、反対に調子のよいハードディスクをベイ3に差し替えても問題なく好調だ。
問題の起きたハードディスクをRAID構成から外しセットアップし直すと、問題なく起動できた。

よって旧Mac Pro の内蔵ドライブベイ3に搭載したHDDの寿命は短いことがわかった。
おそらくはグラフィックカードの熱が原因で、ハードディスクの劣化を早めるのだと推測する。

年数的に不具合が生じても仕方ない頃合いだが、これまでパソコンが壊れたことのない私にとっては驚きの事態だった。
既にこの問題を通り過ぎた人も、現在お悩み中の人も、これから遭遇するかもしれない人と共有したく、ここに記録した。

●Mac Pro (Early 2009)
 2 x 2.93GHz Quad-Core Intel Xeon(4コア×2)
 ATI Radeon HD 4870 512MB
 1TB 7,200rpm シリアルATA 3Gb/s×4台(内蔵ドライブベイにアップル純正HDD)
 2009年03月から使用。

●Mac Pro (1st Generation)
  3.00 GHz Quad-Core Intel Xeon(2コア×2)
 NVIDIA Quadro FX 4500 512MB
 500GB Serial ATA 3Gb/s drive×4台(内蔵ドライブベイにアップル純正HDD)
 2007年07月から使用。

問題のハードディスクを新しいものに入れ替え、再度RAID 0構成でベンチマークを実施してみたところ、読み書きともに400MB/秒をマークした。
この1年ほど、日常的に250MB/秒くらいだったので、劣化したBay3のHDDがいかに足を引っ張っていたかがわかった。

2台とも結果は同じ。

こういう事態を想定すると、やはりRAID 0は危険ですな。
アップルのソフトウェアRAIDでRAID 5が設定できない(RAID 1 ミラーリングはいらない)ので選択肢がなかったものの、振り返ってみれば、RAID 5だったらBay3のハードディスクを差し替えるだけで自動復旧したというわけだ。

改めて、空気の流れがよく、涼しいところで使いましょうってことを学んだ。

ちなみにMac Pro(2013)の廃熱設計を見ると、旧型Mac Proの熱問題をクリアしているように思える。
熱は上に向かうので、上から吐き出すことは理にかなっている。
私のMac Proの問題も、GPUカードの真上にあるBay3ドライブの劣化が早まったのは“熱干渉”が原因だ。HDD自体が発した熱ではなく、他の部品(GPU)の発熱の影響を受けている。
これを解決するかのように、Mac Pro(2013)は中央部のヒートシンクを通じて、筒状筐体の中心部を上に向かって廃熱し、それぞれの基板類が熱干渉しないように設計されている。HDD(または拡張ドライブベイ)を搭載しないことで、スペース的に可能になったのかもしれない。

Mac Pro 2013

ずいぶん小さくなった。
革新的であり、まさしくイノベーションだと感じる。

機械に疲れたらルチアーノショーへ。

Photographer: Charlie

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