2013年08月31日(土) 21時55分43秒

“傘”って言えば、おふくろさんよ(テーマ:傘/合作3部〜下〜)

テーマ:合作
Raindrops Keep Fallin' On My Head
雨に濡れても、明日に向かって撃ち続けた男達がいる。
$ルチアーノショーで働くスタッフのブログ

ボリビアで軍隊に囲まれ、死ぬ間際に「オーストラリアに行こう」そういったブッチに苦笑いしながら銀行強盗の恋する相手、そう「銀行はあるのか」と尋ねたサンダンスは覚悟を決めてうなずく。10人か。いや30人だろうという憶測も及ばず、何百人もの軍隊の照準の矢先に彼らは立っていた。
いたたまれない最後を迎えた彼らは、ハリウッド映画史上に残る銘シーンとして刻まれ、サンダンスを演じたレッドフォードは後に「サンダンス映画祭」を立ち上げた。

ナタリーを育んだオレゴンは傘をささない。天の恵みに顔を上げて感謝する。雨に濡れても明日がある。

そう綴ったナタリーのブログに文豪米澤はこう返した。

傘がない。

言うまでも無く、井上陽水の昭和の名曲である。

♪傘がない
都会では自殺する若者が増えている。
今朝来た新聞の片隅に書いている。
だけども、問題は今日の雨。
傘がない。


「社会」よりも、君に会いに行くための傘がないんだよ、僕は。それが問題なんだ。

行かなくちゃ。君に会いに行かなくちゃ。
君のこと以外は考えられなくなる。それはいいことだろう。

陽水は唄った。

文豪米澤は、ナタリーにふられてうちひしがれている私にこう綴った。

━━━ 麻の着物をもらった太宰は「夏まで生きていようと思った」

つまらない理由でも、もらった着物を着るまで生きていようと思わせたあの人は、心の支えであり希望である。わずかな可能性の向こう側に灯火を感じたブッチとサンダンスを思い出さずにはいられない。


濡れたくない雨から私を守ってくれる傘。

雨が降る日は傘になり、お前もいつかは世の中の傘になれよと教えてくれた、あなたの真実。忘れはしない。

本日のBGMはおふくろさん by 森 進一

おふくろさんよ、おふくろさん。空を見上げりゃ空にある。

この年になってようやくわかった気がする。

雨が降れば、傘もささずに空を見上げるオレゴン。
冷たい雨が今日は心にしみる井上陽水。
雨に濡れた猫のようだからねと戯けてみせる文豪米澤。

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“冷たい”雨に打たれて初めて傘へのありがたみがわかることもある。

先日、ショーダンサーマリナのおふくろさんが、はるばるウクライナからマリナに会いに来た。そしてルチアーノショーに来店した。
海の向こう側東京で踊る娘を見守るおふくろさんの眼差しは愛に溢れていた。

私は、記念撮影を前にある曲をかけた。

それがこの曲、おふくろさん。

おふくろさんという傘があればこそ、雨に濡れずに生きていられるが、その傘がなくなれば自らが雨に濡れる。そのありがたみに気付く頃には、お前こそが世の中の傘になれ。人々が濡れないよう、お前が傘になれと教えてくれたおふくろさんの「真実」に気付く。

忘れはしない。

私はおふくろさんの歌詞を読み上げ、その解釈をマリナに伝えた。
マリナが通訳すると、マリナのおふくろさんは泣き崩れんばかりに顔を覆って涙をぬぐった。

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花のいのちは短いが、花のこころの潔さ。
お前もいつかは世の中に、愛をともせと教えてくれた。
あなたの真実。

この年になってようやくわかった気がする。
「わかった」とは言わない。わかった気がするんだ。

あなたに伝えなきゃいけないことがわかった気がする。
大切なあなたに、今私は何を言わなきゃいけないか、わかった気がする。

分かった気がしたからって伝えられるもんじゃない。
そんないつまでたっても愚かな私の傘となり、傘になれよと教えてくれたおふくろさんに、心の奥底で乾杯したい。

傘がない。
傘がなければ私が傘になればいい。
例え雨に濡れても、明日に向かって撃ち続けたらいいじゃないか。

While I breathe,I hope

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ナタリーが訳してくれた。
“息がある限り、希望がある。”

誰に向かってでもないが、今宵ルチアーノショーで飲まないか。

Photographer: Charlie
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