2013年09月12日(木) 18時06分47秒

ネタがない

テーマ:10F支配人兼作家 米澤
 哀しいほどに激しく響く蝉しぐれが去り、夕暮れ時には涼しげな虫の音(ね)が聴こえ始めました。九月も既に中旬、容赦なく時は流れてゆきます。今年こそはと年始に誓い、何も変わらず、また年末を迎える。人生とは時間との闘いなのかも知れません。決して長くはない残された時間、しっかりと生きてゆきたいものです。
 LucianoShow10F支配人米澤です。

ルチアーノショーで働くスタッフのブログ-初秋


 苦しい、非常に苦しい。時間がない。先週から、出張で不在の辣腕カメラマン、チャーリーの毎週木曜日の寄稿ブログの代役を二週分引き受けた。今回はその二回目だが、正直、行き詰まってしまった。書くことがないのだ。どうしようもなくなり旅先のチャーリーに、旬の写真を撮って送ってくれないかと頼んでみた。
 しばらくして送られてきた一枚の写真の横には次のように綴られていた。

 ちょっとした事情でカメラが壊れてしまった。今の私には、レンズがないのです。旬ではないかもしれないが変わりにこの写真をあなたに贈ろう。ある時監督に言われた、

 君はとてもユニークだが、長い人生いつかネタに困ることもあるかもしれない。これを撮っておくといいよ。

 カメラの前に差し出されたのは、箸と醤油とシャリだけ寿司3貫だった。

ルチアーノショーで働くスタッフのブログ-ネタがない

 ネタがない、ということか。洒落ている。ネタがないことをネタにする、まさに逆転の発想、しかもこんな苦境をも予知し写真を撮らせるあの舞台監督(おとこ)。やはりただ者ではない。
 ひとが生きられる時間(とき)は限られている。たとえどんなに平凡に思えても、感動も興奮も、幸運だって足もとに転がっている。それを手にするかどうかは捉え方次第ということなのだろう。
 またしてもチャーリーの1枚の写真によってピンチを救われた気がする。

 ひとからの贈り物は、ときにとてつもなく大きな勇気を与えてくれる。まだ学生の頃、ひとりの女性と暮らしていたことがあった。貧しい毎日だったが彼女がいれば頑張れた。ある年の暮れに彼女から手編みの靴下を貰った。随分と手間のかかったことだろう。暖かかった。

 三畳一間の小さな下宿
 窓の下には神田川
 あなたは私の指さき見つめ
 悲しいかいってきいたのよ
 若かったあの頃 何も怖くなかった
 ただ あなたのやさしさが怖かった
 神田川 by かぐや姫

ルチアーノショーで働くスタッフのブログ-神田川
 
今頃、どうしているのだろうか。きっと、どこかの街で幸せに暮らしていると信じている。

 それでは今夜のBGMを。
私鉄沿線」by 野口五郎

 さて、大切なあのひとへの贈り物は普段のデートでさりげなく。これまでの記念日に縛られる必要はないのです。今日がふたりの新たな記念日。今夜のドラマの演出はルチアーノショーにおまかせ下さい。至福の時間(とき)をお届けします。さあ、長い夜の始まりです。

ルチアーノショーで働くスタッフのブログ-レストラン

 皆様のご来店をお待ちしております。
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