2014年01月02日(木) 12時00分26秒

スローシャッター+高速閃光撮影【完結編】

テーマ:専属カメラマン☆チャーリーの寄稿ブログ
毎週木曜日“専属カメラマン☆チャーリーの寄稿ブログ”の回がやってまいりました。
どうぞ。

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19日の記事で予告した、高速閃光フラッシュ+スローシャッター撮影の“ほぼ完結編”をお届けする。
高速閃光完成版
いつものごとくRAWデータから現像以外何も手を加えていない。

高速飛沫をとらえているのは1/38500秒=0.00002597秒の高速閃光フラッシュ。
サンプルとして、例えばマグナムの弾丸の速さは秒速448メートル=分速26,880メートル=時速=1,612,800メートル=時速1,612キロメートル、すなわちマッハ1.31765マッハ1.31765の弾丸が目の前を通過する際、1/38,500秒で11.6mm進む。ブレるが画面上で11.6mmしか動いていないと考えると、「捕らえた」と言っていい、そんな速さの世界。

さぁ、全公開!

☆使用した機材・設定
 フラッシュA(ニコン SB-900):1/38500秒(M1/128)
 フラッシュB(ニコン SB-910):1/5000秒(M1/8)
  ※2灯とも電球色補正フィルターを装着。
  ※1台でも可。閃光時間を設定できるフラッシュならカメラ内蔵でも可。
 カメラ:ニコン D800
 レンズ:ニコン AF-S NIKKOR Kidman 24-70mm f/2.8G ED
 F値:22
 シャッタースピード:1秒
 感度:ISO 2,500

 撮影場所:ルチアーノショー9Fバーカウンター
 必要人員:カメラマン+水風船を割る人、照明スイッチを押す人(スイッチが近ければカメラマン本人でも可)

2灯ともニコンCLSによるワイヤレス発光させた。
※CLS:ニコンクリエイティブライティングシステム

暗闇+1秒露光+フラッシュの閃光のみで被写体を捕らえるという撮影手法。
※スタジオ撮りのようにセットや機材などの準備に手間暇かけるものではなく、「店内で数分で撮る」ことが条件・前提の実践モデル。

前回↓との比較用写真。
高速閃光前回

いかにもフラッシュ撮りの絵面で、元々暗闇の中で撮影しているため、フラッシュの光が回らない背景などは真っ暗になってしまい色気がない。

かと言って環境光を明るくするとフラッシュを高速閃光に設定する意味合いはなくなり、水風船の爆発をとらえるためにはハイスピードシャッターに頼らざるを得ず、一般的な機種の上限値(私のD800は1/8000秒)では水がゼリー状に写ってしまうため、水しぶきの細かい粒子を高解像度で捕らえるという撮影は難しい。

そこで冒頭の写真はスローシャッター(1秒)と高速閃光フラッシュという本来相反する混合環境を活かして、
★その1:まず店内の照明を総て切る(暗闇)。
★その2:水風船の爆発を高速閃光フラッシュで止める。
★その3:その後露光時間中に背景の照明を点灯する。
という手順で撮影した。

もう一枚。
水風船クリスティーナ
※モデルはルチアーノショーのダンサー、クリスティーナ(ロシア元オリンピック新体操代表)

暗闇の中で水風船を割り、その瞬間にシャッター+高速閃光フラッシュで爆発をとらえる。
フラッシュAは1/38500秒(※画面右)で弾け飛び散る“高速飛沫”の細かい解像感を出し、フラッシュBは1/5000秒(画面左)で中速かつ溢れ出るゼリー状の水を捕らえ、「水」そのものにも表情を持たせる。

画面左が明るいのは、画面右のフラッシュの方が閃光時間が速いため、露光時間中の光量が左側の方が大きくなることが要因で、被写体に対する距離(横方向)は均等に設置した。
一方レンズから被写体までの距離(縦方向)の間でフラッシュの位置をずらすことで奥行きが生まれる。レンズから見ると右側から高速閃光、左側から中速閃光、そして被写体という順だ。
※もちろん1台でも可。

そして露光時間(1秒)の残り時間で背景の照明を点ける。
そうすることで被写体(人および水風船の爆発)はブレず、背景を写しこむことが可能となった。

注意点はカメラと被写体間の照明を点けてはいけない。露光中に他の光が当たると被写体がブレてしまうからだ。

店内照明は調光タイプのハロゲンであるため、スイッチを押してもすぐに点灯しない。よって1秒以内に全灯にならず、背景がこのくらいの明るさとなった。LEDのようにサクッと点灯する照明であれば、何事もなかったように背景は通常の明るさで写ってくれる。
シャッタースピードを2秒にしてみるという手もあるが、被写体が人間のようにわずかに動く可能性を考慮すると、できるだけ短いシャッタースピードで全部をまとめあげた方が確実だ。

これらは準備からシャッターを切るまで10分もかからない。
飲食店で、バーカウンターで即座に撮影でき、フラッシュの閃光時間さえ変更できるカメラがあれば良い点が手軽だ。

違う日に撮ったので若干環境は異なる一枚。
ナガイ水風船

最も重要なのは“タイミング”。
水風船を割るモデルとシャッターを切るタイミングが合うことが全てだ。
なおかつモデルの表情も本人のOKが出るレベルで写さなくてはならないので、ただでさえ大変なポートレイト撮影を考えると気が重くなるかもしれない撮影だ(笑)。
ルチアーノショーの皆は一発OKの人も多く、誰もが数回で撮れるから楽である。
一発OKを連発しているナガイ氏、マイク・タケダにおいては「ズレる気が全くしない」という自信を語った。

そんな本日のBGMは "Faster than the speed of light" by Yngwie Malmsteen

ルチアーノショーでは流れていない曲だが“光”をテーマに選曲した。

というわけで、お正月早々テンションが高いチャーリーでした。

お食事は、“明日はもっと速く走る”ルチアーノショーへ。

7日から営業致します。
7日のご来店をお待ちしております。

Photographer: Charlie

★スローシャッター+高速閃光シリーズ
 美女とビキニと水しぶきと。
 テキーラ・マエストロ誕生を記念して水しぶきのマフラーを身にまとうマイク・タケダ。
 1/38500秒=0.0000259秒のアガタと水風船。
 
★高速シャッター
 1/8000秒=0.000125秒のドラマ。


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